この記事では、Android 14のPixel 7aを例にroot(ルート)化する手順を記録として残しています。
Pixelシリーズであれば共通する内容も多いので、ぜひご参考ください。
なお古いPixelシリーズでroot化する手順は、Pixel 3aを例に関連記事で紹介しています。
関連記事 Galaxyをroot化する方法
関連記事 Xperiaをroot化する方法
Android 14のPixel 7aをroot化する方法
次の流れで作業します。
- Bootloader Unlockする
- ファクトリーイメージのinit_boot.imgを用意する
- Magiskでinit_boot.imgにパッチをあてる
- ファクトリーイメージを更新する
記事中では、Pixel 7a(Android 14)をroot化するケースを例に説明します。
また作業の中で数回、端末が初期化されます。大切なデータがあれば、バックアップしておきましょう。
1. Bootloader Unlockする
ブートローダー(Bootloader)とは、Androidの起動直後にOSを読み込んで、最初に実行するプログラムのことです。
セキュリティ上、通常はロックがかかっているので解除します。
ただ留意すべきデメリットもあります。
▼Bootloader Unlockの特徴
メリット | デメリット |
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事前に次の点を確認します。
- パソコンのadb環境を用意する
- Pixelが初期化されるのでバックアップしておく
adb環境の準備は、Windows・Macそれぞれ関連記事をどうぞ。
パソコンとPixelを接続するケーブルも必要です。
次にUSBデバッグ・OEMロック解除をオンにします。
開発者向けオプションが有効になっていない場合、設定アプリの デバイス情報 で「ビルド番号」を連続タップしてください。
開発者向けオプションを開き、OEMロック解除 と USBデバッグ をオンにします。
次にAndroidでブートローダーを起動します。
電源オフ状態、または再起動した直後から、電源ボタンと音量”ダウン”ボタンを同時長押しします。
画面がfastbootモードへ切り替わります。
パソコンとUSB接続の上、次のコマンドを実行して、ブートローダーを解除します。
fastboot flashing unlock
うまくコマンドが通ると、Bootloader Unlockに関する画面が表示されます。
音量アップ・ダウンキーでメニューを「Unlock the bootloader」に切り替え、電源キーで決定します。
再びfastbootモードの画面となり、Device stateが「unlocked」へ切り替わっているはずです。
そのまま電源キーを押せば、Androidが再起動します。
工場出荷状態の画面となれば、ブートローダーのアンロックは完了です。
ブートローダーに関する詳しい情報は、関連記事【Pixelでブートローダーをアンロックする方法! AndroidでOEMロック解除してBootloader Unlockしよう】で解説しています。
2. ファクトリーイメージのinit_boot.imgを用意する
Pixelシリーズは、Googleのデベロッパー向けサイトでファクトリーイメージ(Factory Image)が公開されています。
端末ごと歴代のAndroid OSバージョンが公開されているため、現在のビルド番号と一致するダウンロードリンクを選択してください。
お使いのスマートフォンのビルド番号は、設定から確認できます。
ダウンロードしたファクトリーイメージのZipファイルを展開、さらにその中に含まれるZipファイルを展開して、init_boot.imgを見つけます。
このinit_boot.imgをPixel 7aの内部ストレージへ移動させます。
3. Magiskでinit_boot.imgにパッチをあてる
ここからスマートフォン側の作業です。
GitHubからMagiskのapkファイルをダウンロード、インストールします。
Magiskを開き、インストール画面から、先に用意したinit_boot.imgをパッチするファイルとして選択します。
init_boot.imgにパッチをあてます。
しばらく待ち、All done!(完了!)と出れば成功。
内部ストレージの「Download」フォルダに、magisk_patched-xxx.imgというファイルが保存されます。
このmagisk_patched-xxx.imgファイルをパソコン側へ移動させます。
4. ファクトリーイメージを更新する
Androidでブートローダーを起動します。
電源オフ状態、または再起動した直後から、電源ボタンと音量”ダウン”ボタンを同時長押しします。
画面がfastbootモードへ切り替わります。
下記fastbootコマンドを入力し、末尾に半角スペースを空けます。
fastboot flash init_boot
移しておいたmagisk_patched-xxx.imgファイルをドラッグ&ドロップ、Enter キーで実行します。
次のようなメッセージが出ればOK。
Sending 'init_boot_a' (●● KB) OKAY [ ●●s] Writing 'init_boot_a' OKAY [ ●●s] Finished. Total time: ●●s
Pixel 7aがfastbootモードになるので、電源キーを押して再起動しましょう。
あるいはパソコンから以下fastbootコマンドを実行しても、再起動できます。
fastboot reboot
Magiskトップ画面で「インストール済」と表示されていれば、root化は成功です。
もし「追加のセットアップが必要です」と出る場合は、画面にしたがって再起動してください。
またRoot Checkerというアプリを使えば、正常にroot化できているか確認できます。
参考:Pixel 7aのroot化を元に戻す方法
Pixel 7aのroot化を解除して、元の状態(非root)に戻す手順です。
Magiskのトップ画面から Magiskのアンインストール → 完全にアンインストール と選択。
しばらく待つと、Androidが自動で再起動され、Magiskが削除されます。
これで元の非root状態へ戻りました。
念のためRoot Checkerを使い、正常にroot化が解除されているか確認しましょう。
トップページからVerify Root Statusをタップして、次のメッセージが表示されれば元に戻っています。
Sorry! Root access is not properly installed on this device.
また非root状態に戻っても、ブートローダーがアンロックされたままだと、一部アプリ(銀行系アプリなど)は使用できません。
ブートローダーを再ロックする方法は、アンロック時と同じ流れです。詳しい解説は、関連記事【Pixelでブートローダーをアンロックする方法! AndroidでOEMロック解除してBootloader Unlockしよう】で解説しています。
〆:リスクを承知でroot化を楽しもう!
以上、Pixel 7aをroot化する方法! Magiskでスーパーユーザー権限を取得しよう の説明でした。
必要な手順も多く、ハードルは高めの内容となっています。
が、一度成功すれば様々な改造が可能となるので、root化を検討中の方はぜひご参考ください。
なおPixel 7a以外の機種でroot化する方法をお探しであれば、関連記事【Androidをroot化する方法まとめ! Magisk/TWRPでスーパーユーザー権限を取得しよう】で解説しています。
コメント
Zygisk 非対応 となります。対応とはならないのでしょうか。
アップデート後再度magisk導入しました。
アップデート前までは 対応 でした。
追記です
pixel6aにおいてです。
お騒がせしました
zygisk on で再起動で再起動の指示きて
計2回で対応になってました