AndroidとパソコンをUSB接続すれば、様々なファイル操作(例:写真の移動)ができます。
が、パソコンのOSがMacの場合、iTunes以外の専用ソフトを用意する必要があります。
本記事では、その代表格Android File Transferを紹介します。
AndroidとMacを使っているなら、必須のファイル管理アプリですよ。
もしAndroidの機種がXperiaなら、ソニー純正の「Xperia Companion」もオススメです。
詳細は関連記事【Xperia Companionの使い方! PCと接続してファイル転送しよう】で解説しています。

photo by Johan Larsson
前提:AndroidのUSB接続モードについて
AndroidのUSB接続には様々なモードがあり、主に4種類に分類できます。
- 充電/給電モード
- ファイル転送モード(MTP/MSC/PTP)
- MIDIモード
- USBデバッグモード
このうち、パソコンとUSB接続してファイル操作するシーンでは「ファイル転送モード(MTP)」へ切り替えます。
が、MTPはWindows Mediaフレームワークの一部であるため、Windows OSは標準対応していますが、macOSでは別途ソフトウェアをインストールしないとAndroidを認識できません。
今回はその中の1つ「Android File Transfer」を紹介します。
Mac向けAndroidファイルマネージャーのうち、最も有名なGoogle公式の無料ソフトです。
AndroidのUSB接続モードに関するより詳細な情報と、AndroidとWindowsをUSB接続してファイル操作する手順は、それぞれ関連記事で解説しています。


Android File Transferの使い方
MacにAndroid File Transferをインストールする手順
公式サイトより「Android File Transfer」をダウンロードして下さい。
ダウンロードした”.dmg”ファイルを展開し、ドラッグ&ドロップでアプリケーションフォルダへ移します。
「Android File Transfer」を起動できれば準備OK。
なお、途中で次のようなメッセージが表示されて先に進めない場合、
- App Storeからダウンロードされたものではないため開けません。
- 開発元が未確認のため開けません。
「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」より実行許可して下さい。
外部サイトからダウンロードしたアプリで表示されるメッセージの対処法について、詳細は関連記事【Mac「開発元が未確認のため開けません」を解決する方法! App Storeからダウンロードされないアプリを実行しよう】で解説しています。

MacとAndroidをUSB接続する手順
次にAndroidとMacをUSB接続します。
もしUSBケーブルを持っていなければご準備下さい。
Androidによって対応するUSB端子の形状(micro USB / Type C)が異なる点にご注意を。
ここで、Android画面に表示されるメニューより「ファイル転送モード(MTP)」へ切り替えて下さい。

Xperia Z3の画面例。機種によって表示されるメニュー名は異なる。
MacでAndroidが認識されると、自動的に「Android File Transfer」が起動します。

Androidの内部ストレージ一覧が表示される。
MacでAndroidのファイル転送/操作する手順
「Android File Transfer」では様々なファイル操作が可能です。
- Mac⇔Android間でファイルを転送する
- Android内のファイル削除/フォルダ作成する
- Androidに挿したSDカードを操作する
それぞれ解説します。
本項目ではAndroid内の様々なフォルダ名が登場します。
各フォルダの役割は、関連記事【Androidのフォルダ構成の基本的な意味! 内部ストレージのディレクトリの役割を理解しよう】で解説しています。

Mac⇔Android間でファイルを転送する方法
MacとAndroid間のファイル移動は、ドラッグ&ドロップで実行できます。
「Android File Transfer」画面内から外へ移せば、Macへファイルを転送できますし、

AndroidからMacへファイル転送する操作例。
Mac上のファイルを「Android File Transfer」画面内へ移せば、Androidへ転送できます。

MacからAndroidへファイル転送する操作例。
Android内のファイル削除/フォルダ作成する方法
「Android File Transfer」を操作して、Android内のファイル削除や新規フォルダ作成を実行できます。
ファイル削除は、右クリックメニューより「削除」を選択すればOK。
新規フォルダ作成の手順は、2通りあります。
- 右クリックメニューより「新しいフォルダ」を選ぶ
- 右上のフォルダアイコンをクリックする

①か②どちらかの方法でフォルダを新規作成できる。
Androidに挿したSDカードを操作する方法
メニューから切り替えることで、Androidに挿したSDカードは、内部ストレージと同様に「Android File Transfer」上で操作できます。

