Googleマップのストリートビューを利用したことはありますか?
何気ない道路や田舎のあぜ道、中には観光名所の中まで、自宅にいながら全国を旅している気分になれるサービスで、眺めてるだけで面白いです。
ただ日本国内はほぼ網羅されている一方、世界の中には環境的・政治的理由などでまったく画像を確認できない地域も存在します。
そこで本記事では、世界各国でストリートビューが見れる国・見れない国を地域ごとにまとめて紹介します。
自分が見たい国が含まれているか、ぜひご覧あれ。
Googleマップのストリートビューの規制について
日本のように、全国のほとんどの場所がストリートビューで見れる国は少数で、世界ではまだまだ見れない国が多数派となっています。
本項目では、見れない国の代表例と、その理由について説明します。
ストリートビューが見れない国例:中国
中国ではGoogleが撤退を表明している通り、ストリートビューはほぼ使用できません。
その代わりに同類の国産サービスとして、百度(バイドゥ)社が提供するBaidu Total Viewが普及しています。
ストリートビューが見れない国例:北朝鮮
北朝鮮は国があのような状況なので、撮影車の走行が必要なストリートビューはもちろん、ユーザーが投稿する360°パノラマ写真もほとんど見れません。
ストリートビューが見れない国例:インド
インドは国防上のリスクより、政府によって公式にストリートビューを禁じる方針が明示されています。
インドでは過去、2008年にムンバイでテロ事件が発生しています。
インド政府としては、ストリートビューなど、建物や地形の画像情報が、このようなテロ事件に悪用されることを懸念している、と伝えられています。
参考 Wikipedia – Google Street View in Asia(英語)
ストリートビューが見れない国例:ドイツとオーストリア
実はドイツとオーストリアの場合、一部の主要都市やリゾート地を除き、ほぼカバーされていません。
これら2国は国民のプライバシー意識が高く、反対の声により中々進んでいないのが要因となっています。
参考 Wikipedia – Google Street View in Europe(英語)
ストリートビューが規制されている理由まとめ
中国・北朝鮮・インド・ドイツ・オーストリアの例を取り上げましたが、他にもたくさんの国でストリートビューが規制されています。
その理由は次の通り、実に様々です。
- 政治的な理由(例:国防上 / プライバシー上のリスク)で拒否されている
- 宗教上の理由で規制されている
- 地形的な理由(例:山岳地帯 / 砂漠地帯)で画像収集が難しい
- 画像収集のニーズが低い(例:主要都市以外の地域 / 発展途上国エリア)
年々、カバー地域は拡大しています。が、特に政治的 / 宗教上の理由で規制されている地域は、今後も対応が難しいでしょう。
世界のストリートビュー対応状況
世界各国のストリートビューの対応状況について、ざっくりと地域別に見ていきます。
また(個人的な尺度で)、カバー率を4段階の星マーク
で示しています。北米(アメリカ・カナダ)のカバー率:★★★★
Google本社がありストリートビュー誕生の地であるアメリカは、広大な国土の大半が網羅されています。
北部のカナダやアラスカはそもそも道でないエリア(例:森 / 凍土)が多いため、ストリートビューも非対応となっています。
ヨーロッパのカバー率:★★★★
ストリートビューのカバー率が高く、むしろ空白地域の方が少ない、という状況。
目立つのがドイツとオーストリアで、ほぼカバーされていません。これは国民のプライバシー意識が高く、反対の声により中々進んでいないのが要因となっています。
中南米のカバー率:★★★☆
所々、空白がありますが、各国と比較して対応範囲が広い地域です。
メキシコ・アルゼンチン・ペルー・ウルグアイなどは、ほとんどの領土がカバーされてます。
ブラジルやボリビアなど、一部空白がある国は、そもそも道でないエリア(例:ジャングル / 山岳地帯)となり、ストリートビューも非対応となっています。
オセアニアのカバー率:★★★☆
欧米圏のオーストラリアとニュージーランドで高いカバー率を誇ります。
一見、オーストラリアは空白地帯が目立ちますが、内陸部は砂漠地帯も多く、ストリートビューは非対応となっています。
また島国の多い地域であるため、パプアニューギニアやソロモン諸島など、ほぼカバーされません。
アジア(ロシア含む)のカバー率:★★☆☆
この地域は、社会主義国の影響が色濃く出ています。
カバー率が高いのが、日本・韓国・フィリピン・タイ・マレーシア・シンガポールあたり。
