SMS(ショートメッセージサービス)を使えば、相手の電話番号を宛先にしてメールを送信できます。
ただ迷惑メール対策として、1日に送信できる上限が200通までと決まっており、大量のメッセージを送ることはできません。
そこで本記事ではこのSMS送信制限の說明と、規制を解除または回避する方法について紹介します。
SMSの送信規制について
SMSを1日に送信できる数は200通まで
SMSが始まった当初は特に規制がなかったようですが、2005年夏ごろよりドコモで送信可能通数が1日あたり200通と設定されました。
参考 ドコモ – 報道発表資料
おそらくこの前後で、auやソフトバンクも同様の対策をSMSに施したと推測されます。
このSMS送信制限にかかった場合、一切送信することができなくなります。
具体的には、画面上に「200通の上限に達しました」などメッセージが表示され、送信したSMSが戻ってきてしまいます。
規制の理由:迷惑メール対策のため
このような規制が設けられた背景として、当時問題となっていた「迷惑メール」の業者対策がありました。
送信できる数に上限を設けることで、不正なSMS送信を防止することを目的としています。
ちなみに、迷惑メール対策は送信側のみならず、受信側にも「SMS拒否設定」というサービスが提供されています。
参考 ソフトバンク – 迷惑メール対策をする(SMS/MMS)
ただ受信側の対策だけでは、不正な業者とのイタチごっことなるため、送信側にも1日あたり200通という制限がかけられたと推測できます。
文字数によってはさらに上限数が厳しくなる
SMS送信規制の1日あたり200通は、必ずしも200通ぴったり送れるわけでもなく、1通あたりの文字数が多いと一度の送信で2〜10通分とカウントされてしまいます。
例えばドコモの場合、下記のような基準があります。
- 70文字以内で送信されたSMS:1通分
- 71~670文字まで入力されたSMS:一度の送信で2~10通分
以上より、一度に送るSMSの文字数があまりに多いと、200通未満の送信数で上限に達してしまう恐れがあります。
SMS送信規制を解除・回避する方法
200通の制限がかかった場合、一切SMSを送ることができなくなります。
この規制を解除または回避する方法は、3パターンあります。
- 規制解除の時間まで待つ
- 予約送信で間隔を調整する
- 別のアプリでメッセージを送る
規制解除の時間まで待つ
規制を解除する方法は、単純に「規制解除の時間まで待つ」しかありません。
午前0時になると規制が解除される
SMSの200通制限は1日あたりの規制であるため、24時間経てば規制が解除されます。
例えばドコモの場合、午前0時を過ぎると規制が解除され、再び200通までSMSを送れます。
auやソフトバンクも同様かは不明ですが、現在流行しているMVNO(格安SIM)はドコモ回線を借りてサービス運営されているため、同じ仕様だと思われます。
送れなかったSMSは自動送信されない
規制中に送れなかったSMSはサーバー上に滞留しているわけではなく、送信した携帯側に戻ってきているため、規制解除後は1通ずつ送信作業を再度行う必要があります。
予約送信で間隔を調整する
規制を回避する方法の1つとして、予約送信があります。
iPhoneとAndroid、どちらも別途アプリのインストールが必要です。
iPhoneの予約配信アプリ
次の2つのアプリいずれかを使えば、あらかじめ指定した時刻にSMSをスケジュール配信できます。
- SMS Text Scheduler(App Storeにあるアプリ)
- Kairos 2(脱獄アプリ)
iPhoneの場合、送信操作まで自動化する「完全な予約送信」は脱獄しないと実現できません。
ただしApp Storeにあるアプリでも予約送信に近い機能は搭載されるため十分便利です。
一般ユーザーは「SMS Text Scheduler」を、脱獄済みユーザーは「Kairos 2」はぜひチェックして下さい。
アプリの詳細について、関連記事【iPhoneでSMSを送信予約する方法! 時間指定したiMessageを自動でスケジュール配信しよう [iOS]】で解説しています。
Androidの予約配信アプリ
「Schedule SMS: Send it later」というアプリを使えば、あらかじめ指定した時刻にSMSをスケジュール配信できます。
ダウンロード Schedule SMS – apkファイル
Google Play上にないため、apkから直接インストールします。
apkの基本やインストール手順の詳細は、関連記事【Androidで提供元不明アプリをインストールする方法! スマホ操作でapkファイルを許可しよう】で解説しています。
大量のメッセージを送信したい場合、1日あたり200通を意識しながら、複数日に分けて予約送信することで規制を回避できます。
アプリの詳細について、関連記事【AndroidでSMSを送信予約する方法! 時間指定したショートメールを自動でスケジュール配信しよう】で解説しています。
別のアプリでメッセージを送る
規制を回避する方法の1つとして、「SMS以外のアプリで代わりにメッセージを送る」があります。
例えば、次の3通りがあります。
- Eメールを使う
- LINEを使う
- +メッセージを使う
1と2は、相手のメールアドレスやLINE情報を把握していることが前提です。
ほかにもtwitterやfacebookなど各種SNSアプリも候補になりますが、もし電話番号しか分からなければ、3の+メッセージ(プラスメッセージ)がオススメです。
+メッセージとは?
+メッセージは2018年よりリリースされた新しいメッセージアプリで、SMSと同じように”電話番号”だけで相手に送信できます。
iPhoneはApp Storeより入手でき、
AndroidはプリインストールされたSMSアプリをアップデートすれば入手できます。
SMSと+メッセージの比較
SMSと+メッセージは次のような違いがあります。
SMS | +メッセージ | |
---|---|---|
宛先 | 電話番号 | 電話番号 |
アカウント・パスワード | 不要 | 不要 |
最大文字数 | 全角670文字/1通 ※他社携帯電話宛は全角70文字/1通 |
全角2,730文字/1通 |
写真・動画 | × | 〇 ※100MBまで |
ファイル添付 | × | 〇 |
グループメッセージ | × | 〇 |
既読・未読確認 | × | 〇 |
料金 | 3~30円/1通 ※文字数によって異なる |
パケット代 ※Wi-Fi利用可 |
このように、+メッセージはSMSの上位互換サービスだと分かるでしょう。
唯一の欠点として、相手も+メッセージアプリを用意する必要があります。
ただ一度準備さえすれば、SMSのような送信規制に悩むことなくメッセージをやり取りできます。
補足:iPhoneのメッセージアプリについて
今回紹介するSMSの送信規制はiPhoneとAndroidに共通します。
iPhoneの場合、「メッセージ」アプリではSMS含め3種類のメッセージ機能に分類されますが、
- SMS
- MMS
- iMessage
送信規制があるのはSMSで、MMSとiMessageにはありません。
SMS / MMS / iMessageの違いについて、詳細は関連記事【iPhoneのSMS/MMS/iMessageの違いまとめ! iOSで3つのメッセージ機能とメールを使い分ける方法】で解説しています。
〆:上限数に気をつけてSMSを利用しよう!
以上、SMSのメッセージ規制を解除する方法! 1日に送信できるショートメール上限200通の制限を回避しよう の説明でした。
本記事のポイントです。
- SMSの送信数には上限がある
- 規制を解除するには、
- 規制がかかった場合は、ほかの連絡手段でメッセージを送信する必要がある
特に送信相手が海外で電話番号しか知らない場合、EメールやSNSを使った代替手段をすぐにとるのが困難です。
緊急性の高い連絡手段としてSMSだけではリスクがあるため、別の連絡手段をあらかじめ用意しておきましょう。
ぜひ、ご参考あれ。
コメント
すごくわかりやすかった
ずっと探していたベストアンサーでした!本当にありがとうございました!