MacでWindows OSを動かす手段として、Parallels Desktopというソフトがオススメです。
ソフトの初回導入手順について、関連記事【MacでParallels Desktopを設定する方法! Windows 10をインストールしてマルチOSを実現する使い方】で解説しています。
が、仮想OSというだけあって、強制終了/再起動したい場合、実機のWindows PCとは異なる操作が必要です。
そこで本記事では、Parallels Desktopで動かすWindowsを強制終了/再起動する方法を説明します。
フリーズ時などに知ってると便利な豆知識となるため、ぜひどうぞ。
Parallels DesktopでWindowsを強制終了/再起動する方法
- 説明①Windowsを強制終了/再起動する手順について
- 説明②うまく強制終了できないときの解決方法について
仮想環境でWindowsを強制終了/再起動する手順:ストップまたはリセットを実行する
Parallels Desktopの 処理 メニューよりストップまたはリセットで、仮想環境のWindows OSを強制終了/再起動できます。
この操作により、フリーズしたWindowsを元に戻すことが可能です。
以降よりストップとリセット操作について、それぞれ解説します。
ストップでWindowsを強制終了する
メニューバーより 処理 →ストップと実行すれば、仮想環境のWindowsを強制終了できます。
次のメッセージが表示されるので、ストップ を選択します。
"Windows10" をストップしてよろしいですか? 保存されていないデータの損失を避け、仮想ハードディスクの破損を防ぐために、"Windows10".を安全にシャットダウンすることをお勧めします。
強制終了後は、手動による再起動操作が必要です。
メニューバーのParallels Desktopアイコンから コントロールセンター を開き、
電源ボタンをクリックでWindowsが起動します。
以上が、Parallels Desktopで動かすWindowsを強制終了する基本的な操作です。
リセットでWindowsを強制再起動する
メニューバーより 処理 →リセットと実行すれば、仮想環境のWindowsを強制再起動できます。
次のメッセージが表示されるので、はい を選択します。
"Windows10" をリセットしてよろしいですか? "Windows10" は実行中です。今すぐリセットすると、保存されていないデータはすべて失われます。
自動でWindowsが再起動されます。
以上が、Parallels Desktopで動かすWindowsを強制再起動する基本的な操作です。
参考 Parallels Desktop – Force restart a frozen Windows virtual machine
うまくWindowsを強制終了/再起動できないときの解決方法
先述した手順で強制終了できない場合、次の代替策をお試し下さい。
- Parallels Desktopメニューよりストップ/リセットを実行する
- control + option + fn + delete でサインアウト→サインインする
- アクティビティモニタよりWindowsを強制終了する
- Dockアイコンの右クリックメニューより強制終了する
Parallels Desktopメニューよりストップ/リセットを実行する
メニューバーのParallels Desktopアイコンから、 処理 →ストップまたはリセットと実行しても、仮想環境のWindowsを強制終了/再起動できます。
control + option + fn + delete でサインアウト→サインインする
実機のWindows PCでは下記キーの同時押しで、電源メニューやタスクマネージャーを表示できますが、
ctrl + alt + del
macOSで動かす仮想環境のWindowsの場合、下記キーを同時押しで同じ機能を起動できます。
control + option + fn + delete
後は、サインアウト→サインインを実行したり、電源メニューから再起動して下さい。
アクティビティモニタよりWindowsを強制終了する
Macアプリケーション一覧の ユーティリティ からアクティビティモニタを起動し、Windows10を選択した状態で終了アイコンをクリック。
次のメッセージが表示されるので、強制終了 を選択します。
このプロセスを終了してもよろしいですか? “Windows10”を終了してもよろしいですか?
