Androidでは電源ボタンを押せばスリープ解除できますが、その頻度が多いと操作が面倒です。
カバンから取り出したとき、机から持ち上げたときなど、特定のシーンで自動的に画面点灯できたら便利ですよね。
そこで本記事では電源ボタンを使わずにスリープ解除する方法を紹介します。
具体的には、Androidに搭載される「近接センサー」や「重力センサー」機能を活用して画面を点灯させる次のアプリを使います。
- ScreenOn
- Gravity Screen
合わせて、電源ボタンを使わずに画面を消灯する方法も解説しているので、ぜひどうぞ。
photo by Vernon Chan(リンク切れ)
ScreenOn – 使い方
アプリ「ScreenOn」を使えば、Androidの「近接センサー」や「回転速度センサー」を用いて、スマートフォンのボタンや画面に触れることなくスリープ解除が可能です。
設定もシンプルなので、スリープ解除に特化したアプリをお探しであればオススメです。
以降より「ScreenOn」の使い方を解説します。
初期設定:電池最適化から外す
初期設定として、Android 6.0以降で搭載される「電池最適化」機能の対象から除外して、スリープ中でも本アプリ「ScreenOn」が動作するよう設定変更をします。
左下テストアイコンをタップすると「電池最適化」設定ページが表示されます。
なお、うまく「電池最適化」ページが表示されない場合、手動で開いて下さい。

Xperia Z3(Android 6.0.1)なら、「設定」→「バッテリー」右上メニューより「電池の最適化」へ進める。
アプリ一覧から「ScreenOn」を見つけ、「電池の最適化」設定で「最適化しない」にチェックを変更します。
以上で初回のみの設定は完了です。
各種センサーでスリープ解除する方法
無料版の場合、「近接センサー」と「回転速度センサー」でスリープ解除ができます。
まず各センサーの感度を調整の上、機能を有効にしましょう。
「近接センサー」と「回転速度センサー」それぞれのスライダを左右に動かし、数値が高いほど感度が高まります。
また左下テストアイコンを選択すれば、動作テストも実施できます。
調整完了後、星アイコンをタップしてセットできます。
実際にテストしながら、最適なセンサー感度へ調整して下さい。
下記より2つのセンサーについてカンタンに説明します。
近接センサーを使う
ほとんどのスマートフォンではディスプレイ側上部に「近接センサー」が搭載されており、通話中に端末を耳にあてると誤操作防止のために画面が消灯します。

Xperia Z3の近接センサーの場所。
本アプリではこの機能を利用し、センサーに指を近づけると反応してスリープが解除されます。

近接センサーを使ってスリープ解除した例。
デフォルトでは誤作動防止のため、ダブルタッチ方式を採用しており、2秒以内に近接センターに2度触れた時のみ、センサーが反応してスリープ解除されます。
ただ「近接回数」スライダを調整することで、この回数を1回にしたり、3回以上へカスタマイズも可能です(3回以上は有料版のみ)。
回転速度センサーを使う
アプリの中にはAndroidを傾けたり、回転させて遊ぶゲームがありますが、これはスマートフォン内部に搭載される「回転速度センサー」を使用しています。
本アプリではこの機能を利用し、スマートフォン本体を素早く回転させると、センサーが反応してスリープ解除されます。

