なぜスマートウォッチの普及は遅いのか? ウェアラブル市場で致命的な弱点とその理由を考えた

スポンサーリンク
Apple Watch

ボクはすでに3年以上、スマートウォッチのAndroid Wear機種「Moto 360」を愛用しています。

主な利用用途として、通知確認や遠隔操作などができる点に魅力を感じていますが、一方で不満点もありました。

スマートウォッチの魅力と欠点まとめ! 3年以上使い続けるボクがAndroid Wearに感じるメリット/デメリット
ボクはスマートウォッチ「Wear OS by Google(旧称:Android Wear)」の一種「Moto 360」を3年以上使用しています。 3年も使っていると、メリットとデメリットが明確になっています。 そこで本記事では、スマートウ...

ただ、不満点を周囲に共有してもあまり反応がありません。

なぜなら、そもそもスマートウォッチを所有している人があまりに少ないからです(悲)。ネット上ではスマートウォッチ関連の記事をちらほら目にしますが、家族や友人で持っている人は、ボクの周囲では0人・・・。

そこで本記事では、なぜスマートウォッチ(Apple Watch / Android Wear)の普及が進んでいないのか、実際に使用している人間からの目線で考えてみました。

photo by Scott Schiller

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

スマートウォッチの普及が遅い理由

理由①:「必要不可欠」なモノじゃない

まず1つ目が、そもそもスマートウォッチが無いと困る「必要不可欠」なモノではない、という点で、これが最も普及を妨げている要因だと感じます。

スマートフォンは「必要」なモノだった

数年前よりスマートフォンが爆発的に普及している理由はなぜか、というと、単純に「ないと不便だから」です。

個人なら「友達がLINEを使っているのに、自分はガラケーだから使えない」→「スマートフォン欲しい!」など、例えば、電話・メールからSNSへコミュニケーションの手段が変化したことが要因の1つでしょう。

法人なら「営業が社外に出ているときも、グループウェアを利用させたい」→「スマートフォン導入しよう!」など、業務効率化が主な要因となる場合が多い印象です。

どちらも共通して、今までのガラケーではなく、スマートフォンではないと実現不可能なニーズを満たすことができるから、が理由に挙げられます。

スマートウォッチには必要性を感じない人が多い

ではスマートウォッチはどうでしょう。

ボクが日々Moto 360を利用していると、周囲からネタにされて会話の話題に挙がることも少なくないです。その中で決まって聞かれるのが、「で、結局スマートウォッチって何ができるの?」という点。

ボクは、いかにスマートウォッチで通知管理できることが素晴らしいか、いかにスマートウォッチでスマートフォンを遠隔操作できることが便利か、などを力説しますが、返される反応が「えw、それってスマホでもできるじゃん」という一言。

もう何度もこのやりとりをしていますが、その度に、「スマートウォッチでしかできないことってほとんどないな」、という点を再認識させられています・・・(泣)。

結局 スマートウォッチはスマートフォンの補完でしかない

以上に加え、スマートウォッチの機能性にも問題があります。

Apple WatchもAndroid Wearも、スマートフォンにBluetoothで接続させることでその真価を発揮しますが、逆に言うと、スマートフォンがないと、できることがあまりに少ないです。

ぱっと思い当たる中では、時間の確認と、ストップウォッチ機能の利用、などでしょうか。あれ、これって普通のデジタル時計と変わらないんじゃ・・・(泣)。

上記にも挙げた通り、結局スマートフォンでもできることを、わざわざスマートウォッチでやっているので、スマートウォッチが主役になる使い方がないのです。

理由②:モデルチェンジを考えると 高い買い物になる

次に2つ目が、モデルチェンジ周期を考えると、スマートウォッチの購入は高い買い物になる可能性が高い、という点です。

スマホは2年周期で買い換えるのが一般的だった

iPhoneがその代表格ですが、スマートフォンの場合、携帯キャリアの端末購入サポートが手厚いため、「実質0円!」や「MNP一括0円!」など、毎月の通信費さえ払えば、端末代の負担がほぼないようなものでした(最近は総務省の方針により、慣習が崩れつつありますが)。

大抵の契約だと、2年で端末の分割払いが終了し、新しい端末が購入できるようになります。このタイミングで機種を継続して利用しても、新しいスマートフォンを購入しても、毎月の負担額にさほど変化がなければ、当然多くの人は新しいモデルへチェンジするでしょう。

スマートウォッチをどう捉えるか?

