最近のAndroidの多くで指紋認証が採用され、ロック画面の解除でパスコード入力が不要となり便利になっています。
が、指紋登録した指が指紋認証リーダーに触れると、本人の意思と関係なく画面ロックが解除されるため、例えば就寝中など意識がない状況で勝手にロック解除されてしまうリスクがあります。
そこで本記事では、就寝中勝手にAndroidの指紋認証を使われない設定方法を紹介します。
Androidの場合は、「ロック解除されるのを防ぐ豆知識」から「ロック解除された場合の対策」まで幅広くあるので、ぜひご覧あれ。
iPhoneで指紋認証の悪用を防止する方法は、関連記事【寝てる間勝手にiPhoneの指紋認証/顔認証させない設定方法! 一時的にiOSのTouch ID/Face IDを無効化して浮気調査から守ろう】で解説しています。

就寝中にAndroidの指紋認証を使われない設定方法
- 就寝前に指紋認証をオフにする
- 就寝前にAndroid本体を再起動する
- 特殊な部位を指紋登録して連続ミスを誘発する
- 就寝前に端末管理アプリでスリープ状態へ入る
就寝前に指紋認証をオフにする
一番確実なのは毎晩、就寝前に指紋認証をオフにする方法です。
ただ、Androidの機種やバージョンによって設定の手順やその特徴に差異があるため、本記事では下記3機種を例に說明をします。
- Xperia X Performance(Android 7.0)
- Galaxy S7 edge(Android 7.0)
- Nexus 6P(Android 8.0)
Xperiaの手順
Xperia X Performanceの場合、一時的に登録した指紋を無効とする設定が存在せず、指紋認証をオフにしたければ指紋自体の登録を削除する必要があります。
つまり、就寝前に指紋をまとめて削除し、翌朝に再登録する手間が発生するため、現実的な解決策とはいえないでしょう。
一応設定手順として、「設定」→「ロック画面とセキュリティ」より「指紋設定」へ進み、
登録された各指紋ごと「削除」を選択すればOK。
再び設定するには、「指紋を追加」より登録作業から必要となります。
Galaxyの手順
Galaxy S7 edgeの場合、一時的に登録した指紋でロック解除を無効とする設定が存在するため、就寝前にオフして翌朝にオンへ戻す設定を行うことで、解決策となります。
設定手順として、「設定」→「ロック画面とセキュリティ」より「指紋認証」へ進み、
「指紋ロック解除」トグルを無効にすればOK。
再び設定するには、再度トグルを有効にするだけで、指紋の再登録は不要です。
Nexusの手順
Nexus 6Pの場合、一時的に登録した指紋を無効とする設定が存在せず、指紋認証をオフにしたければ指紋自体の登録を削除する必要があります。
つまり、就寝前に指紋をまとめて削除し、翌朝に再登録する手間が発生するため、現実的な解決策とはいえないでしょう。
一応設定手順として、「設定」→「セキュリティと現在地情報」より「Nexus Imprint」へ進み、
登録された各指紋ごと「削除」を選択すればOK。
再び設定するには、「指紋を追加」より登録作業から必要となります。
就寝中はパスコードのみ受付となるが・・・
各機種ごと以上のような設定を施すことで、就寝中はパスコード入力のみ受付となるため、勝手に指紋認証でロック解除されるリスクはゼロとなります。

Xperia X Performanceの例。
この方法の欠点として、まず多くのAndroid機種で一時的に登録した指紋を無効とする設定が存在せず、指紋認証をオフにしたければ指紋自体の登録を削除する必要があるのが致命的です。今回の例でいえば、XperiaとNexusは現実的な解決策として採用しづらいでしょう。
また、Galaxyは一時的に登録した指紋を無効とする設定がありますが、毎晩就寝前に指紋認証をオフにするのを忘れるリスクがあるのと、翌朝再び設定から有効に戻すのが面倒という2点があります。
就寝前にAndroid本体を再起動する
Androidの仕様で、再起動をした直後の1回のみパスワードやパターン入力が必須となります。
これは指紋認証を有効にしていても、強制的に求められます。

左がGalaxy S7 edge、右がNexus 6Pの例。
この仕組みを利用して、毎晩就寝前に「Android本体を再起動する」か最低限「Android本体の電源をオフにする」ことで、勝手に指紋認証でロック解除されるリスクはゼロとなります。
デメリットは、再起動するのを忘れることがある点でしょう。
条件に合致するAndroidであれば、定期的に自動再起動を設定できます。
詳細は関連記事【Androidを定期的に自動再起動する方法! スマートフォンの電源オン/オフをスケジュール予約しよう】で解説しています。