参考 Parallels Desktop – How to terminate a frozen virtual machine
Dockアイコンの右クリックメニューより強制終了する
Dock上に表示されるWindowsアイコンで右クリックメニューを表示し、option を押しながら 強制終了 を実行します。
Parallels DesktopにおけるWindows起動/終了のアレコレ
ここからはParallels Desktopで動かすWindowsについて、起動 / 終了の仕様に関する細かい情報を説明します。
- 説明①処理メニューの違いについて
- 説明②Parallels Desktop自体を強制終了してもWindowsは終了しない
- 説明③一時停止とサスペンドの違いについて
- 説明④一時停止やサスペンドへの自動切り替えを変更する方法
処理メニューの違いについて
Parallels Desktopの 処理 メニューでは、Windowsを一時中断してMacで作業をする際、バックグラウンド動作を定義します。
次の5種類があります。
アイコン | 処理 | 効果 | Windowsのメモリ | Windowsの再開 |
---|---|---|---|---|
一時停止 | Windows動作を一時停止する | 保持 | とても速い | |
サスペンド | Windows動作を一時停止する | 解放 | 速い | |
シャットダウン | Windowsをシャットダウンする | 解放 | 遅い | |
再起動 | Windowsを再起動する | 解放 | 遅い | |
ストップ | Windowsを強制終了する | 解放 | 遅い | |
リセット | Windowsを強制再起動する | 解放 | 遅い |
どの処理を実行するかは、次の2点が判断ポイントとなります。
- Macの動作を軽くしたいか(=Windowsのメモリを解放する)
- すぐにWindowsでの作業を再開したいか(=Windowsのメモリを保持する)
各処理メニューについて、特徴を解説します。
一時停止
実行中のすべてのWindows動作を、現在の状態のまま停止できます。
デフォルト設定では、主に次の操作を実行すると、一時停止状態となります。
- 処理 メニューで一時停止を選ぶ
- 一定時間 何も操作しない(自動で一時停止に切り替わる)
次の操作を実行すると、一時停止した時点から引き続き作業を再開できます。
- 処理 メニューでレジュームを選んで一時停止を解除する
- 画面をクリックして一時停止を解除する
一時停止した状態でParallels Desktop自体は終了できません。サスペンドまたはシャットダウンを実行する必要あります。
なお、何も選択せずにParallels Desktopを終了すると、自動でサスペンド扱いとなります。
サスペンド
実行中のすべてのWindows動作を、現在の状態のまま停止できます。
デフォルト設定では、主に次の操作を実行すると、サスペンド状態となります。
- 処理 メニューでサスペンドを選ぶ
- Parallels DesktopやmacOSを終了する(自動でサスペンドに切り替わる)
次の操作を実行すると、サスペンドした時点から引き続き作業を再開できます。
- 処理 メニューでレジュームを選んでサスペンドを解除する
- 画面をクリックしてサスペンドを解除する
シャットダウン/再起動
実機のWindows PCにおける、通常のシャットダウンや再起動と同じ効果です。
デフォルト設定では、主に次の操作で実行されます。
- 処理 メニューでシャットダウン/再起動を選ぶ
- Windows標準の電源メニューからシャットダウン/再起動を選ぶ
ストップ/リセット
実機のWindows PCにおける電源ボタン長押しに相当し、強制終了/再起動されます。
デフォルト設定では、主に次の操作で実行されます。
- 処理 メニューでストップ/リセットを選ぶ
Parallels Desktop自体を強制終了してもWindowsは終了しない
Macではアプリケーションを強制終了する方法がいくつかあります。
ただParallels Desktop自体を強制終了しても、仮想環境のWindowsは終了とならないため、フリーズした状態もそのまま続きます。
これは、Parallels Desktop終了時に自動的にサスペンド処理が実行されているのが理由となります。
以上より、Parallels Desktopで動かすWindowsを強制終了/再起動したい場合は、ストップまたはリセットの実行が必要となります。
一時停止とサスペンドの違いについて
一時停止とサスペンドは機能が似ていますが、次のような違いがあります。
アイコン | 処理 | 効果 | Windowsのメモリ | Windowsの再開 |
---|---|---|---|---|
一時停止 | Windows動作を一時停止する | 保持 | とても速い | |
サスペンド | Windows動作を一時停止する | 解放 | 速い |
なおParallels Desktop公式サイトの説明では、一時停止の方がよりメモリを解放するような表現となっています。
ただMacのアクティビティモニタで計測したところ、結果は逆でサスペンド中だとかなりメモリが減っていました。
一時停止やサスペンドへの自動切り替えを変更する方法
デフォルト設定では、次の条件に合致すると自動で一時停止やサスペンドに切り替わります。
- 一定時間 何も操作しない(自動で一時停止に切り替わる)
- Parallels DesktopやmacOSを終了する(自動でサスペンドに切り替わる)
が、この仕様はカスタマイズできます。
メニューバーのParallels Desktopアイコンから 構成 を開き、
オプションメニュー内「起動と終了」項目を開きます。
自動で一時停止へ切り替えない設定
下記のチェックを外すと、自動で一時停止に切り替わるのを防止できます。
可能な場合はWindowsを一時停止する
自動でサスペンドに切り替えない設定
「カスタム」にチェックを入れ、「ウィンドウを閉じたとき」を変更すると、自動でサスペンドに切り替わるのを防止できます。
参考 Parallels Desktop – 起動と終了の設定
参考 Parallels Desktop – Windowsのシャットダウンまたはサスペンド
〆:Parallels DesktopがフリーズしたらWindowsを強制終了しよう!
以上、Parallels DesktopでWindowsを強制再起動する方法! Macでフリーズした仮想マシンを終了させよう の説明でした。
Parallels Desktopにおけるフリーズ症状は、Windowsの更新プログラムのダウンロード/インストール中に発生する傾向があるようです。
仮想環境で動かしているため、実機のWindows PCとは強制終了/再起動の手順が異なる点に注意しましょう。
ぜひ、ご参考下さい。
コメント