回転速度センサーを使ってスリープ解除した例。
回転の方向としては、360度どの方向に回転させても反応します。
参考:回転方向センサーを使う(有料版のみ)
有料版限定ですが、「回転方向センサー」を使えば回転方向(X軸 / Y軸 / Z軸)を三次元で検知してスリープ解除できます。
各方向(次元)ごとスライダで感度の調整ができます。
3方向それぞれの感度を調整できるので、誤作動防止と電力消費軽減に役立ちます。
アプリを一時的に無効とする方法
バツアイコンをタップすると、設定を無効状態とできます。
またスライダを左端まで動かせば、どちらか一方のセンサーだけ有効にもできます。
自動終了タイマーを設定する方法
このアプリはスリープ中も常にバックグラウンドで動くため、バッテリー消費が大きい欠点があります。
そこで便利なのが「自動終了タイマー」機能で、スリープ状態になってから指定した時間が経過すると、自動で「ScreenOn」アプリがオフになります。
この場合、スリープ解除は通常の電源ボタンを使用する必要があります。
Gravity Screen – 使い方
アプリ「Gravity Screen」を使えば、Androidの「近接センサー」や「重力センサー」を用いて、スマートフォンのボタンや画面に触れることなく画面点灯や消灯の制御が可能です。
例えば、Androidをポケットに入れたりテーブルに置いたときに自動で画面を消灯し、手に取ると自動で点灯させることができます。
設定は少し複雑ですが、電源ボタンを使わずに画面の点灯 / 消灯を制御するアプリをお探しであればオススメです。
以降より「Gravity Screen」の使い方を解説します。
初期設定:端末管理アプリとして有効にする
初期設定として、「Gravity Screen」を「端末管理アプリ」として有効にします。
プライバシーポリシー(Privacy Policy)を許可(ACCEPT)して、
アプリトップ画面が表示されます。
以上で初回のみの設定は完了です。
各種センサーで画面点灯/消灯する方法
「Gravity Screen」では、「近接センサー」や「重力センサー」で画面オン / オフを制御します。
まず各センサーの感度を調整の上、機能を有効にしましょう。
下記より主要な設定項目について、カンタンに説明します。
ポケットセンサー
「ポケットセンサー」は、Androidをポケットやカバンの中に入れた際に起動するセンサーで、設定した条件に合致すると画面が自動でオフとなります。

ポケットセンサーを使って画面消灯した例。
スライダを動かして傾きの数値を調整することで、指定した角度より下に傾いた時点をポケットセンサー起動の条件として設定できます。
つまりこの角度調整では、ポケットやカバンに入れた状態でAndroidがどの程度傾いているかをイメージする必要がありますが、正直そんなこと分かりませんよね?
そこで便利なのが「全方向(フリップカバー)」です。
チェックを入れると傾きの角度に関わりなく、ポケットやカバンの中にあると認識した時点で画面をオフにできます。この場合、スライダを動かして傾きの数値を調整する必要はありません。
テーブルセンサー
「テーブルセンサー」は、Androidをテーブルの上に置いた際に起動するセンサーで、設定した条件に合致すると画面が自動でオフとなります。

テーブルセンサーを使って画面消灯した例。
スライダを動かして傾きの数値を調整することで、指定した角度より下に傾いた時点をテーブルセンサー起動の条件として設定できます。
「テーブルセンサー」はスマートフォンのディスプレイを下向きにしてテーブルに置いた際に起動しますが、「スクリーンを上にしてテーブルに置いている」にチェックを入れることでディスプレイが上向きの場合も起動条件とできます。
近接センサー
「近接センサー」は、本アプリを核となる「重力センサー」と並ぶもう1つの基盤センサーで、チェックを外すと「重力センサー」でのみアプリが制御されます。
ただ「重力センサー」のみだとアプリが過敏に働き、意図しない状況下で画面オン / オフとなってしまうため、「近接センサー」を使う設定がオススメです。
また「近接によりスクリーンをオンにする」にチェックを入れると、近接センサーをスワイプして画面を点灯できるようになります。

