Androidではディスプレイ設定からスリープモードへ入るまでの時間調整ができますが、「充電中は常時画面をオンにする」という設定はありません。
例えば自宅やカフェでスマートフォンを充電している際、通知やアプリ動作を確認するためにわざわざ画面を都度点灯させるのは面倒ですよね。
そこで本記事では、Androidにおいて充電中に画面を常時オンにする2つの方法を紹介します。
方法 | メリット | デメリット |
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開発者向けオプションを使う |
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アプリMacroDroidを使う |
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それぞれ順番に解説しているので、ぜひご覧下さい。
開発者向けオプションでスリープモードを防止する方法
Androidの隠れ機能「開発者向けオプション」を使えば、サードパーティ製アプリのインストール不要で、充電中はディスプレイを常時オンとできます。
まずは「開発者向けオプション」を有効にして下さい。
「設定」→「端末情報」より「ビルド番号」を連続でタップすればOK。

Xperia Z5 Premium(Android 7.0)での設定画面の例。
詳細は関連記事【Android「開発者向けオプション」の基本と表示/非表示にする方法まとめ! デベロッパーモードで隠れ機能を使おう】で解説しています。

「開発者向けオプション」を表示できたら、「スリープモードにしない」トグルをタップして有効化します。
後は実際に動作を検証するだけ。
まずは電源に接続しない通常時でスリープモードに入ることを確認します。
「設定」→「ディスプレイ」の「スリープ」より、操作が行われない状態でどれくらい経過したらスリープモードがオンになるか、現在の設定値を確認 / 変更ができます。
その後、今度はAndroidに電源を繋げて充電を開始します。
先に確認した通常時でスリープモードに入る時間を経過しても画面が点灯されたままであれば成功!無事「開発者向けオプション」の機能が働いていると分かります。
MacroDroidでスリープモードを防止する方法
「開発者向けオプション」で設定すると、充電中は問答無用で常時画面が点灯されるため、次のようなシチュエーションでデメリットを感じます。
- バッテリー給電を優先するときは充電中も画面点灯はオフにしたい
そこで指定値以上のバッテリーがある状態で、電源接続 / 切断をトリガーに画面点灯を制御する処理を「MacroDroid」で行います。
本アプリの基本情報や使い方については、関連記事【MacroDroid – Androidでマクロを組んで作業を自動化! デザインもクールで使いやすい無料アプリ】で解説しています。

「MacroDroid」のインストールが完了したら、アプリトップ画面右上の「マクロを追加」より作成開始できます。
大まかなマクロ作成の流れを整理すると、今回は下記2種類のマクロを設定し、同時に動かします。
マクロ①
- トリガー:電源に接続(充電を開始したら)
- アクション:画面を常時点灯(画面オンを有効化)
- 条件:電池残量(バッテリーが50%以上のとき)
マクロ②
- トリガー:電源切断(充電を終了したら)
- アクション:画面を常時点灯(画面オンを無効化)
- 条件:任意(設定しなくてもOK)
さっそく設定してみましょう。
手順①:トリガーを設定する【マクロ①】
まず、1つ目のマクロ(バッテリー50%以上で充電を開始したら画面を常時点灯)についてトリガーを設定します。
トリガー候補一覧より「電源の接続 / 切断」を選び、オプションより「電源に接続」にチェックを入れます。
さらに充電方法の種別選択となりますが、すべてチェックを入れればOK。
以上で「電源に接続した時」のトリガー設定ができました。
画面を右にスワイプし、「アクション」画面へ移ります。
手順②:アクションを設定する【マクロ①】
続いて、1つ目のマクロ(バッテリー50%以上で充電を開始したら画面を常時点灯)についてアクションを設定します。
アクション候補一覧より「画面を常時点灯」を選び、オプションより「画面の常時点灯を有効化」にチェックを入れます。
さらに点灯時間の設定画面となります。
充電開始後、指定時間のみ画面を点灯したければ変更して下さい。
充電中はずっと画面を表示しておきたいならデフォルトのまま先に進めばOK。
以上で「画面を常時点灯:画面オンを有効化」のアクション設定ができました。
画面を右にスワイプし、「条件」画面へ移ります。
手順③:条件を設定する(任意)【マクロ①】
そして、1つ目のマクロ(バッテリー50%以上で充電を開始したら画面を常時点灯)について条件を設定します。
今回はバッテリーに関わる「条件」設定が必須となるマクロなので、下記の通り「トリガー」とは別の前提条件を追加します。
具体的には「バッテリー残量が50%以上の場合のみ、充電を開始したら画面を常時点灯する」としたいため、条件候補一覧より「電池残量」を選び、「〜より大きい」にチェックを入れ、パーセンテージバーを「50%」に合わせればOKです。
以上で「電池残量:バッテリー残量が50%以上の場合のみ」のアクション設定ができました。
右下の「✓チェック」アイコンをタップします。
手順④:マクロ名称を決めて完了!【マクロ①】
最後にマクロ①の名前を決めます。この後もう1つマクロを作成するため、区別しやすい名称にすると良いでしょう(後から名前の変更はできます)。
作成したマクロはアプリトップ画面左上の「マクロ」より確認ができ、内容の編集や設定の有効化 / 無効化の切り替えも可能です。
手順⑤:同様の手順でマクロ②を作成する
以上ここまでが、マクロ①(バッテリー50%以上で充電を開始したら画面を常時点灯)についての作成手順です。
この後、まったく同様の手順で逆の動作をするマクロ②(充電を終了したら画面の常時点灯を解除)を作成します。
- トリガー:「電源の接続 / 切断」より「電源切断」を設定
- アクション:「画面を常時点灯」から「画面の常時点灯を無効化」を設定
- 条件:「何も設定せず」(バッテリー残量に関わらず動作させるため)
以上で対となる2つのマクロを作成できました。
実際に試してみる
2つのマクロが完成したら、実際に動くか試してみましょう。
例えば下記のようなマクロを有効化した状態で、
マクロ①
- トリガー:電源に接続(充電を開始したら)
- アクション:画面を常時点灯(画面オンを有効化)
- 条件:電池残量(バッテリーが50%以上のとき)
マクロ②
- トリガー:電源切断(充電を終了したら)
- アクション:画面を常時点灯(画面オンを無効化)
- 条件:任意(設定しなくてもOK)
まずは電源に接続しない通常時でスリープモードに入ることを確認します。
「設定」→「ディスプレイ」の「スリープ」より、操作が行われない状態でどれくらい経過したらスリープモードがオンになるか、現在の設定値を確認 / 変更ができます。
その後、今度はAndroidに電源を繋げて充電を開始します。
先に確認した通常時でスリープモードに入る時間を経過しても画面が点灯されたままであれば成功!無事マクロ機能が働いていると分かります。
さらに続けて、電源を切断し充電を解除してみます。
設定時間経過後にいつも通りスリープモードに入れば成功!無事マクロ機能が働き、「画面常時オン」がオフになったと分かります。
以上の通り、作成した2つのマクロはどちらも正常に動作しました。
補足:
有機ELスマホの画面焼けに注意
Androidで有機ELディスプレイの機種をお使いの場合、画面焼けのリスクがあります。