一方、中国や北朝鮮はもちろん、ベトナム・ミャンマーなど、歴史的に社会主義国家と関わりのある地域は、政治的な理由で低いカバー率となります。
意外だったのが、ロシアとカンボジアのカバー率の高さ。特にロシアは空白地帯が目立ちますが、そもそも国土が広く、道でないエリア(例:凍土)も多いため、各国と比較してマシな方でした。
中東・アフリカのカバー率:★☆☆☆
この地域は、ストリートビューがほぼカバーされていません。
かつて欧米の影響力が強かった名残りなのか、例外として南アフリカと近隣のボツワナのカバー率は高いです。
まとめ:ストリートビューのカバー率ランキング
以上6地域におけるストリートビューのカバー率をランキングにしました(あくまで個人的尺度です)。
- 1位:北米
- 2位:ヨーロッパ
- 3位:中南米
- 4位:オセアニア
- 5位:アジア
- 6位:中東・アフリカ
日本含めた先進国ではカバー率は高い一方、地域的に不安定な国(例:社会主義国家 / 途上国)は低い傾向にありました。
参考:Wikipediaに掲載されるストリートビュー対応状況について
ストリートビュー対応状況について、Wikipedia – Coverage of Google Street View(英語)というページがあり、世界地図でカバー率ごと各国を色分けしています。
- :ほとんどの地域をカバー
- :一部の地域をカバー
- :観光地など限られたスポットのみカバー
- :今後カバー予定の地域
- :ほとんどカバーされず今後もその予定のない地域
やはり欧米圏や日本のカバー率は高い一方、社会主義国家や途上国は限定的、という結果になっています。
補足:
次にストリートビュー撮影を予定している地域の確認方法
Googleのストリートビュー公式サイトでは、各国で次にどの地域を撮影するのかスケジュールを確認できます。
確認できる国数は限定されますが、気になる地域の撮影予定をチェックすると面白そうです!
ストリートビューが規制される地域で写真を見る方法
ストリートビューが見れない地域であっても、下記2つの方法で代替えできる場合があります。
- 360°パノラマ写真で表示する
- 航空写真で表示する
360°パノラマ写真で表示する
GoogleマップやGoogle Earthを使えば、ストリートビューが規制される地域であっても、ユーザーが投稿した360°パノラマ写真を見れる場所があります。
あくまで”そのポイントだけの写真”であるため、ストリートビューのように道を進む感覚はありませんが、著名な観光名所であればカバーされている可能性は高いです。
航空写真で表示する
Googleマップの航空写真モードやGoogle Earthを使えば、ストリートビューが規制される地域であっても、上空から撮影した実際の写真を確認できます。
衛星写真となるため、ストリートビューのようにその街を旅する気分は味わいにくいですが、建物や道路の雰囲気は見れますよ。
〆:ストリートビューでバーチャル海外旅行ができる
以上、Googleマップのストリートビューが見れる国と見れない国! 規制が多い海外の地域はどこ? の說明でした。
ボクは気になる国があると、ストリートビューでバーチャル海外旅行を楽しみます。
今後、技術の向上や政情の安定化によって、より対応地域は広がるでしょう。
興味のある方は、ぜひご参考に。
コメント
ベトナムのような社会主義国家が許可するわけないし、オーストラリアは中央部が砂漠で無茶。
コメントありがとうございます。
オーストラリア内陸部の砂漠地帯を考慮した内容へ修正しました。
ロシアはけっこう見られますよ。さびれた田舎の泥道も走れました。
ロシアと北朝鮮の国境も行きました。殺風景なところでしたが。
たしかに”道のカバー率”という意味では、各国の中でも対応されている方ですね、記事の内容にも反映しました。
韓国はカバーされてるやろ
ご指摘の通りですね。記事内容も修正しました。
カナダやアラスカは大部分に人がほぼ住んでおらず、そもそも「ストリートが無い」ので、北米の道路のカバー率は文句なしの☆4だと思います!!
ご指摘の通りですね。記事内容も修正しました。
ドイツが鎖国状態だとは意外でした。大変参考になりました。ありがとうございました。
どのくらいの頻度で更新されているかも調べてみてはいかがですか。
ドイツが意外すぎた。今度ヨーロッパら辺も見てみようかな。
オーストリアはだいぶ埋まった
たぶん法律が変わったんだろう
公開してない国は他の国を見れないようにして欲しい、相互主義が民主主義だから自国が公開してないなら、公開している地域を見るのはおかしい。、
それな