一部機種の注意点
Androidの機種によっては、再起動するとロック画面の手前でパスワードやパターン入力を求められるケースがあります。
例えば今回検証した中で、Xperia X Performance(Android 7.0)が該当しました。

Xperia X Performanceの例。
このパスワード入力をせずに放置しておくと、本体が起動しきっていない状態で止まるため、就寝中は電源オフにしているのと同義となり、電話の着信やアプリの通知が届かなくなってしまいます。
以上の通り、この方法は一部機種(今回の例ではXperia X Performance)で注意が必要です。
特殊な部位を指紋登録して連続ミスを誘発する
Androidの指紋認証はロック解除画面で連続(5回?)で認証に失敗すると、「強制的にパターン or パスコード入力となる」または「一定時間ロック解除ができない」状態となります。
例えば、Xperia X Performance(Android 7.0)は前者の仕様となっており、

Xperia X Performance(Android 7.0)の例。
Galaxy S7 edge(Android 7.0)は後者の仕様が、

Galaxy S7 edge(Android 7.0)の例。
Nexus 6P(Android 8.0)では前者の仕様となっていました。

Nexus 6P(Android 8.0)の例。
ただ、普段から指紋認証として両手の指それぞれ1本ずつ登録していると、どの指で指紋登録したか知らない第三者でも、両手の指をロック解除のため順番に試行する中で、数回以内に正解に辿り着く確率は高いといえます。
そこで、通常では考えにくい部位を指紋登録しておくことで、第三者が指紋認証を何回も連続ミスすることを誘発して、結果的にパターン or パスコードでしかロック解除できなくする方法があります。
「通常では考えにくい部位」として、例えば指の先端ではなく付け根あたりの指紋を登録したり、手の甲側の指紋を登録したり、などが考えられます。
このように、Androidに登録する指紋を普段から特殊な部位にすることで、毎晩就寝前に所定の設定が不要となるため、設定をし忘れるリスクがないのが最大のメリットです。
一方デメリットとしては、日常生活の中でも特殊な部位で指紋認証を行う必要があるため、Androidの使い勝手がかなり悪化する点が挙げられます。
就寝前に端末管理アプリでスリープ状態へ入る
Androidでは別途アプリを用意することで、電源ボタン(スリープボタン)の押下ではなく、ディスプレイ上のバーチャルボタンや近接 / 重力センサーを使ってスリープ状態へ入れるようになります。
例えば「Gravity Screen」というアプリを使えば、様々な条件(例:ポケットからスマートフォンを出し入れする / テーブルにスマートフォンを置く)に応じた画面オン / オフ動作を制御できるようになります。

このような、「Android標準機能以外でスリープ状態に入る」機能を提供するアプリは「端末管理アプリ」と呼ばれ、Android全体のセキュリティに強い影響力を持つため、通常の方法でアンインストールができなくなる特徴があります。

そして「端末管理アプリ」のもう1つの特徴として、当該アプリの機能でスリープ状態(ロック状態)に入った場合、画面ロックの解除で指紋認証は使えず、強制的にパターン or パスコードの入力が求められます。

指紋認証しても強制的にパターン入力が求められる。
この特徴を利用して、就寝前のみ何らかの「端末管理アプリ」を使った方法でスリープ状態に入ることで、勝手に指紋認証でロック解除されるリスクを回避できます。
端末管理アプリの例は、関連記事で一部紹介しているのでご参考下さい。

この方法のデメリットは、毎晩就寝前に「端末管理アプリ」を使ってスリープ状態に入るを忘れるリスクがある点でしょう。
ロック解除されたAndroidの情報を守る方法
以上、ここまで紹介した方法は「ロック解除されるのを防ぐ豆知識」でしたが、ここからは「ロック解除された場合の対策」をいくつか解説します。
- 指定アプリ上でスクリーンショットを無効にする
- 指定アプリにパスワードをかけ顔写真も撮影する
- 就寝前にセーフモードへ入る
指定アプリ上でスクリーンショットを無効にする
ダウンロード Screen Shield Anti Screenshot – APK
「Screen Shield Anti Screenshot」というアプリを使って、指定アプリ上でスクリーンショットを無効にする方法です。
このアプリはGoogle Play上で配布されないため、apkからインストールが必要です。
apkをインストールする手順は、関連記事【[Android] 提供元不明アプリのインストール方法! Google Playにない非公式apkを楽しもう】で解説しています。