一方、スマートウォッチの場合、このモノを「高価な時計」と考えるか、「スマートデバイス」と考えるか、によって価格に対する印象が大きく異なります。

Apple Watchも、Android Wearも、一番安い価格帯でも1万円は超えます。ハイエンドモデルになると10万円以上するデバイスも。

ここで、スマートウォッチを「ちょっと高価な時計を買うつもり」と捉えるなら、これくらいの出費はあまり違和感はないはず。社会人が着けているような高価な時計は、それ以上の価格帯であるものも少なくありませんし。

が、もし「スマートウォッチは、2-3年おきに買い換えるもの」と言われたらどうでしょう。「はぁ?数万円もする時計なら5-6年は使えよ!」と感じるなら、スマートウォッチを購入することはオススメできないです。

スマートウォッチの技術はまだまだ発展途上

なぜなら、まだまだスマートウォッチは登場したばかりである、未熟なデバイスであり、改善しなければならない余地が多分に含まれています。時計であるにも関わらず、毎日充電しないと電池は持ちませんし、画面の操作性も、カクついたり、思うように操作できないこともしばしば。

かつてスマートフォン、特にAndroidもそのような時代があり、某携帯ショップでは、あまりに故障が多いAndroidスマホに対し、客からクレームが押し寄せられた苦い経験もありました。

が、上記に記載した通り、2年毎にモデルチェンジできる商習慣だったため、次第に機能は向上し、解決していきました。

スマートウォッチはモデルチェンジしにくい環境

では、スマートウォッチはどうでしょうか。かつてのスマートフォン同様、まだまだ未熟な時期であるため、2-3年おきに買い換えるのが理想ですが、携帯とは異なりスマートウォッチには端末購入サポートがありません。

そのため、2-3年おきに新しいモデルにチェンジするのが理想ではありますが、スマートウォッチを「高級時計」と捉えていると、かなり抵抗があるはずです。

一方で、「スマートウォッチは新しいスマートデバイスだ」と考える人からすると、2-3年で買い換えるのは心理的なハードルが低いと感じるのではないでしょうか。

ただ問題は、そんな「高級な時計」でない腕時計を購入する物好き(ガジェットオタク)は多数派ではない、という点に尽きます・・・。

まとめ:スマートウォッチの機能性向上を待つべき…

本記事で紹介した理由①も②も、スマートウォッチが今後進化することで、次第に解決できる点でもあります。

スマートウォッチにしかできない機能が搭載されれば「必要不可欠」なデバイスになりますし、今のスマートフォンのように成熟したデバイスになれば、2-3年でモデルチェンジする必要性も薄れます。

かつては、今回紹介した理由の他、対応OSの問題についても、普及の障壁と言われていましたが、昨年(2015年秋頃)より、Android WearとiOSの組み合わせが実現できるようになりました。

このように、徐々にスマートウォッチも進化をしていますが、まだまだ今回紹介した2点を払拭できるほどの実力を正直備えてはいないと、実際に利用しているボクは感じます。

 

〆:それでもボクはスマートウォッチを使い続けます

以上、なぜスマートウォッチの普及は遅いのか? ウェアラブル市場で致命的な弱点とその理由を考えた の說明でした。

スマートウォッチはまだまだ不完全な製品であり、今後進化する余地が大いに残っています。ただ一方で、発展途上だからこそ、近未来世界の一部であるウェアラブルデバイスを気軽に体験できるアイテムでもあるため、実際に使ってみると色々と感動があります。

今では当たり前になっているスマートフォンの各種機能も、登場した当初は世界に衝撃を与えていました。スマートウォッチもいつか「当たり前」の技術となる前に使ってみると面白いと思います。

Apple Watch
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
あっとはっく

コメント

  1. naias より:

    いや〜私も同意見です≡┏( ^o^)┛私もスマートウォッチのユーザーですが、正直、時間確認とアラームとストップウォッチ機能しか使っていません。アップル製品のスマートウォッチではありませんが、3機種ほど所持してます。私もスマートウォッチというものに非常に憧れていますが、私の周囲に持っている人は一人もいません。多分これからも普及は難しいかもしれませんね〜(´・・`)

タイトルとURLをコピーしました