近接センサーを使ってスリープ解除した例。
デバイスの動きでスクリーンをオンにする
スクリーンを上に向けて画面を点灯できます。
この機能はスリープ中も常にバックグラウンドで動くため、「タイムアウト」機能でバッテリーをうまく節約することをオススメします。
また少しの動作ですぐ画面点灯されることもあるので、「感度」スライダで調整して下さい。
参考:現在の傾き具合を確認する方法
トップ画面上部にあるアイコンは、スマートフォンの傾き状態(角度)をリアルタイムで示しており、各種センターの傾き調整で参考となります。
参考:その他の設定…
ここまで紹介した設定に加え、ほかにも様々な調整ができます。
実際に使ってみると分かりますが、設定項目によっては過敏に感知しすぎて、すぐに画面オフ(オン)になるケースもあります。
まずは自身の使い方の中で各項目を調整し、一番理想的な動作となるよう試してみることが重要です。
アプリを一時的に無効とする方法
左上「オン」ボタンをタップするか、通知領域に表示されるアイコンをタップすれば、設定を無効状態とできます。
アプリをアンインストールする方法
初期設定で「Gravity Screen」を「端末管理アプリ」として有効にしているため、通常のアプリ削除手順ではうまくいきません。
「Gravity Screen」左上メニューの「アンインストール」より削除できます。
このように「端末管理アプリ」をアンインストールする手順は少し特殊です。
詳細は関連記事【Androidで端末管理アプリを削除する方法!「有効な端末管理アプリをアンインストールできません」を解決しよう】で解説しています。

補足:
ダブルタップでスリープ解除する方法
Androidの画面をダブルタップしてスリープ解除する方法もあります。
詳細は関連記事【Androidの画面をダブルタップでロック/解除する方法! 点灯と消灯を電源ボタン不要で実行できる】で解説しています。

充電中はスクリーンを常時オンにしてスリープさせない方法
Androidを充電中は画面を常に点灯して、スリープ状態へ切り替えない方法もあります。
詳細は関連記事【[Android] 充電中に画面を常時オンにする方法! 電源接続/切断でディスプレイを点灯してスリープモードを防止しよう】で解説しています。

画面だけをオフにして本体は動かし続ける方法
Androidのアプリは動かしたまま、ディスプレイだけ消灯する方法もあります。
詳細は関連記事【Blackr – ディスプレイ画面を意図的に真っ暗にしてバッテリー消費を抑えるアプリ [Android]】で解説しています。

Androidを自動再起動する方法
Androidを定期的に自動再起動して、電源オン / オフを制御する方法もあります。
詳細は関連記事【Androidを定期的に自動再起動する方法! スマートフォンの電源オン/オフをスケジュール予約しよう】で解説しています。

電源ボタンが壊れたAndroidを操作する方法
Androidの電源ボタンが壊れても、様々なアプリを使って次の機能を制御できます。
- 画面の消灯を防止する
- スリープを解除する
- スクリーンショットを撮影する
- 再起動する
詳細は関連記事【電源ボタンが壊れたAndroidの活用方法まとめ! 反応しない物理キーを修理せず使おう [画面オンオフ/スクショ撮影/再起動]】で解説しています。

そのほか物理ボタンを活用する情報まとめ
本記事は「Androidのセンサー機能」に着目した内容でしたが、それ以外にもAndroidの物理ボタンや指紋認証リーダーを有効活用するアプリはたくさん存在します。
例えば「Fingerprint Quick Action」というアプリを使えば、Androidの一部機種で搭載される「指紋認証リーダー」を使って、指定アプリを開いたり通知領域の表示ができるようになります。

このような情報をまとめて、関連記事【Androidで物理キーやセンサー機能をカスタマイズする方法まとめ! ボタンを活用してタッチパネル不要で操作しよう】で解説しています。

〆:スリープをもっと便利に制御しよう!
以上、Androidで電源ボタンを押さずにスリープ解除する方法! スクリーン画面オン/オフをアプリでコントロールしよう の說明でした。
今回紹介した2つのアプリを使えば、電源ボタンや画面に触れずとも、Android本体を動かすことでスクリーン点灯 / 消灯をコントロールできます。
「スリープ解除の頻度が多く、電源ボタンを押すのが面倒」・「電源ボタンが壊れており別の手段でスリープを制御したい」というお悩みにピッタリです。
ぜひお試しあれ。
コメント
こんばんは。はじめまして。
ネット徘徊よりたどり着きました。
ぶしつけで大変申し訳ないのですが、こちらのブログ記事を他サイトにリンク張り付けさせて頂いてもよろしいでしょうか。よろしくお願いします。
>> 森さま
他サイトへのリンク承知しました。
ありがとうございます。