第三者に勝手にスマートフォンを見られるリスクの1つとして、画面のスクリーンショットを撮影され、証拠画像として握られてしまう点がありますが、このアプリを使えばそのようなアプリに対し、個別に画面キャプチャを禁止させることができます。

LINEの画面キャプチャを個別に禁止した例。
詳細は関連記事【[Android] 指定アプリ上でスクリーンショットを禁止する方法! 画面キャプチャを無効としよう】で解説しています。

この方法のデメリットとして、あくまで指定アプリのキャプチャのみ防止できるため、別機種のカメラで画面を直撮りされるのは防ぎようがない点があります。
指定アプリにパスワードをかけ顔写真も撮影する
「ノートン アプリロック」というアプリを使えば、指定アプリにパスワードをかけることができます。
このアプリを使えば第三者に勝手に見られたくないアプリに対し、個別に起動制限をかけることを実現できます。

Dropboxの起動にパスワードを設定した例。
さらに本アプリ、3回連続でパスワード入力を誤るとこっそりAndroidのインカメラで写真撮影が無音で行われ、画像を保存できる機能も搭載されています。

撮影された画像はAndroid本体のストレージに密かに保存される。
もし就寝中、同居人にこっそりアプリを開こうとされた場合に、証拠写真も残せるスゴイ機能です。
詳細は関連記事【Androidでアプリにパスワードを設定して指紋認証で解除する方法! 個別にロックして誤入力でこっそり顔写真の撮影もできる】で解説しています。

この方法のデメリットとして、指定アプリにパスワードをかけるため、あからさまに何か隠していると疑いを強く持たれる点でしょう。
就寝前にセーフモードへ入る
Androidでセーフモードを使用すると、端末に最初から付属するソフトウェアのみで端末を起動することができます。

画面左下に「セーフモード」の表記が出る。
そしてセーフモードから元の状態へ戻す際は本体の再起動が求められるため、初回の1回のみ(指紋認証を有効にしているにも関わらず)強制的にパターン等の入力を求めることができます。
セーフモードに入っている間は、別途インストールしたサードパーティ製アプリを起動できないため、勝手にプライバシーに関わるデータを閲覧されるのを防止できます。また(左下にセーフモードと記載されますが)、一見いつも通り起動はできるため、隠し事はないようカモフラージュできるのもメリットでしょう。
一方、セーフモードでも標準アプリは起動できてしまうため、その中に見られたくないデータがある場合は意味を成さない方法となります。
セーフモードへの入り方については、関連記事【[Android] セーフモードに入って起動する方法まとめ! 設定/解除手順を把握して悪いアプリを特定しよう [Xperia/Galaxy/Nexus]】で解説しています。

補足:
画面ロック解除した時間を記録する方法
家族や恋人など身近な人にスマートフォンをみられている気配を感じたら、「ミタ?(ロック監視)」というアプリがオススメです。
ひたすらロック解除した時間ログを記録するため、自分以外の第三者が勝手に操作していないかチェックできます。
詳細は関連記事【Androidで画面ロック解除した時間を記録する方法! ログを取得して盗み見を察知しよう】で解説しています。

セキュリティの高いパターンの組み合わせ
普段パターンロックをしている方は、なるべくセキュリティの高い組み合わせで設定しましょう。
詳細は関連記事【Androidでセキュリティの高いパターンロック一覧! 複雑な組み合わせ18種類まとめ】で解説しています。

指紋認証に新しい機能を追加する方法
Androidの指紋認証はロック解除以外にも、新しい機能を追加できます。
例えば「Fingerprint Quick Action」というアプリを使えば、指紋認証でスクリーンショットを撮影したり、指定アプリを起動できます。

このようにAndroidの指紋認証リーダーをもっと便利に使う情報はまとめて、関連記事【Androidの指紋認証をカスタマイズする対応アプリまとめ! 機能やセキュリティを強化する裏ワザ的方法】で解説しています。

〆:指紋認証のリスクを認識しておこう!
以上、寝てる間Androidの指紋認証を勝手に使われない設定方法! 一時的に無効化して浮気調査から守ろう の說明でした。
記事中でも紹介した通り、Androidの場合は例え画面ロックを突破されても、個別アプリにパスワードを設定したり画面キャプチャを禁止したり対策はあるため、それぞれ試してみて下さい。
何より就寝中にAndroidを勝手に見られてしまう両者の関係性を改善できるのが得策な気もしますが・・・、お悩みの方はぜひご参考あれ。
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