ホーム画面のナビゲーションバー等が焼き付きとなった例。
焼き付きは、画素の劣化が原因となっているため改善は難しく、修理または買い替えが必要となります。
従って、事前に焼き付きを防ぐ3つの対策を知ってることが重要です。
- 画面表示を黒系統に変える
- 同じ画面を長時間表示しない
- 必要以上に画面輝度を上げない
本記事で取り上げたスクリーン画面を常時オンにする方法は、まさに画面焼けのリスクを高めることになるため、留意して下さい。
より詳細な情報は、関連記事【Androidで画面の焼き付きを直す方法! スマホの液晶や有機ELの画面焼けを改善しよう】で解説しています。

そのほかスクリーン画面を常時オンにする方法まとめ
本ブログではほかにも、特定の条件でAndroidのディスプレイを自動点灯する設定方法を紹介しています。
例えば、アプリ「Gravity Screen」を使えば、「机に置く」・「ポケットから取り出す」など端末の傾きや向きを感知して画面を自動でオンにできます。

そのほかの設定内容もまとめて、関連記事【Androidのスクリーン画面を常時オンにする方法まとめ! ディスプレイを常に点灯させよう】で解説しています。

そのほか「開発者向けオプション」の便利な機能まとめ
隠れ機能「開発者向けオプション」は、今回紹介した設定以外にもAndroid上で様々な応用的な機能をオンにしたり、変更できるようになります。
例えば、Androidには画面の切り替えやポップアップ表示など、様々な場面で「アニメーション」が有効になっていますが、「ウィンドウアニメスケール」や「トランジションアニメスケール」などを調整することで、Androidの体感速度を向上させることができます。

また、Android 7.0より実装された「マルチウィンドウ機能」は画面を分割してそれぞれに異なるアプリを同時に表示できますが、分割表示できるアプリはあらかじめ限定されています。
そこで「アクティビティをサイズ変更可能にする」を有効にすることで、この制限を解除できます。

ほかにも「開発者向けオプション」にある便利な機能をまとめて、関連記事【[Android] 開発者向けオプションのおすすめ設定まとめ! もっと便利にカスタマイズする裏ワザ的な使い方】で解説しています。

そのほかMacroDroidで設定できるマクロまとめ
本記事で紹介したマクロ以外にも、MacroDroidの便利な設定は無限に存在します。
例えば、自宅や会社周辺のGPS検出可否をトリガーに、Wi-Fi機能のオン / オフ切り替え設定を自動化できます(2種類のマクロを作成し、同時に動かします)。
マクロ①
- トリガー:場所のトリガー(自宅周辺に入ったら)
- アクション:Wi-Fi設定(Wi-Fiを有効化)
- 条件:任意(設定しなくてもOK)
マクロ②
- トリガー:場所のトリガー(自宅周辺を出たら)
- アクション:Wi-Fi設定(Wi-Fiを無効化)
- 条件:任意(設定しなくてもOK)

また、Bluetoothデバイス(例:イヤホン / スマートウォッチ)の紛失防止のため、下記マクロでBluetoothの切断を検知し通知表示できます。
- トリガー:Bluetoothイベント(デバイスの切断を検知したら)
- アクション:通知を表示(デバイスの切断を警告)
- 条件:任意(設定しなくてもOK)

それ以外にも多数のマクロ設定例をまとめて、関連記事【MacroDroidでオススメのマクロ集まとめ! ルーティン作業はアクション/トリガーで自動化しよう】で解説しています。

〆:充電中に常時画面を表示したければぜひ!
以上、Androidで充電中に画面を常時オンにする方法! 電源接続/切断でディスプレイを点灯してスリープモードを防止しよう の説明でした。
まずは「開発者向けオプション」で充電中に常時画面を点灯する設定をお試し下さい。
その上で、もっと細かいカスタマイズを希望する場合に、「MacroDroid」を使って独自の条件(例:バッテリー残量)を組み合わせてみて下さい。
充電中の画面点灯をよりカスタマイズしたい方は、ぜひお試しあれ。
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