Macは標準機能だけで、Zipファイルの展開(解凍)と圧縮操作が可能です。
ただパスワードを付与するZipファイルの暗号化は、通常とは異なる操作が必要です。
そこで本記事では、Macでパスワード付きZipを作成する方法を紹介します。
Windowsでも開ける暗号化ファイルに圧縮する手順も解説しているので、ぜひどうぞ。
iPhoneとAndroidで暗号化されたZipファイルの解凍&作成する手順は、それぞれ関連記事で解説しています。


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Macでパスワード付きZipを作成する方法
前提:macOSで通常のZipファイルを作る手順
Macでは右クリックメニューよりファイルを圧縮してZipを作成できます。
今回は、このZipファイルにパスワードを付ける方法を2つ取り上げます。
- macOS標準「ターミナル」機能を使う
- サードパーティ製アプリ「MacZip4Win」を使う
1の方法は、Macのプリインストールアプリを利用するため、サードパーティ製アプリを導入する必要もありません。
ただ、Windowsと共有するとうまく開けないケースがあるため、その場合に2の方法をお試し下さい。
それぞれ順番に解説します。
macOSのターミナルでZipファイルを暗号化する手順
macOS標準アプリ「ターミナル」を使って、Zipファイルにパスワードを付与できます。
まずターミナルを起動し、

例えば、アプリケーション一覧より「ユーティリティ」→「ターミナル」で起動できる。
下記コマンドを入力します。
zipcloak
続けて半角スペースを入れた後、パスワードを付けたいZipファイルをドラッグ&ドロップ。
enter で実行します。

このように「zipcloak+Zipファイル名」となればOK。
すると「Enter password:」と表示されるので、設定したいパスワードを入力します。
続けて「Verify password:」と表示されるので、もう一度パスワードを入力します。
以上でZipファイルの暗号化が完了します。
試しにZipファイルを開いてみて、パスワードが要求されるか確認しましょう。
macOSアプリ「MacZip4Win」でZipファイルを暗号化する手順
サードパーティ製アプリ「MacZip4Win」を使って、Zipファイルにパスワードを付与できます。
アプリはApp Storeにないため、個別にダウンロードをします。
ダウンロード MacZip4Win
「MacZip4Win」をアプリケーションフォルダに移し、起動します。
Macのセキュリティ設定によってはそのまま開けないので、「システム環境設定」より許可して下さい。
手順の詳細は、関連記事【Mac「開発元が未確認のため開けません」を解決する方法! Apple Storeにないアプリを実行しよう】で解説しています。

専用ウインドウが表示されるので、圧縮前の設定をします。
- Zip Each:複数ファイル圧縮時に個々のファイルごとZipファイルを生成
- No Compress:無圧縮でアーカイブのみ実施
- Encrypt:パスワード付きの暗号化ZIPファイルを作成
今回はパスワードを付けるので「Encrypt」にチェックを入れます。
その後、圧縮したいファイルをドラッグ&ドロップしてパスワードを決めます。
以上でZipファイルの暗号化が完了します。
試しにZipファイルを開いてみて、パスワードが要求されるか確認しましょう。
補足:
macOSでパスワードを解除したZipを再生成する方法
暗号化したZipファイルのパスワードだけを外す方法です。
「ターミナル」で下記コマンドを入力し、半角スペースを入れた後、パスワードを外したいZipファイルをドラッグ&ドロップ。enter で実行します。
zipcloak -d
すると「Enter password:」と表示されるので、設定していたパスワードを入力すると、暗号化を解除できます。
ただZipファイル生成時の圧縮手段によっては、エラー表示されてパスワードを外せないケースもあります。
その場合、暗号化されたZipファイル解凍後、再びパスワード”なし”のZipへ圧縮する方法が代替案となります。
アーカイブユーティリティの解凍/圧縮設定を変更する方法
Zipの圧縮率や展開方法を細かく調整したい場合、標準アプリ「アーカイブユーティリティ」の設定より実現可能です。
例えば、Zipファイル解凍が完了した後、Zipファイル自体の処理方法をプルダウンメニューより指定できます。
- アーカイブをそのままにする(デフォルト)
- アーカイブをゴミ箱に入れる
- アーカイブを削除
- アーカイブを移動

解凍後、Zipファイル自体を「ゴミ箱」へ移動させる設定例。
詳細は関連記事【MacでZipの圧縮率を変更する方法! アーカイブユーティリティを有効にしてファイル展開設定をカスタマイズしよう】で解説しています。

クイックルックでZipファイルの中身を確認する方法
Macで スペース を押すと起動するクイックルックは便利ですが、プラグインやアプリをインストールすれば、Zipの中身を確認できるようになります。
例えば、Zipファイルの中身をクイックルックで階層別に表示したり、

クイックルックからZipファイル内のサムネイル画像をチェックできるようになります。

詳細はそれぞれ関連記事で解説しています。
MacでZipを解凍できないエラーを解決する方法
MacでZipファイルを解凍する場合、通常はダブルクリックで実行できます。
が、次のような症状が発生して、展開をうまく完了できないケースがあります。
- 「その操作は許可されていません」エラーが表示される
- 「ファイルまたはディレクトリがありません」エラーが表示される
- “zip→cpgz→zip…”と圧縮ファイルが無限に生成される
このような問題が発生した場合に有効な解決策は2つあります。
- 専用のZip解凍ツール「The Unarchiver」を使う
- Zipファイルを再入手する
詳細は関連記事【MacでZipを解凍できないエラーを解決する方法! Windowsからダウンロードした圧縮ファイルがcpgzとなり開けない原因】で解説しています。

そのほかMacでパスワードをかける方法
Macでは標準機能でパスワード付きdmg(ディスクイメージ)を作成したり、PDFにパスワードを付与できます。
詳細はそれぞれ関連記事で解説しています。


〆:MacでZipファイルの暗号化を実施しよう!
以上、Macでパスワード付きZipを作成する方法! Windowsでも開ける暗号化ファイルに圧縮しよう の説明でした。
ビジネス用途でZipファイルにパスワードをかける必要があれば、ぜひ今回の内容をお試し下さい。
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