Androidでは定期的にOSのバージョンアップ(アップデート)が行われます。
バージョンアップにより機能面・セキュリティ面が強化されるため、基本的にはアップデートは推奨されます。

一方で、バージョンアップ後に次のようなデメリットに気づき、「できれば元に戻したい」と感じることもあるでしょう。
- 動作が重くなった
- 電池もちが悪くなった
実はAndroidの場合、対象機種であれば好きなOSバージョンへ戻せる可能性があります。
一方で、OSのダウングレードは大変リスクの高い行為であるため、メリット・デメリットを事前に把握しておくことが大切です。
そこで本記事では、AndroidのOSをダウングレードする方法と特徴をまとめて紹介します。
iPhoneのOSバージョンを下げる方法は、関連記事【iPhoneのOSをダウングレードする方法! iOSのソフトウェアバージョンを下げて元に戻そう】で解説しています。

AndroidのOSをダウングレードする方法
最初にOSをダウングレードする具体的な手順を解説します。
前提:ダウングレードできる機種は限定的&機種によって手順が異なる
AndroidのOSダウングレードにおいて、知っておきたい重要ポイントが2つあります。
- OSをダウングレードできる機種は限られている
- 機種によってダウングレード手順が異なる
具体的に、本記事では次の2機種におけるダウングレード手順を取り上げています。
- Google純正端末(Pixel / Nexusシリーズ)
- Xperia端末
機種によって手段は異なるため、それぞれ分けて解説します。
Google純正端末(Pixel/Nexus)をダウングレードする方法
Google純正端末というだけあって、ファクトリーイメージがGoogleのデベロッパー向けサイトで公開されているため、過去のイメージファイルから好きなOSバージョンへ戻すことが可能です。
大まかな作業の流れは次の通りです。
- パソコンのadb環境を整える
- Androidのブートローダーをアンロックする
- 用意したファクトリーイメージをAndroidに読み込む
パソコンのadb環境が少しハードル高めですが、Google公式端末(Pixel / Nexusシリーズ)であればOSバージョンに制限なく、好きなファームウェアに戻せます。
内容が長くなるため、より詳細な手順は関連記事【PixelやNexusのOSをダウングレードする方法! Googleファクトリーイメージでソフトウェアバージョンを下げよう】で解説しています。

Xperia端末をダウングレードする方法
Xperiaシリーズの場合、ソニーが提供しているファームウェアを使って、過去のイメージファイルから好きなOSバージョンへ戻せる可能性があります。
手順は2パターンあります。
- Xperia CompanionでOSをダウングレードする方法
- FlashtoolでXperiaのOSをダウングレードする方法
1は対応する機種とOSバージョンが限定的ですが、操作ハードルは低いため初心者にもオススメです。
2は多くの機種を好きなOSバージョンへダウングレードできますが、操作ハードルは高くリスクもあるため、上級者向けの内容です。
内容が長くなるため、より詳細な手順は関連記事【XperiaのOSをダウングレードする方法! アップデートしたソフトウェアバージョンを下げて元に戻そう】で解説しています。

その他の機種でダウングレードする方法
本記事で取り上げた2機種(Google純正端末 / Xperia)以外の場合、機種ごと最適な手法を探し、ダウングレードを実行する必要があります。
例えばGalaxyの場合、ファームウェアさえ入手できれば「Odin」というソフトを使ってROMを焼くことが可能です(いずれ記事にしたいと思います)。
Android OSをダウングレードするメリット・デメリット
OSをダウングレードするメリット・デメリットを解説します。
バージョンダウンのメリット
バージョンダウンできれば、Android OSのアップデート後に発生する様々な不具合に対処できます。
不具合の例
- アップデート後に端末の動作が重くなった、電池の減りが速くなった
- お気に入りのアプリが最新OSに対応してなかった
特に古いスマホを使用していたり、更新のないアプリを愛用している場合、該当するケースが多いでしょう。
バージョンダウンのデメリット
バージョンダウンには次のリスクが存在します。
- バージョンダウンという操作のリスク
- 最新バージョンでないことのリスク
バージョンダウンという操作のリスク
バージョンダウンの操作で予期せぬエラーが発生し、最悪の場合Androidが動かなくなる恐れもあります。
そのほか次のようなリスクがあります。
- メーカー保証の対象外となる
- 強制的に初期化される
なおOSダウングレードの前提条件として、root環境は必須ではありません。が、それに近い危険な行為ではある点は変わらないです。
もし作業の途中で端末が文鎮化(再起動がループして先に進まない)となった場合、ファクトリーイメージを読み込むことで回復できるかもしれません。
詳細は関連記事【文鎮化したNexus端末を復旧する方法! ブートループを繰り返すAndroidにファクトリーイメージを焼こう】で解説しています。

最新バージョンでないことのリスク
AndroidのOSアップデートは、機能向上やバグ修正を目的としています。
そのため、古いOSバージョンの使用には次のリスクがあります。
- セキュリティ面で脆弱性がある
- アプリによっては古いOSに対応していない
補足:
元のAndroid OSバージョンに戻す方法
ダウングレード後に元のAndroid OSバージョンへ戻したい場合、2つ方法があります。
- 通常のOTAアップデートを実行する
- 最新のファクトリーイメージを読み込む
通常のOTAアップデートを実行する
ダウングレード後、しばらくするとOTAアップデートの通知が表示されます。
実行すればAndroid OSをアップデートして元通りになります。
OTAアップデート手順の詳細は、関連記事【AndroidのOSバージョンを調べアップデートする方法! 最新機能へソフトウェアを上げよう】で解説しています。

最新のファクトリーイメージを読み込む
ダウングレード時と同じ流れで、最新のファクトリーイメージを見つけ、読み込むことでAndroid OSバージョンが元通りになります。
アプリのバージョンをダウングレードする方法
インストールしているアプリ個別のバージョンをダウングレードしたい場合、旧バージョンのapkから復元する方法があります。
詳細は関連記事【Androidのアプリをダウングレードする方法! Google Play配布ソフトを元の旧バージョンへ戻そう】で解説しています。

〆:端末ごと正しい方法でOSをダウングレードしよう!
以上、AndroidのOSをダウングレードする方法まとめ! スマホのソフトウェアバージョンを下げてアップデートを元に戻そう の説明でした。
ネット上の多くの記事では、Google公式ページで配布されるファクトリーイメージよりダウングレードする手順が紹介されていますが、この方法はGoogle純正端末(Pixel / Nexusシリーズ)のみ対応しています。
それ以外のメーカー端末(例:Xperia / Galaxy)は対象外となっているため、注意しましょう。
ぜひ、ご参考下さい。
コメント