SDカードを選択すれば、SDカード内のファイルを表示できる。
ちなみに「MacからAndroidに挿したSDカードを操作する」だけが目的の場合、USB接続モードの1つ「ファイル転送モード(MSC)」が便利です。
macOSでも「Android File Transfer」のようなソフト不要で、Finder上でAndroidのSDカードを表示し、ファイルの転送 / 削除などを操作できます。
「ファイル転送モード(MSC)」の詳細は、関連記事【AndroidのUSB用途の基本! 最適な接続モードを使用してパソコンで認識しよう】で解説しています。

Android File Transferのエラー原因と解決策
「Android File Transfer」で次のようなエラーが表示され、うまく動作できないケースがあります。
- Android搭載端末が見つかりません
- 端末のストレージにアクセスできません
- Android File Transferからファイルを開けません
それぞれの意味と解決策を紹介します。
エラー:Android搭載端末が見つかりません
AndroidとUSB接続する前に、Mac側で「Android File Transfer」を起動すると表示されるメッセージです。
解決策として、一度「Android File Transfer」を閉じた後、AndroidとUSB接続してから再起動して下さい。
エラー:端末のストレージにアクセスできません
Mac側でAndroidを認識しているものの、何らかの原因で端末内部へアクセスできないと表示されるメッセージです。
解決策として、表示されるメッセージの通り、次の2点をご確認下さい。
- Androidの画面ロックを解除しているか
- Androidを「ファイル転送モード(MTP)」へ切り替えているか
もしUSB接続しても、Android画面にUSB接続モードのメニューが自動表示されない場合、設定の「開発者向けオプション」から変更して下さい。

「設定」→「開発者向けオプション」→「USB設定の選択」より切り替えできる。
詳細は関連記事【AndroidのUSB用途の基本! 最適な接続モードを使用してパソコンで認識しよう】で解説しています。

エラー:Android File Transferからファイルを開けません
ファイルをダブルクリックするなど、「Android File Transfer」上でファイルを開こうとすると表示されるメッセージです。
解決策として、表示されるメッセージの通り、まずMac側へ転送した後、Mac上でファイルを開いて下さい。
Android File Transferの自動起動を防ぐ方法
AndroidとMacをUSB接続すると、「Android File Transfer」は自動起動します。
常に「Android File Transfer」しか使わないなら問題ありませんが、次のようなシチュエーションで邪魔になります。
- 単純にMacとUSB接続してAndroidを充電したいとき
- 「Android File Transfer」”以外”のソフトを起動したいとき
残念ながら通常、この仕様は変更できません。が、少し手順を踏めば強制的に無効化できます。
手順①:ログイン時のAndroid File Transfer起動を無効化する
「Android File Transfer」はデフォルトでMac起動時に立ち上がる設定となっているので無効にします。
「システム環境設定」→「ユーザとグループ」へ進み、
「ログイン項目」にて「Android File Transfer」選択中に”アイコン”で無効化します。
Mac再起動時のアプリ自動開始について、詳細は関連記事【[Mac] 再起動時に自動開始アプリのオン/オフを設定! ログインすると開くアプリを追加/削除しよう】で解説しています。

手順②:Android File Transferを強制終了させる
次にバックグラウンドで動いている「Android File Transfer」を強制終了させます。
アプリケーション一覧の「ユーティリティ」より「アクティビティモニタ」を開き、
プロセス名一覧より「Android File Transfer」を見つけてダブルクリックし、
「終了」でプロセス終了します。
手順③:Android File Transfer Agentの名前を変える
「Android File Transfer」内部の2ファイルの名前を変更します。
まず下記パスを開きます。
/Applications/Android File Transfer.app/Contents/Helpers
例えば、アプリケーション一覧で「Android File Transfer」選択中の右クリックメニューより「パッケージの内容を表示」へ進み、
「Contents」→「Helpers」と進めばOK。
「Android File Transfer Agent」ファイルを確認し、適当な名前へ変更します。
次に下記パスを開きます。
/Users/ユーザー名/Library/Application Support/Google/Android File Transfer
例えば ⌘ + Shift + G で「フォルダの場所を入力」窓にコピペして移動すればOK。
「Android File Transfer Agent」ファイルを確認し、同じく適当な名前へ変更します。
以上で作業は完了です。
AndroidとMacをUSB接続して「Android File Transfer」が自動起動しないことを確認できれば成功です。
元に戻したい場合、名前を変更した2つの「Android File Transfer Agent」ファイルをデフォルトの名前へ戻せばOK。
〆:Android File Transferでファイル管理しよう!
以上、Android File Transferの使い方! MacとUSB接続してファイル転送/操作できる無料アプリ の說明でした。
Android内のファイルをMacから操作したいなら「Android File Transfer」は必須アプリです。
ぜひお試しあれ。
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