この記事では、マルチエミュレータアプリProvenanceの使い方を解説します。
iPhoneやiPad上で、スーファミやプレステなど、様々なエミュレータでゲームをプレイできますよ。
前提:AltStoreをインストールする方法
Provenanceは公式のApp Storeで配信されず、ipaファイルからサイドロードする必要があります。
初めてサイドロードをする場合、AltStoreの環境を整えてください。すでに用意されてる場合、このパートはスキップして問題ありません。
事前に準備が必要なものです。
必要なもの | 備考 |
---|---|
パソコン | Windows 10以降 ※Macを使った手順はコチラ |
iPhone/iPad | iOS 14/iPadOS 14以降 |
USBケーブル | Wi-Fi接続も可能だが、 安定しているUSB接続を推奨 |
Apple ID | 普段メインで使用しているApple IDとは別に、 2ファクタ認証を無効にした専用IDの用意を推奨 参考 Apple ID の 2 ファクタ認証 |
本記事ではWindowsを例に、以下の流れで説明します。
- AltServerをインストールする
- AltStoreをサイドロードする
- AltStoreを設定する
1. AltServerをインストールする
パソコン側で必要となるソフトをダウンロード・インストールします。
まず、以下2点をインストールの上、iCloudはApple IDのサインインまでしてください。

2点をインストール

Apple IDでサインイン
次にAltServerをダウンロード、Zipファイルを展開して、インストールまで完了します。

setup.exeを実行
2. AltStoreをサイドロードする
iPhoneとパソコンをUSB接続します。
次のメッセージが出たら 信頼 してください。
このコンピュータを信頼しますか?

このコンピュータを信頼しますか?
まずパソコン側で作業します。
インストールしたAltServerを実行すると、タスクバーの通知領域にアイコンが表示されます。
このアイコンをクリックして、Install AltStore → 接続中のiPhone名 と選択します。

赤枠のアイコン

AltStoreのインストール実行
Apple IDでサインインします。
「Installation Succeeded」と出れば成功です。

Apple IDでサインイン

インストールに成功したときのメッセージ
うまくApple IDが認証されず、インストールに失敗することがあります。
iCloudでApple IDにサインインしているか確認してください。
Invalid anisette data. Please close both iTunes and iCloud, then try again.

インストールに失敗したときのメッセージ
次にiPhone側で作業します。
ホーム画面をみると、AltStoreが追加されていますが、これを認証する操作をします。

ホーム画面にアイコンが表示される
設定アプリを開き、一般 → VPNとデバイス管理 と進むと、サインインしたApple IDのメールアドレスが表示されます。
クリックして、信頼してください。

(左)一般 (右)VPNとデバイス管理

自分のApple IDのメールアドレスを信頼する

信頼して、検証済みステータスになる
またiOS 16/iPadOS 16以降の場合、デベロッパーモードを有効にする必要があります。
設定アプリを開き、プライバシーとセキュリティ → デベロッパーモード より
オンにします。

(左)プライバシーとセキュリティ (右)デベロッパーモード

デベロッパーモードをオンにすると、再起動が求められる

再起動後に出るメッセージ。オンにする
3. AltStoreを設定する
iPhone側の作業です。
なお操作の間、パソコンと接続したままにしてください。
AltStoreを開き、「Settings」タブからApple IDにサインインします。

(左)Sign in with Apple ID (右)Apple IDにサインインする

サインイン成功後の画面
サインインに失敗して、以下メッセージが出る場合があります。
Operation Failed AltServer could not be found.
次の点をチェックしてください。
- パソコンと接続中か
- パソコンでAltServerが起動中か

サインインに失敗したときの画面
最後にAltStoreを更新します。
「My Apps」タブで Refresh All をタップすると、更新がはしり、署名期限が延びます。

(左)Refresh All (右)期限が更新される
この操作は、7日に1回のタイミングで、署名が切れる前に実行する必要があります。
なおパソコンと接続中でないと、更新に失敗します。
Failed to Refresh AltStore AltServer could not find this device.

更新に失敗したときのメッセージ
設定は以上です。お疲れ様でした。
Provenanceの使い方
実際にゲームをプレイするまでの、基本的な流れです。
- Provenanceをインストールする
- ソフトのROMデータを用意する
- Provenanceでソフトを読み込む
①:Provenanceをインストールする
こちらのリンクをタップしてAltStoreを開き、Sourcesに追加します。
「Browse」タブの一覧にProvenanceが表示されるので、インストールしてください。

(左)AltStoreで開く (右)Add Source

Provenanceをインストール
これでProvenanceを導入できました。

ホーム画面にProvenanceが表示
②:ソフトのROMデータを用意する
Provenanceで遊ぶには、ゲームソフトに相当するROMファイルが必要です。
用意する手段は、大きく2パターンです。
- 所有するソフトからゲームを吸い出す
- 過去にダウンロード購入したゲームを使う
具体的な手順は、ゲーム機によって大きく異なります。
関連記事 PSPのUMDゲームソフトを吸い出す方法
③:Provenanceでソフトを読み込む
用意したソフトのROMデータを、何らかのオンラインストレージに保存します。
こだわりがなければ、iCloudに保存しましょう。
次にiPhoneで標準アプリファイルを開きます。
アプリが見当たらない場合、ホーム画面の検索機能より探しましょう。
“ファイル”と入力で見つかります。

(左)赤枠の検索をタップ (右)ファイルと入力で見つかる
ファイルで保存先のオンラインストレージを開き、ROMデータが表示されているか確認します。

iCloud Driveを開き、移しておいたROMデータを確認する
Provenanceを開き、Import ROMs → Cloud & Local Files より、確認したROMデータを選択します。
これでゲームが追加されます。

(左)Import ROMs (右)Cloud & Local Files

(左)確認したROMデータを選択 (右)ゲームが追加される
ゲームを起動、プレイできれば成功です。

FFT獅子戦争
〆:iPhone/iPadでマルチエミュレータを遊ぼう!
以上、Provenanceエミュレータの使い方! iPhoneでプレステなどプレイできるマルチエミュレータ の説明でした。
Provenanceを1つインストールしておけば、様々なゲームをまとめてプレイできます。
なおiPhone向けマルチエミュレータとして、DeltaやRetroArchも有名です。
どちらもApp Storeで提供されており、インストールが簡単なので、合わせてお試しあれ。
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