Android「このデバイスはリセットされました」の原因と解決方法! GoogleアカウントのDevice Protection(端末保護機能)を解除しよう

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Android

Androidを初期設定する際、次のメッセージが表示され、先に進めないケースがあります。

  • アカウントの確認 – Googleアカウントでログインしましょう。
  • このデバイスはリセットされました。続行するには、このデバイスで前に同期したGoogleアカウントにログインしてください。
「アカウントの確認 - このデバイスはリセットされました」の画面例

Xperia XZ(Android 8.0)で表示される画面例。

これはAndroidのセキュリティ機能「Device Protection(端末保護機能)」が原因であり、正しいアカウント情報を入力しない限り、スマートフォンをまったく使用できません。

そこで本記事では、この機能の特徴と解除する方法をまとめて紹介します。

関連する豆知識もいろいろ掲載しているので、ぜひどうぞ。

Photo by Jonathan Kemper on Unsplash

 

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Device Protection(端末保護機能)の基本

Device Protection(端末保護機能)とは?

Androidの「Device Protection(端末保護機能)」は、Googleアカウントのセキュリティ機能の一部で、Android 5.1から「紛失・盗難」対策として導入されました。

次の3条件を満たしていると、初期設定時に以前までログインしていたGoogleアカウントが要求されるようになります。

  • Android 5.1以上で
  • Googleアカウントにログイン済みの状態で
  • 強制初期化した

通常の初期化であればGoogleアカウントにログアウトされた状態で工場出荷状態へ戻るため、この問題は関係ありません。

が、強制初期化だとGoogleアカウントと紐づいたままリセットされるため、悪意ある第三者が勝手に端末を使えないよう、元の所有者がログインしていたGoogleアカウントが必須となります。

以前までログインしていたGoogleアカウントが分からないと文鎮化する

「このデバイスはリセットされました。」画面にて、普段から使っているGoogleアカウントでログインを試みても先に進めません。

たとえGoogleアカウントのIDとパスワードの組み合わせが正しくても、以前までログインしていたアカウントでない限り「この端末の所有者のアカウントを使用してログインしてください」というメッセージが表示されます。

「この端末の所有者のアカウントを使用してログインしてください」というメッセージが表示される画面

また「メールアドレスを忘れた場合」へ進んでも、以前までログインしていたGoogleアカウントで登録される「電話番号」または「再設定用のメールアドレス」が要求されるため、結局先に進めません。

「メールアドレスを忘れた場合」へ進んだ画面

Device Protection(端末保護機能)が発生するよくあるケース

「Device Protection(端末保護機能)」は、次の2ケースで問題となることが多いです。

  • メルカリなどで中古のAndroidを購入したとき
  • 画面ロックのパスワードを忘れたAndroidを強制初期化したとき

ケース①:メルカリなどで中古のAndroidを購入したとき

もし次の条件に合致したAndroidを中古で購入した場合、「Device Protection(端末保護機能)」がかかっています。

  • Android 5.1以上で
  • Googleアカウントにログイン済みの状態で
  • 前の所有者が強制初期化したまま

前の所有者である売却主が強制初期化したのが原因ですが、「Device Protection(端末保護機能)」が表示されるのが数ステップ初期設定を進めた画面であるため、売却主も気づかず発送したケースもあるでしょう。

ケース②:画面ロックのパスワードを忘れたAndroidを強制初期化したとき

久しぶりに起動したAndroidの画面ロックのパスワードが分からず、強制初期化した場合、次の条件に合致すると「Device Protection(端末保護機能)」がかかります。

  • Android 5.1以上で
  • Googleアカウントにログイン済みの状態で
  • 画面ロックのパスワードを忘れた端末を強制初期化した

久しぶりに起動したため、元々ログインしていたGoogleアカウントも分からない、というケースもあるでしょう。

 

「このデバイスはリセットされました」を解除する方法まとめ

「Device Protection(端末保護機能)」がかかってAndroidを使用できない事態を避けるために、現在の状況に合わせて最適な解決策を実施して下さい。

  • 事前に「Device Protection(端末保護機能)」を回避する方法
  • かかった「Device Protection(端末保護機能)」を解除する方法

それぞれ順番に解説します。

事前にDevice Protection(端末保護機能)を回避する方法

まだAndroidを初期化する前なら、次のいずれかを実施することで「Device Protection(端末保護機能)」がかかるのを回避できます。

  • Googleアカウントからログアウトする
  • OEMロックを解除する

それぞれカンタンに解説します。

Googleアカウントからログアウトする

Googleアカウントとの紐づけを解除すれば、その後に強制初期化を実行しても「Device Protection(端末保護機能)」はかかりません。

例えばXperia XZ(Android 8.0)なら、Android設定アプリのアイコン設定→ ユーザーとアカウント でGoogleアカウントを選択し、アカウントを削除 を実行すればOK。

このデバイスとアカウントの紐付けを解除するだけで、アカウント自体は消えません。

Googleアカウントからログアウトする手順2

複数のGoogleアカウントにログインしている場合、すべてからログアウトする必要があります。

AndroidでGoogleアカウントからログアウトする手順の詳細は、関連記事【AndroidでGoogleアカウントからログアウトする方法! スマホとGmailの紐付けを解除しよう】で解説しています。

