この記事では、PS5純正のDualSenseワイヤレスコントローラーで、Nintendo Switchのゲームをプレイする方法を解説します。
通常、何らかの外部アダプタを使用する方法が一般的ですが、今回紹介するやり方であれば、アダプターなしで接続できます。
ただroot化済みのAndroidスマートフォンが必要です。
限られたユーザー向けの内容ですが、ネタ記事としてどうぞ。
アダプタなしでスイッチとPS5コントローラーを繋ぐ方法
AndroidでJoyCon Droidというアプリを設定すれば、スマートフォンとUSB接続したPS5のコントローラーでSwitchを遊ぶことができます。
以下、Nintendo Switch Onlineのスーパードンキーコングをプレイした動画です。
DualSenseワイヤレスコントローラーで操作できます。
▼タップして再生(音は出ません)
ただJoyCon Droidの設定ハードルは高く、Androidのroot化も必須です。
次の流れで説明するので、チャレンジしてみてください。
- 前提条件を確認する
- Bluetooth++を設定する
- JoyCon Droidを設定する
①:前提条件を確認する
次の条件を満たすスマートフォンを用意する必要があります。
- Android 9以降であること
- Magiskでroot化済みであること
- Bluetooth HIDに対応していること
Android 9以降であること
記事中では、Pixel 3a(Android 12)で検証しています。
またAndroid 13以降の場合、インストールするアプリが一部異なります。
Magiskでroot化済みであること
Magiskでroot権限を取得済みの必要があります。
Magiskとは、Androidをroot化するためのツールの一種です。
いくつかの機種について、Magiskでroot化する手順は関連記事でまとめています。
Bluetooth HIDに対応していること
今回の仕組みとして、AndroidをSwitchのコントローラーの入力デバイスとして接続することで、USB接続したPS5コントローラーの操作を可能にします。
このときAndroidがBluetooth HIDに対応していないと、Switchのコントローラーとして認識することができません。
お使いのスマートフォンの対応状況は、Bluetooth HID Profile Testerというアプリで確認できます。
以下の表示が出れば、そのスマートフォンはBluetooth HIDに対応しています。
Bluetooth HID is Available!

Pixel 3aで試した例
一方、以下の表示が出た場合は、残念ながら非対応です。
No Bluetooth HID Profile Detected!

Xperia 10 IIで試した例
ちなみにJoyCon Droidの公式ページでは、Bluetooth HID EnablerというMagiskモジュールで、Bluetooth HIDを強制的に有効にするやり方も紹介されています。
ただボクのXperia 10 IIで試したところ、うまくいきませんでした。
むしろBluetoothのオン/オフが不可になる危険な症状も発生したので、試してみる場合はお気をつけください。
②:Bluetooth++を設定する
Switchと接続するには、AndroidのBluetoothのClassを、コントローラーとして認識できるものへ変更する必要があります。
そのため、Bluetooth++というMagiskモジュールを設定します。
GitHubからBluetooth++のZipファイルをダウンロードします。

Bluetooth++をダウンロード
Magiskの「モジュール」タブからインストールしてください。

(左)ストレージからインストール (右)zipファイルを選択

インストール後、再起動する
インストール完了後、アプリ一覧にBluetooth++が追加されるので起動します。
このとき、Bluetooth有効化のメッセージが出たら 許可 してください。

(左)Bluetooth++を開く (右)許可
最初は「Default」だけ表示されます(英数字の部分は、スマホによって異なります)。
+アイコンをタップして、新しいClassを追加しましょう。

(左)+をタップ (右)新規追加の画面
「Name」は何でもOKです。

Nameを Switch Con にした例
「Device Class」は必ず 002508 にしてください。

Device Classは 002508
右上メニューから Save で保存して、作成したClassに切り替えます。
JoyCon Droidを使用するときは、このClassにしておく必要があります。


