本記事では、AndroidとパソコンをUSB接続してファイル管理する方法を紹介します。
USB接続すれば、例えば次のような操作が可能となります。
- Androidに保存された写真をパソコンへバックアップする
- パソコンから大容量のファイルをAndroidへ転送する
- AndroidにさしているSDカードのデータをパソコンで利用する
AndroidとパソコンをUSB接続する際のポイントは次の2点です。
- Androidを最適な「USB接続モード」へ切り替えること
- パソコンで専用ソフトを用意すること【Macのみ】
パソコンのOSによって手順が異なるため、記事中では次の順番で説明をしています。
- 「USB接続モード」の基本について
- WindowsとUSB接続する方法について
- MacとUSB接続する方法について
さらに記事後半では、AndroidとパソコンをUSB接続できない原因と解決策も紹介しているので、ぜひご覧下さい。
photo by senza senso
前提:Android「USB接続モード」の基本
「USB接続モード」とは、Android上に存在する設定で、USB接続したデバイスの認識方法を指定します。
主に4種類に分類できます。
- 充電/給電モード
- ファイル転送モード(MTP/MSC/PTP)
- MIDIモード
- USBデバッグモード
「USB接続モード」の詳細な説明は、関連記事【AndroidのUSB用途の基本! 最適な接続モードを使用してパソコンで認識しよう】で解説しています。

このうち、パソコンのOS(Windows / Mac)に関わらず、AndroidとUSB接続してファイル操作するシーンでは、「ファイル転送モード(MTP)」を選ぶ必要があります。
が、多くのAndroid機種でデフォルトのUSB接続モードは「充電モード」となっているため、そのまま接続してもパソコン側で認識できません。
またWindowsと異なり、MacはデフォルトでMTPに対応していないため、別途ソフトウェアをインストールしないとAndroidを認識できません。
以上より、AndroidとパソコンをUSB接続してファイル管理する大まかな流れは、次のようになります。
- パソコン側で専用ソフトを用意する【Macのみ】
- Android側で「ファイル転送モード(MTP)」へ切り替える
- パソコン側でAndroidのファイル転送/操作する
以降より、WindowsとMac、それぞれに分けてAndroidとUSB接続する手順を解説します。
もしUSBケーブルを持っていなければご準備下さい。
Androidによって対応するUSB端子の形状(micro USB / Type C)が異なる点にご注意を。
AndroidとWindowsをUSB接続する方法
まずAndroidとWindowsをUSBケーブルで繋ぎます。
するとAndroid側で「USB接続の用途」や「USBの使用」といったメニューが自動表示されるので、「ファイル転送モード(MTP)」へ切り替えます。

左がUSB接続時に自動表示されるメニュー、右が通知領域に表示される選択中のUSB接続モード。
これでWindows側でAndroidがポータブルデバイスとして認識されます。

Xperia Z3を「MTPモード」にしてWindowsと接続した例。
ダブルクリックすればAndroidの内部ストレージが表示されます。
WindowsからAndroidに対し、様々なファイル操作が可能です。
- Windows⇔Android間でファイルを転送する
- Android内のファイル削除/フォルダ作成/名前変更する
- Androidに挿したSDカードを操作する
それぞれ解説します。
本項目ではAndroid内の様々なフォルダ名が登場します。
各フォルダの役割は、関連記事【Androidのフォルダ構成の基本的な意味! 内部ストレージのディレクトリの役割を理解しよう】で解説しています。

Windows⇔Android間でファイルを転送する手順
WindowsとAndroid間のファイル移動は、Windows上でエクスプローラーを操作する感覚と同じです。
Androidの内部ストレージ直下のフォルダから外へ移せば、Windowsへファイルを転送できますし、

AndroidからWindowsへファイル転送する操作例。
Windows上のファイルを内部ストレージ直下のフォルダへ移せば、Androidへ転送できます。

WindowsからAndroidへファイル転送する操作例。
Android内のファイル削除/フォルダ作成/名前変更する手順
そのほか、Windows上でエクスプローラーを操作する感覚と同様に、Android内のファイル削除や新規フォルダ作成、名前変更も可能です。
例えばファイル削除は、右クリックメニューより「削除」を選択すればOK。
ファイル削除後は「ごみ箱」に一時保存もされず、完全に削除される点には注意して下さい。
新規フォルダ作成は、右クリックメニューより「新規フォルダ」を選択すればよいですし、
右クリックメニューより「名前の変更」を選べば、ファイルやフォルダのリネームが可能です。
Androidに挿したSDカードを操作する手順
エクスプローラー上でAndroidのSDカードを選択すれば、内部ストレージと同様に操作できます。

SDカードを選択すれば、SDカード内のファイルを表示できる。
ちなみに「WindowsからAndroidに挿したSDカードを操作する」だけが目的の場合、USB接続モードの1つ「ファイル転送モード(MSC)」が便利です。
「MSCモード」中はAndroidをSDカードリーダーのように認識するため、パソコンに直接挿したUSBメモリのように、SDカード内のファイル操作が可能です。

「MSCモード」にしてWindowsと接続すると、AndroidのSDカードがリムーバブルデバイスとして認識される。
「ファイル転送モード(MSC)」の詳細は、関連記事【AndroidのUSB用途の基本! 最適な接続モードを使用してパソコンで認識しよう】で解説しています。