AndroidでGoogleアカウントからログアウトする方法! スマホとGmailの紐付けを解除しよう
この記事では、AndroidでGoogleアカウントからログアウトする方法を解説します。ログアウトによる影響についても触れています。

OEMロックを解除する

Androidの隠れ機能「開発者向けオプション」にてOEMロックを解除しておけば、Googleアカウントにログイン中で強制初期化を実行しても「Device Protection(端末保護機能)」はかかりません。

前者の「Googleアカウントからログアウトする」方法は、Google連携サービスが使えなくなるため、こちらの方が便利です。

まだ「開発者向けオプション」を有効にしていない場合、「設定」の「端末情報」にて ビルド番号 を連続タップしてメニューを表示して下さい。

次に「開発者向けオプション」に入り、 OEMロック解除 を有効にすればOK。

OEMロックを解除する手順1

OEMロックを解除すれば、ブートローダーをアンロックして次のことが可能になります。

  • TWRPなどのカスタムリカバリ導入ができる
  • Root化ができる
  • カスタムROMを導入できる

少しマニアックな話題となるので、詳細は関連記事【Nexus 6Pでブートローダーをアンロックする方法! Bootloader UnlockでカスタムROM/リカバリを起動しよう】で解説しています。

Pixelでブートローダーをアンロックする方法! AndroidでOEMロック解除してBootloader Unlockしよう
この記事では、Pixelのブートローダーをアンロックする方法を解説します。OEMロック解除や再度ブートローダーをロックするやり方も説明しています。

かかったDevice Protection(端末保護機能)を解除する方法

Androidに「このデバイスはリセットされました。」画面が表示されている場合、「Device Protection(端末保護機能)」がすでにかかっているので、次のいずれかを実施して解除が必要です。

  • 正しいGoogleアカウントを入力する
  • adbコマンドで無理やり解除する
  • 携帯ショップやメーカーで解除してもらう

それぞれカンタンに解説します。

正しいGoogleアカウントを入力する

正しいGoogleアカウント情報を入力できれば、お金もかからず、最も安全に「Device Protection(端末保護機能)」を解除できます。

  • 自分でGoogleアカウントを作った→何とかして思い出す
  • 第三者がGoogleアカウントを作った→元の持ち主に解除してもらう
Googleアカウントを何とかして思い出す

もし自分で作成したGoogleアカウントで単純に忘れた場合、頑張って思い出しましょう。

例えばメールアドレスが分からない場合、 メールアドレスを忘れた場合 リンクより、アカウントに関わる情報(例:登録した電話番号 / 復旧用のメールアドレス)を入力すれば解決できるかもしれません。

正しいGoogleアカウントを入力する手順1

参考 Googleアカウントヘルプ – アカウント復元手順を完了するためのヒント

元の持ち主に解除してもらう

第三者が作成したGoogleアカウントだと調べようがないため、元の持ち主に協力してもらうしかありません。

メルカリなど業者を通して中古の端末を購入しているなら、公式のサポートページを頼ってみましょう。返品など応じてくれる可能性があります。

adbコマンドで無理やり解除する

条件を満たせば、パソコンからadbコマンドを使って「Device Protection(端末保護機能)」を突破できる可能性があります。

内容が長くなるため、詳細は関連記事【Android「このデバイスはリセットされました」を無理やり突破する方法! ADBコマンドでDevice Protection(端末保護機能)を無効化しよう】で解説しています。

Androidで端末保護機能を強制的に無効化する方法! ADBコマンドでDevice Protectionを解除しよう
この記事では、Androidの「このデバイスはリセットされました」画面を突破する裏ワザを解説します。adbコマンドでDevice Protection(端末保護機能)を無効化できる可能性があります。
作業内容はハードル高めな上、機種やOSバージョンによって手順が異なるため、英語情報の収集も必要となります。。。

携帯ショップやメーカーで解除してもらう

ネット上の情報では、携帯ショップや端末製造メーカーで解除してもらった事例が報告されています。

「修理依頼が面倒」や「お金の支払いが必要」などネックとなる点はありますが、正しいGoogleアカウント情報をどうしても確認できない場合、安全に「Device Protection(端末保護機能)」を解除できる方法です。

 

補足:

72時間経てば自動解除される情報は嘘

ネット上では次のような情報が一部掲載されていますが、ボクの検証環境ではすべて再現しませんでした。

  • 端末保護機能が働いても72時間(3日間)待てば自動で解除される
  • 以前までログインしていたGoogleアカウントが分かっていても、72時間(3日間)経たないとログインできない
そもそも盗難防止を目的とした機能となるため、一定時間経過後に自動解除されるわけありませんよね…

ブートローダーをアンロックしていれば端末保護機能は働かない

もしAndroidのroot化やOSのダウングレードを行う場合、ブートローダーのアンロックが前提となります。

さらにブートローダーのアンロックは、OEMロックの解除が前提となるため、この状態では「Device Protection(端末保護機能)」はかかりません。

OEMロックを解除しておけば、Googleアカウントにログイン中で強制初期化を実行しても「Device Protection(端末保護機能)」は機能しません。詳細は先述しています。

ネット上では、次の操作を実行することで「Device Protection(端末保護機能)」を無効化できる、といった情報も掲載されていますが、

  • 新しいファームウェアの上書き
  • Android 5.1より古いOSへダウングレード

これら操作の前提としてブートローダーのアンロック(=OEMロックの解除)が必要となるため、すでに「Device Protection(端末保護機能)」のかからない状態となっており意味がありません。

この点、ボクの理解が誤っていれば、コメントにてご指摘いただけると幸いです。。。

Android 5.1以上の端末でも強制初期化時に端末保護機能が働かないケースがある?