(左)Save (右)切り替える
③:JoyCon Droidを設定する
JoyCon DroidをGitHubから入手、インストールします。

(左)apkファイルをダウンロード (右)インストール
最初に起動すると各種権限が求められるので、画面にしたがって許可してください。

(左)権限を許可 (右)トップ画面が出ればOK
まずお使いのスマートフォンに関する、BluetoothのMACアドレスを登録します。
設定アプリのデバイス情報から確認できるので、控えておきます。

設定アプリのデバイス情報を開き(左)、Bluetoothアドレスをコピーする(右)。
JoyCon Droidトップ画面の左上メニューから Settings を開き、「Mac Address」にBluetoothのMACアドレスを登録します。

(左)Settings (右)Mac Address

BluetoothのMACアドレスを登録する
いよいよSwitch本体と接続をします。
まずスマートフォンとDualSenseワイヤレスコントローラーをUSB接続します。

USBケーブルで繋ぐ
次にJoyCon Droidトップ画面から、コントローラーのタイプ「Pro Controller」を選びます。
すると下記メッセージが出るので 許可 します。
「Joy-Con Droid」が60秒間他のBluetoothデバイスにこのスマートフォンを表示しようとしています。

(左)コントローラーのタイプを選ぶ (右)許可
ここでSwitch本体側の操作です。
コントローラー → 持ちかた/順番を変える と開きます。

コントローラー

持ちかた/順番を変える

この画面で待機
再びスマートフォン側に戻り、下記メッセージが出るので ペア設定する を選択。
Nintendo Switchをペアに設定しますか?
すると「Device connected to Switch」と表示されて、接続が成立します。

(左)ペア設定する (右)接続できた
もしペア設定に関するメッセージが出ない場合、スマートフォンのコントローラー画面に表示される同期ボタンを1回タップしてみてください。

矢印のボタン。画像はプロコンだが、ジョイコンも同様の部分にある。
これでSwitch本体側でもコントローラーが認識されます。

Switch本体側で、スマートフォンがプロコンとして認識された例
実際にゲームをプレイして、PS5のコントローラーで操作できれば成功です。
以下、Nintendo Switch Onlineのスーパードンキーコングをプレイした動画です。
▼タップして再生(音は出ません)
参考:接続が切れてしまう場合
うまく接続できたものの、すぐに切断してしまうケースがあります。

Device disconnected from Switch
この場合、次の手順で再接続してみてください。
まずJoyCon Droidでコントローラーのタイプを選び、Switch本体側では接続の待機画面まで進みます。
ここまでは前パートで説明した流れと同じです。

接続の待機画面
このあとスマートフォン側では下記メッセージが出ますが、すぐに ペア設定する を選ばず、このまま無視してください。
Nintendo Switchをペアに設定しますか?

この画面のまま、何も操作しない
再びSwitch本体側に戻り、いったん前の画面に戻ってください。

B もどる

この画面で待機
ここでスマートフォン側に表示される ペア設定する を選択してください。
Nintendo Switchをペアに設定しますか?

このタイミングで ペア設定する
Switch本体側でコントローラーが認識され、そのまま切断されなければ成功です。

コントローラーの接続を維持できればOK
そのほかのケースも含め、詳しい説明はJoyCon Droid公式ページに掲載があります。
参考:ボタン配置をカスタマイズする方法
DualSenseワイヤレスコントローラーのボタン配置をカスタマイズする方法です。
JoyCon Droidのメニューから Map Buttons を開くと、現在のボタン設定が出ます。

(左)Map Buttons (右)現在のボタン設定
たとえばAボタンに、PS5コントローラーのXボタンを割り当てる場合、Aをタップしてから、コントローラーのXボタンを押します。
最後に Save で保存されます。

Aボタンの配置を変える例
〆:DualSenseワイヤレスコントローラーでSwitchをプレイしよう!
以上、SwitchでPS5コントローラーをアダプターなしで接続する方法! Android経由で操作しよう の説明でした。
Nintendo SwitchでPS5コントローラーを接続したい場合、外部アダプタを使うのが一般的です。
ただ本記事で紹介したように、root化済みのAndroidがあれば、スマートフォンをアダプター代わりにして、繋ぐことも可能です。
かなりマニアックな内容ですが、興味があれば、ぜひお試しあれ。
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