AndroidとMacをUSB接続する方法
パソコンのOSがMacの場合も、Androidを「ファイル転送モード(MTP)」へ切り替えが必要です。
が、MTPはWindows Mediaフレームワークの一部であるため、Windows OSは標準対応していますが、macOSでは別途ソフトウェアをインストールしないとAndroidを認識できません。
そのため、AndroidとMacをUSB接続する流れは、次のようになります。
- Mac側にソフト「Android File Transfer」または「Xperia Companion」を用意する
- Android側で「ファイル転送モード(MTP)」へ切り替える
- MacでAndroidのファイル転送/操作する

「Android File Transfer」でAndroidの内部ストレージ一覧を表示した例。
Androidの機種がXperiaシリーズならソニー純正のソフト「Xperia Companion」が、それ以外の機種ならGoogle公式の「Android File Transfer」がオススメです。
各ソフトの詳細については、それぞれ関連記事で解説しています。


関連記事では次の3点も解説しているので、ぜひどうぞ。
- 各ソフトにおける様々なファイル操作手順
- 各ソフトで表示される典型的なエラーの解決策
- 各ソフトの自動起動を防ぐ方法
参考:PCからAndroidをコマンド操作する方法
パソコンからAndroid内のファイル操作をするだけなら、ここまで解説した「ファイル転送モード(MTP)」へ切り替えればOKです。
が、パソコンとUSB接続してAndroidをコマンド操作したり、パソコンのソフトと連携させたい場合、さらに「USBデバッグモード」を有効にする必要があります。
例えば「USBデバッグモード」中にadbコマンドを使えば、SDカードを強制的に内部ストレージ化できます。

このように「USBデバッグモード」は特別なカスタマイズを可能とする一方で、セキュリティ面でリスクを抱えているため、上級者向けのオプションといえます。
ほかのUSB接続モードと比較して少し特殊であるため、「USBデバッグモード」の特徴やリスク、変更手順の詳細は関連記事【AndroidでUSBデバッグを有効にする方法! 設定を解除する手順やリスクを解説】で解説しています。

AndroidとPCをうまく接続できない原因と解決策
USB接続モードを選んでも切り替えができない原因
もしAndroidを「ファイル転送モード(MTP)」へうまく変更できない場合、一時的なバグが原因かもしれません。
有効な解決策として、一時的に「PTPモード」へ切り替え、その後「MTPモード」を選んでみて下さい。
USBモードを切り替えてもPC側で認識できない原因
「ファイル転送モード(MTP)」へ切り替えても、なぜかパソコン側で認識できないケースがあります。
この場合、次の点をチェックして下さい。
- Androidの画面ロックを解除していない
- 専用のソフトウェアをインストールしていない(Macのみ)
- セキュリティ系アプリが妨害している
- USBドライバがPCにインストールされていない
- PC側のUSBポートに問題がある
- USBケーブルに問題がある
- Android OSやパソコンのOSが古い
特に「Androidの画面ロックを解除していない」が原因であるケースが多いです。
詳細は関連記事【AndroidをPCで認識できない原因と解決方法! USB接続の用途を設定してスマートフォンやタブレットをパソコンから表示しよう】で解説しています。

〆:PCからAndroidをファイル操作しよう!
以上、AndroidとPCをUSB接続モードでファイル管理する方法! WindowsとMacをスマートフォンに繋いでデータ転送しよう の說明でした。
繰り返しになりますが、AndroidとパソコンをUSB接続する際のポイントは次の2点です。
- Androidを「ファイル転送モード(MTP)」へ切り替えること
- パソコンで専用ソフトを用意すること【Macのみ】
もしうまく接続できなければ、本記事の内容をご参考下さい。
コメント
詳細な説明ありがとうございました。
ウインドウズでUSB接続しているのですが、どうしてもうまくいきません。
開発担当者向けオプション→ON→USBデバッグチェック→USB設定の選択→MTPにチェック
まで行っても
arrowsMo4の中身は真っ白
です。「USBをファイル転送に使用」というメッセージも出てきません。
どこが足りないでしょうか。
>>鈴木さん
コメントありがとうございます。申し訳ありませんが、当方がWindowsとarrows Mo4の環境がないため、検証ができず正確な回答はできません。
ただ、使用しているUSBケーブルが充電専用であるか、Windows側に別途USBドライバをインストールする必要があるかもしれません。詳細は関連記事【AndroidをPCで認識できない原因と解決方法! USB接続の用途を設定してスマートフォンやタブレットをパソコンから表示しよう】で解説しています。
また、富士通公式サイトのarrows Mo4のQ&Aページも合わせてどうぞ。
>[Android] USB接続を「充電」から「ファイル転送」モードへ変更しPCでファイル管理する方法
マックとpcは別物ですよ。海外では「pc」という言葉自体あまり使いません。しいて言うならマック以外を指すのでWindowsマシンを指します。
たとえ「パーソナルコンピューター」であってもマックはマックであり、アイパッドはアイパッドであって海外ではタブレットとは呼びません。
日本人でも意識高い系にとっては常識なのでうざったいですけど事実なので言葉を引用する場合は注意が必要です。
こう言う知ったか系が鬱陶しいですネ
(^^)
ここは日本なので海外は関係ないのです
するとAndroid側で「USB接続の用途」や「USBの使用」といったメニューが自動表示されるので、
画面が出ない!!!
私はFLip Transfer を使うことを勧めます。あなたが登録する必要がないのでそれは素晴らしいです、そしてそれは速く働きます。
HTC-U12+だけがPCからファイル転送をすると切断される。
時々は成功するんだけどね、、、体感的には成功率1%ぐらい
F-01KとSENSE3は何の問題も起きない。原因がさっぱり解らない。