端末保護機能が働くのは次の3条件に合致した際です。

  • Android 5.1以上
  • Googleアカウントにログイン済み
  • 強制初期化した

が、この条件に合致した端末でも、端末保護機能が働かないケースがありました。

具体的には、ボクの所有するXperia Z3(Android 6.0.1)が該当しました。
プリインストール OSが関係しているような気もしますが、Android 5.0から始まったNexus 6はAndroid 6.0以降で端末保護機能が動作している情報も目にするため、はっきりとした理由は分かりません。

端末保護機能がかかったAndroidを判別する方法→ない

インターネット上で中古のAndroidを購入する場合、遠隔から「Device Protection(端末保護機能)」の有無を確認できたら便利ですよね。

ただボクが調べた範囲で、そのような方法は見つかりませんでした。

ちなみに「Device Protection(端末保護機能)」がかかっていると、Androidのセットアップ画面に変化があります。

  • 通常時:ネットワーク接続をスキップできる
  • 端末保護機能のかかった状態:ネットワーク接続をスキップできない
端末保護機能のかかった状態だとネットワーク接続をスキップできない画面

(右)端末保護機能がかかっているとステータスバーに鍵アイコンが表示される。

セットアップ時にGoogleアカウントの認証が実行されるため、ネットワーク接続が必須となります。

が、端末自体の操作が必要となるため、結局は遠隔から確認できません。。。

参考:ネットワーク利用制限を確認する方法

中古のAndroidを売買するにあたり、「Device Protection(端末保護機能)」のほか「ネットワーク利用制限」も注意が必要です。

「ネットワーク利用制限」とは、不正に入手された携帯電話機が「振り込め詐欺」などの犯罪に利用されることを防止する取組みで、下記(一例)に該当する携帯に対し通話・通信機能に制限がかけられます。

  • 犯罪行為により不正に入手された携帯電話機
  • 代金債務の履行がなされていない携帯電話機

つまり、中古で購入したAndroidが「ネットワーク利用制限」の対象となっている場合、SIMカードをさしても使用できません。

事前に見分ける手段として、Androidの製造番号(IMEI)を携帯キャリア各社で用意される「ネットワーク利用制限」の確認サイトより制限対象か判別できます。

サイト ドコモ – ネットワーク利用制限の確認

サイト au – ネットワーク利用制限の確認

サイト ソフトバンク – ネットワーク利用制限の確認

詳細は関連記事【スマートフォンのキャリアを調べネットワーク利用制限を見分ける方法! iPhone/AndroidのSIMロックの携帯会社を確認しよう】で解説しています。

スマートフォンのキャリアを調べネットワーク利用制限を見分ける方法! iPhone/AndroidのSIMロックの携帯会社を確認しよう
各キャリア(ドコモ / au / ソフトバンク)から購入したスマートフォンにはSIMロックがかかっているため、格安SIM(MVNO)で運用する場合、どの携帯会社で購入したか見分ける必要があります。そこで本記事では、iPhoneやAndroi...

 

〆:Googleアカウントをしっかり管理しよう!

以上、Android「このデバイスはリセットされました」の原因と解決方法! GoogleアカウントのDevice Protection(端末保護機能)を解除しよう の説明でした。

まずは「Device Protection(端末保護機能)」の仕様について理解した上で、日頃からGoogleアカウントの管理をしっかり行うことが重要です。

ぜひ、ご参考下さい。

参考 Nexusヘルプ – 他人に無断で使用されないように端末を保護する

参考 Googleヘルプフォーラム – 初期化後に「この端末はリセットされました」と表示される件

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コメント

  1. 困る君 より:

    正しいアカウントをいれても、24時間以降にもう一度入力してくれと言われログインできません

  2. 一読者 より:

    記事内容とても参考になり、ありがとうございます。
    私の場合、オークションでAndoroidタブレットを入手し、電源投入後、私のGoogleアカウント・パスワードを入力した直後、Device Protectionの状態となりました。
    そこでよろしければ教えてください。その状態のまま元の持ち主の方に返品し、その方がご自身のGoogleアカウントでDevice Protectionを解除すると、私のGoogleアカウントも有効状態のままとなり、私の情報が漏れてしまうことはないでしょうか。
    自分で色々と調べてみましたが、その点まで触れられているものが無く、Googleのサポートも繋がらないことから質問させていただきました。お手数ですがよろしくお願いいたします。

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