iPhoneでZipファイルの中身を確認できなかったり、ファイルのZip化ができず困った経験はないでしょうか?
特に仕事で使う場合、わざわざパソコンでファイルの解凍や圧縮するのは面倒ですよね。
そこで本記事では、iPhone上の操作でZipの解凍と圧縮を行う方法を紹介します。
実行したい内容によって、サードパーティ製アプリの要否が異なります。
サードパーティ製アプリが必要なケース
- パスワード”有”のZipを解凍したい
- パスワード”有” or “無”のZipを作成したい
iOS標準機能で対応できるケース
- パスワード”無”のZipの中身を閲覧したい
それぞれのケース分けて、順番に解説します。
AndroidとMacで暗号化されたZipファイルの解凍&作成する手順は、それぞれ関連記事で解説しています。


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iPhoneでパスワード付きZipを解凍する方法
パスワードのかかったZipファイルの場合、iPhoneの標準機能だけで中身を確認(=プレビュー)できず、サードパーティ製アプリの用意が必要です。
本記事では「iZip」をオススメします。
このアプリを使えば、Zipファイルの解凍に関連する操作として、次の2点を実行できます。
- iOS上で暗号化されたZipファイルを展開する
- iOS上でZipファイルの中身を別アプリ上へ移動する
以降より、2つの操作手順をそれぞれ解説します。
iOSで暗号化Zipファイルを展開する手順
プレビューができないZipファイルで共有メニューより「iZipにコピー」を選び、
「Would you like to extract all files?(=Zipファイルを解凍しますか?)でOKを選択し、パスワードを入力します。
するとZipファイルが解凍されフォルダができあがり、中身を表示できます。
中身のファイルをタップすれば、そのままプレビューできます。
iOSでZipファイルの中身を別アプリ上へ移動する手順
ここまでの手順でZipファイルを解凍した後、中身のファイルにチェックを入れ「Open In」より共有メニューを呼び出せば、別アプリで保存も可能です。
以上の通り、iZipを使えば「パスワード有のZipファイルを解凍」&「Zipファイルの中身を別アプリへ移動」を両方実現できます。
無料版の場合、広告がたくさん表示される点が残念ですが、iPhone上でZipファイルのやり取りが多ければ検討する価値はあるでしょう。
iPhoneでパスワード付きZipを作成する方法
iPhone上で複数ファイルを圧縮して新規Zipを作成したい場合、パスワードの有無をとわず、サードパーティ製アプリの用意が必要です。
本記事では「iZip」をオススメします。が、作成するZipファイルにパスワードを付けたい場合、有料版が必要です。
以降より、暗号化の有無に応じて2パターンの操作手順を解説します。
iOSでファイルを圧縮してZipを作成する手順(パスワードなし)
iOS上でパスワードのかかっていない、単純なZipファイルを作成するなら無料版「iZip」で実行できます。
まず、圧縮したいファイルを共有メニューから「iZip」で開きます。

「ファイル」アプリ上にあるファイルをiZipで開く場合。
次に、圧縮したいファイルにすべてチェックを入れ「圧縮」を選択し、作成するZipファイルの名前を決めればOK。
これで圧縮が完了します。
作成したZipファイルは、チェックを入れ「以下で開く:」より共有メニューを呼び出し、別アプリで保存も可能です。
iOSでファイルを圧縮してZipを作成する手順(パスワードあり)
iOS上でパスワードの付いたZipファイルを作成するなら有料版「iZip」を入手しましょう。
有料版「iZip」ならセキュリティの強度によって、2パターンの暗号化Zipファイルを生成できます。
- パスワードのみ設定したZipファイルを作る
- パスワードとAES暗号化を設定したZipファイルを作る
どちらのパターンでも操作手順は(ほぼ)変わりません。それぞれ解説します。
パスワードのみ設定したZipファイルを作る
圧縮したいファイルをiZipで開き、チェックを入れて「圧縮」を選択します。
有料版のiZipだと、ここでパスワードの有無を選択できます。
パスワードのみ設定するなら「パスワードを使う」をタップし、作成するZipファイルの名前とパスワードを決めます。
これで圧縮が完了し、Zipファイルを開こうとすると、しっかりパスワードが要求されます。
作成したZipファイルにチェックを入れ、「以下で開く:」より共有メニューを呼び出し、別アプリで保存も可能です。
パスワードとAES暗号化を設定したZipファイルを作る
圧縮したいファイルをiZipで開き、チェックを入れて「圧縮」を選択します。
有料版のiZipだと、ここでパスワードの有無を選択できます。
より高いセキュリティ強度を求めるなら「パスワードと暗号化を使う」をタップし、作成するZipファイルの名前とパスワードを決めます。
これで圧縮が完了し、Zipファイルを開こうとすると、しっかりパスワードが要求されます。
作成したZipファイルにチェックを入れ、「以下で開く:」より共有メニューを呼び出し、別アプリで保存も可能です。
この方法の注意点として、セキュリティ強度の高い暗号設定をしているため、共有先で解凍する際もAES暗号化に対応したツールでないと(パスワードが分かっていても)展開できません。
例えばmacOSの場合、通常はダブルクリックでZipを解凍できますが、エラー表示されます。

