「Android Studio」をご存知でしょうか?
Android Studio(アンドロイド スタジオ)は、Googleが提供するAndroidプラットフォームに対応する統合開発環境のこと。
「開発環境」というワードの通り、Android向けアプリケーションの開発はもちろん、既存のAndroid実機に対し、通常の設定画面からは行えない高度なカスタマイズ指示を与えることもできるAndroid SDKツールの1つ「adb(=Android Debug Bridge)」も利用できるようになります。
そこで本記事では、Macに「Android Studio」をインストールして、adbコマンドをMacのターミナルで使えるようにする方法について紹介します。
「Android Studio」で「adb」を使えるようになると、より高度なカスタマイズをAndroidに対し与えることが可能です。
詳細な說明は様々なプログラマーの方が分かりやすく解説しているので、ぜひ調べてみて下さい。
参考 Android 開発入門 – 開発環境はどうやって作るの?
参考 Android 開発入門 – Android Debug Bridge (adb) とは?
本記事ではMac標準アプリ「ターミナル」にて「adb」環境を整える手順を紹介しています。
Windowsでは「コマンドプロンプト」でadbを使用する方法があります。
詳細は関連記事【Windowsでadbコマンドを使う方法! Android SDKを入れてパソコンのコマンドプロンプトから操作しよう】で解説しています。

adbをMacのターミナルで使う方法
adbをMacのターミナルで使う設定の大きな流れは下記通りです。
- Mac向け「Android Studio」を入手する
- 自身のAndroidに適した追加SDKをダウンロードする
- ターミナルに指定コマンドを入れ「adb」を使えるようにする
下記から順番に說明します。
手順①:Mac向け「Android Studio」を入手する
まずは公式サイトへアクセスし、利用規約に同意した後、Mac向け「Android Studio」をダウンロードしましょう。
ダウンロード Android Studio公式サイト
容量が約500MBあり重いので、ネット環境によっては少し時間がかかるかもしれません。
ダウンロード完了後、「dmgファイル」を開いてアプリケーションフォルダへ「Android Studio」を移します。
さっそくアプリを開きましょう。
「App Storeからダウンロードされたものではないため開けません。」と表示される場合は、 control を押しながらクリックしてみて下さい。

最初に「Android Studio」の以前の設定をインポートするかどうか選択をします。
初めて使う場合は下の
- I do not have a previous version of Studio or I do not want to import my settings
にチェックを入れ、「OK」をクリックします。
その後、セットアップウィザードが開始されます。
「Next」を押して次に進んでいきます。
「Install Type」画面では、基本的な「Standard」か高度な「Custom」かにチェックを入れます。
初心者なら前者の「Standard」で良いでしょう。
インストール設定を全て終えると、最後に再びダウンロード作業が開始されます。
これも容量が大きいため、気長に待ちましょう。
完了後、「Android Studio」トップ画面が表示されます。
手順②:自身のAndroidに適した追加SDKをダウンロードする
デフォルト状態の「Android Studio」はベースとなる機能しか搭載されていないので、実際にパソコンへ接続するAndroid実機に適した追加設定が必要となります。
右下「Configure」より「SDK Manager」をクリックし、
Android SDK(Software Development Kit)に関する設定画面となるので、Androidバージョン一覧より、操作したいAndroid実機に適したバージョンにチェックを入れ、追加情報をダウンロードします。
手順③:ターミナルに指定コマンドを入れ「adb」を使えるようにする
最後のステップです。
参考 Qiita – adbをMacのターミナルで使えるようにする
まずMac内の「Android SDK」格納場所を確認します。
「Android Studio」トップ画面右下「Configure」より「SDK Manager」をクリックし、「Android SDK Location」をチェック。
デフォルトのままであれば、
/Users/ユーザー名/Library/Android/sdk
となっているはず。
続いてMacで「ターミナル」を起動し、

例えば、アプリケーション一覧より「ユーティリティ」→「ターミナル」で起動できる。
下記コマンドで「bash_profile」を開きます。
$vi ~/.bash_profile
次に、先ほど確認したAndroid SDKの場所を入力します。
export PATH=$PATH:/Users/ユーザー名/Library/Android/sdk/platform-tools
以上の手順で、「bash_profile」にAndroid SDKのパスを記入できました。
後は「ターミナル」を再起動し、下記コマンドを入力して「adb: command not found」とならなければ成功です。
adb
補足:adbでAndroidを拡張する例
今回紹介したadb環境を整えることで、よりAndroidに対し高度なカスタマイズを実行できます。
例えば、Android 6.0より実装された「Adoptable Storage」は一部機種に限定される機能ですが、adbコマンドを使えば全ての機種でSDカードを本体の内部ストレージとして利用することが可能になります。

例えばSDカードにアプリをインストールも可能になる。

また、「Custom Navigation Bar」というアプリとadbコマンドを使えば、ナビゲーションバーのボタン配置を変更したり、新しいボタンを追加できるようになります。

ナビゲーションバーの左端に「Notifications」機能を、右端に「設定」アプリを配置した例。

そのほか、adbを使ってカスタマイズできることはまとめて、関連記事【Androidをadbでカスタマイズできることまとめ! コマンドでスマートフォンを強化する方法の一覧】で解説しています。

〆:Androidをより高度にカスタマイズしよう!
以上、Macでadbコマンドを使う方法! Android Studioを入れてmacOSのターミナルから操作しよう の說明でした。
紹介した方法に沿って作業すれば、専門的な知識がなくともMacの「ターミナル」で「adb」が使えるようになります。
ぜひ、お試しあれ。
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