この記事では、iPhoneのクリップボード(コピー履歴)を管理する方法を解説します。
iOS標準機能では不可能ですが、アプリを導入すれば、過去のコピー履歴を復元することが可能です。
関連記事 Androidでクリップボードを見る方法
前提:iOS標準のクリップボード機能とは?
「クリップボード」とは、スマートフォンで”コピー”したデータを”貼り付け”するまで、一時保存できる機能のことです。
イメージとしてパソコンの「コピー&ペースト」機能に近く、iPhoneでは下記の特徴があります。
- クリップボードに記憶できるデータは1つまで
- 新しくコピーすると古いクリップボードのデータは消える
- 特定の操作(例:端末の再起動)でクリップボードのデータは消える
- クリップボードに保存した内容を表示・削除する手段はない
ただ専用のアプリを導入することで、上記の制約を解決して、過去のコピー履歴を複数、管理することができます。
本記事では、2アプリを紹介します。
Clipboard – Paste Keyboard
新しいコピーを記憶して、いつでも呼び出すことができます。
アプリの特徴です。
メリット | デメリット |
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特に類似アプリと比べて、アプリを開くことなく、バックグラウンドでコピー履歴を記録できる点でオススメです。
まずClipboardを開き、トップ画面まで表示します。

(左)チュートリアル (右)トップ画面
以降、テキストをコピーしたあと、Clipboardを開くと履歴として記録されます。

(左)コピー (右)履歴が残る
初期設定のやり方
もっと便利に使うため、追加で3点の初期設定をします。
- ほかのアプリからペーストを許可する
- キーボードを追加する
- 背景クリップボードを有効にする
ほかのアプリからペーストを許可する
セットアップ画面から 他のアプリケーションからの貼り付けを許可する へ進みます。

(左)セットアップを開く (右)赤枠をタップ
設定アプリが開くので、ほかのアプリからペースト を 許可 します。
これでコピーの都度、確認の通知メッセージが出なくなります。

ほかのアプリからペースト を 許可
キーボードを追加する
適当なアプリでキーボードを開き、地球儀アイコンを長押しで キーボード設定 へ進みます。

(左)赤枠を長押し (右)キーボード設定
設定アプリが開くので、キーボード → 新しいキーボードを追加 で、「リストをコピー」を追加します。

さらに フルアクセスを許可 してください。
これでキーボード画面で直接、クリップボードのコピー履歴を呼び出すことができます。

(左)キーボード (右)新しいキーボードを追加

リストをコピー を追加

フルアクセスを許可
背景クリップボードを有効にする
Clipboardで、背景クリップボードを有効にします。
これで新しいコピーをしたとき、アプリを開くことなく、バックグラウンドでコピー履歴を記録できます。

(左)背景クリップボードを開く (右)開いた を選択

(左)コピーを待っています… (右)左端に寄せた場合
初期設定は以上です。
これで新しいコピーをしたとき、Clipboardでアプリを開くことなく、バックグラウンドでコピー履歴を記録できます。

コピーすると(左)、バックグラウンドで自動的に記録される(右)。
またキーボードを切り替えれば、Clipboardアプリを開くことなく、コピー履歴を参照して、ペーストできます。

(左)赤枠を長押し (右)Clipboardのキーボードに切り替え

(左)過去のコピー履歴が出る (右)タップして貼り付けできる
ラベルを設定する
クリップボードの数が増えてくると、ラベル機能が便利です。
コピー履歴から任意のワードを選び、左右スワイプで リストを作成 します。

左右スワイプで リストを作成
ラベルを選択して、新しいラベル名を決めます。

(左)ラベルを選択 (右)新しいラベル

新しいラベル名を決める
ラベルを設定したワードは「List」ページに並び、ラベルごと絞って表示できます。
これはClipboardキーボードでも反映されるため、コピー履歴が増えていても、目的のワードがすぐ見つかります。

(左)Listページに並ぶ (右)表示対象をラベル別に切り替えできる

(左)表示対象をしぼった例 (右)キーボード上でもラベルごと表示できる
そのほかClipboardはMac向けのアプリも用意されており、iPhoneとクリップボードの同期ができます。
もともとApple標準機能としてユニバーサルクリップボード(関連記事)もありますが、複数のコピー履歴を管理して、いつでも呼び出せる点で、こちらの方が便利です。
CopyCenter 2
新しいコピーを記憶して、いつでも呼び出すことができます。
アプリの特徴です。
メリット | デメリット |
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日本語訳もしっかりしており、広告表示など一部の機能制限を我慢すれば、無料で気軽に使える点でオススメです。
まずCopyCenter 2を開き、トップ画面まで表示します。
途中、権限など求められるので、画面にしたがって操作してください。

(左)チュートリアル (右)トップ画面
以降、テキストをコピーしたあと、CopyCenter 2を開くと履歴として記録されます。

(左)コピー (右)履歴が残る
初期設定のやり方
もっと便利に使うため、追加で3点の初期設定をします。
- ほかのアプリからペーストを許可する
- キーボードを追加する
- ウィジェットを設定する
ほかのアプリからペーストを許可する
設定アプリからCopyCenter 2を選び、ほかのアプリからペースト を 許可 します。
これでコピーの都度、確認の通知メッセージが出なくなります。

設定アプリのトップ画面で、CopyCenter 2を選ぶ

ほかのアプリからペースト を 許可
キーボードを追加する
適当なアプリでキーボードを開き、地球儀アイコンを長押しで キーボード設定 へ進みます。

(左)赤枠を長押し (右)キーボード設定
設定アプリが開くので、キーボード → 新しいキーボードを追加 で、「CopyCenter」を追加します。
さらに フルアクセスを許可 してください。
これでキーボード画面で直接、クリップボードのコピー履歴を呼び出すことができます。

(左)キーボード (右)新しいキーボードを追加

CopyCenter を追加

フルアクセスを許可
ウィジェットを設定する
CopyCenter 2のウィジェットを追加します。
これで新しいコピーをしたとき、ウィジェット経由でコピー履歴を記録できます。

ウィジェットを編集→+ボタン

CopyCenter 2を選択
初期設定は以上です。
これで新しいコピーをしたとき、ウィジェットをタップすればコピー履歴を記録できます。

コピーしてから(左)、ウィジェット選択でクリップボードに記録(右)。
またキーボードを切り替えれば、CopyCenter 2アプリを開くことなく、コピー履歴を参照して、ペーストできます。

(左)赤枠を長押し (右)CopyCenterのキーボードに切り替え

(左)過去のコピー履歴が出る (右)タップして貼り付けできる
フォルダを設定する
クリップボードの数が増えてくると、フォルダ機能が便利です。
デフォルトでは「CopyCenter」フォルダに保存されますが、別フォルダに移動できます。

(左)デフォルトの CopyCenter フォルダ (右)別フォルダに移動できる
各フォルダ名は、設定から名称変更できます。

設定のフォルダー管理から(左)、名称を変更できる(右)
これでフォルダごと絞って表示できます。
これはCopyCenterキーボードでも反映されるため、コピー履歴が増えていても、目的のワードがすぐ見つかります。

(左)表示対象をしぼった例 (右)キーボード上でもフォルダごと表示できる
そのほかCopyCenter 2は、コピー済のテキスト加工機能も優秀です。
〆:iPhoneのコピペ機能を強化しよう!
以上、iPhoneでクリップボードを見る方法! iOSでコピーした複数の履歴を開く/復元できるアプリ の説明でした。
アプリを使えば、クリップボードの履歴を複数、確認することができます。
ぜひ、お試しあれ。
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