この記事では、Androidスマートフォンをコントローラーにして、Nintendo Switchのゲームをプレイする方法を解説します。
上級者向けの難しい内容ですが、興味のある方はどうぞ。
JoyCon Droid – スマホをスイッチのコントローラーにする方法
JoyCon Droidというアプリを使えば、AndroidスマートフォンでSwitchを操作できます。
以下、Nintendo Switch Onlineのスーパードンキーコングをプレイした動画です。
▼タップして再生(音は出ません)
ただ設定のハードルは高く、動作もかなり不安定です。root化も必須です。
次の流れで説明するので、チャレンジしてみてください。
- 前提条件を確認する
- Bluetooth++を設定する
- JoyCon Droidを設定する
①:前提条件を確認する
次の条件を満たすスマートフォンを用意する必要があります。
- Android 9以降であること
- Magiskでroot化済みであること
- Bluetooth HIDに対応していること
Android 9以降であること
記事中では、Pixel 3a(Android 12)で検証しています。
またAndroid 13以降の場合、インストールするアプリが一部異なります。
Magiskでroot化済みであること
Magiskでroot権限を取得済みの必要があります。
Magiskとは、Androidをroot化するためのツールの一種です。
いくつかの機種について、Magiskでroot化する手順は関連記事でまとめています。
Bluetooth HIDに対応していること
Bluetooth HIDに対応していないと、AndroidをSwitchのコントローラーの入力デバイスとして接続できません。
お使いのスマートフォンの対応状況は、Bluetooth HID Profile Testerというアプリで確認できます。
以下の表示が出れば、そのスマートフォンはBluetooth HIDに対応しています。
Bluetooth HID is Available!
一方、以下の表示が出た場合は、残念ながら非対応です。
No Bluetooth HID Profile Detected!
ちなみにJoyCon Droidの公式ページでは、Bluetooth HID EnablerというMagiskモジュールで、Bluetooth HIDを強制的に有効にするやり方も紹介されています。
ただボクのXperia 10 IIで試したところ、うまくいきませんでした。
むしろBluetoothのオン/オフが不可になる危険な症状も発生したので、試してみる場合はお気をつけください。
②:Bluetooth++を設定する
Switchと接続するには、AndroidのBluetoothのClassを、コントローラーとして認識できるものへ変更する必要があります。
そのため、Bluetooth++というMagiskモジュールを設定します。
GitHubからBluetooth++のZipファイルをダウンロードします。
Magiskの「モジュール」タブからインストールしてください。
インストール完了後、アプリ一覧にBluetooth++が追加されるので起動します。
このとき、Bluetooth有効化のメッセージが出たら 許可 してください。
最初は「Default」だけ表示されます(英数字の部分は、スマホによって異なります)。
+アイコンをタップして、新しいClassを追加しましょう。
「Name」は何でもOKです。
「Device Class」は必ず 002508 にしてください。
右上メニューから Save で保存して、作成したClassに切り替えます。
JoyCon Droidを使用するときは、このClassにしておく必要があります。
③:JoyCon Droidを設定する
JoyCon DroidをGitHubから入手、インストールします。
最初に起動すると各種権限が求められるので、画面にしたがって許可してください。
まずお使いのスマートフォンに関する、BluetoothのMACアドレスを登録します。
設定アプリのデバイス情報から確認できるので、控えておきます。
JoyCon Droidトップ画面の左上メニューから Settings を開き、「Mac Address」にBluetoothのMACアドレスを登録します。
いよいよSwitch本体と接続をします。
まずJoyCon Droidトップ画面から、コントローラーのタイプを選びます。
すると下記メッセージが出るので 許可 します。
「Joy-Con Droid」が60秒間他のBluetoothデバイスにこのスマートフォンを表示しようとしています。
コントローラーのタイプは、プロコンとジョイコン2種、さらにカスタムUIも選択できます。
▼Pro Controller
▼Left JoyCon
▼Right JoyCon
次にSwitch本体側の操作です。
コントローラー → 持ちかた/順番を変える と開きます。
再びスマートフォン側に戻り、下記メッセージが出るので ペア設定する を選択。
Nintendo Switchをペアに設定しますか?
すると「Device connected to Switch」と表示されて、接続が成立します。
もしペア設定に関するメッセージが出ない場合、スマートフォンのコントローラー画面に表示される同期ボタンを1回タップしてみてください。
コントローラーのタイプをPro Controllerにした場合、これでSwitch本体側でもコントローラーが認識されます。
コントローラーのタイプをJoyConにした場合、さらにSL・SRボタンを同時押しする必要があります。
これでSwitch本体側でもコントローラーが認識されます。
実際にゲームをプレイして、スマートフォンで操作できれば成功です。
以下、Nintendo Switch Onlineのスーパードンキーコングをプレイした動画です。
▼タップして再生(音は出ません)
参考:接続が切れてしまう場合
うまく接続できたものの、すぐに切断してしまうケースがあります。
この場合、次の手順で再接続してみてください。
まずJoyCon Droidでコントローラーのタイプを選び、Switch本体側では接続の待機画面まで進みます。
ここまでは前パートで説明した流れと同じです。
このあとスマートフォン側では下記メッセージが出ますが、すぐに ペア設定する を選ばず、このまま無視してください。
Nintendo Switchをペアに設定しますか?
再びSwitch本体側に戻り、いったん前の画面に戻ってください。
ここでスマートフォン側に表示される ペア設定する を選択してください。
Nintendo Switchをペアに設定しますか?
Switch本体側でコントローラーが認識され、そのまま切断されなければ成功です。
そのほかのケースも含め、詳しい説明はJoyCon Droid公式ページに掲載があります。
参考:スイッチでPS5のコントローラーを使う方法
JoyCon Droidを経由することで、AndroidとUSB接続したPS5のコントローラーでSwitchを遊ぶことも可能です。
まずスマートフォンとDualSenseワイヤレスコントローラーをUSB接続します。
あとは前パートで紹介した流れで、Switch本体と接続するだけ。
以下、Nintendo Switch Onlineのスーパードンキーコングをプレイした動画です。
PS5のコントローラーで操作できます。
▼タップして再生(音は出ません)
DualSenseワイヤレスコントローラーのボタン配置をカスタマイズする方法です。
JoyCon Droidのメニューから Map Buttons を開くと、現在のボタン設定が出ます。
たとえばAボタンに、PS5コントローラーのXボタンを割り当てる場合、Aをタップしてから、コントローラーのXボタンを押します。
最後に Save で保存されます。
〆:スマートフォンでSwitchゲームをプレイしよう!
以上、スマホをスイッチのコントローラーにする方法! JoyCon DroidでSwitchを操作しよう の説明でした。
現状、スマートフォンをNintendo Switchのコントローラーとする方法は、JoyCon Droidの一択という状況です。
調べたかぎり、iPhone/iPadは、Jailbreak(脱獄)しても代替手段はないようでした。
また、お使いのスマートフォンの環境によって、うまく接続できない可能性があります。
JoyCon Droid公式ページを見れば、解決のヒントがあるかもしれません。
かなりマニアックな上級者向けの内容ですが、興味があれば、ぜひお試しあれ。
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