Mac標準のアーカイブユーティリティで展開しようとするとエラー表示が出る。
解決策として「The Unarchiver」アプリなど、専用のZip解凍ツールが必要となります。
詳細は関連記事【MacでZipを解凍できないエラーを解決する方法! Windowsからダウンロードした圧縮ファイルがcpgzとなり開けない原因】で解説しています。

2種類の有料版「iZip」の違いとオススメについて
2019年3月現在、AppStoreには有料版「iZip」が2種類存在しており、違いは「iPadにも対応しているか」です。

左が高い方(=iPadも対応)、右が安い方(=iPhoneのみ対応)のiZip。
もしiPhoneでしか使用しないなら安い方でOKですが、iPadでも使う可能性があるなら(差額も大きくないため)高い方がオススメです。

高い方ならiPadの画面に最適化されたiZipを使える。
以上の通り、iZipを使えば「ファイルを圧縮してパスワード有&無Zipファイルの作成」を実現できます。
パスワードを付けたい場合は有料版の購入が必須ですが、iPhone上でZipファイルのやり取りが多ければ検討する価値はあるでしょう。
iPhoneでパスワード無しZipを閲覧する方法
パスワードのないZipファイルの場合、iPhoneの標準機能だけで中身を確認(=プレビュー)できます。
本記事では3パターンの方法を紹介します。
- iOS標準「ファイル」アプリで確認する
- 「Gmail」アプリで確認する
- 「LINE」アプリで確認する
1の方法は、中身をプレビュー表示するだけなら手軽でオススメです。ただ、iOS 11以上である必要があります。
2・3の方法は、Zipファイルを受け取ったアプリが「Gmail」または「LINE」なら、そのまま閲覧できるので便利です。
以降より3つの方法について、それぞれ解説します。
iOS標準「ファイル」アプリでZipの中身を確認する手順
iOS 11以降であれば「ファイル」アプリ上でZipファイルの中身を確認できます。
例えば「Dropbox」アプリ上でZipを表示できない場合、メニュー「エクスポート」へ進み、
共有メニューで「別のアプリで開く」→「ファイルに保存」と選択します。
保存先として「iCloud Drive」を設定すれば、
「内容をプレビュー」よりZipの中身を表示できます。
iOS版「Gmail」アプリでZipの中身を確認する手順
Gmailで受信したZipファイルは、そのままGmail上で中身を確認できます。
添付メールよりZipファイルを選択し、「内容をプレビュー」よりZipの中身を表示できます。
iOS版「LINE」アプリでZipの中身を確認する手順
LINEで受け取ったZipファイルは、そのままLINE上で中身を確認できます。
受け取ったZipファイルを選択し、「内容をプレビュー」よりZipの中身を表示できます。
注意:パスワード有Zipファイルはプレビューできない
ここで紹介した3つの方法は、単純にiPhoneでZipファイルの中身を閲覧するだけなら手軽で便利です。
が、共通して欠点が3つあります。
- パスワード有のZipファイルに対応していない
- Zipファイルを解凍して中身を別アプリへ移せない
- iOS 11未満だと「ファイル」アプリのプレビュー機能を使えない

Gmail上でパスワード有のZipファイルをプレビューできない例。
このようなケースに該当する場合、先述したサードパーティ製アプリを使った方法がオススメです。
〆:iPhoneでもZipファイルを扱える!
以上、iPhoneでパスワード付きZipを解凍&作成する方法! iOSで開けない添付の圧縮ファイルを閲覧しよう の説明でした。
単純なプレビューだけであればiPhone標準機能で足りるでしょうが、パスワード付きZipの解凍や別アプリへの保存まで必要であれば、紹介したiZipを検討下さい。
ぜひ、お試しあれ。
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