Androidを全画面表示する方法! ステータスバー/ナビゲーションバー/ホームボタンを隠してフルスクリーンモードへ

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Android

本記事では、ステータスバーとナビゲーションバーを隠した、全画面表示へ切り替える方法を解説しています。

より広い画面でコンテンツを楽しむことができますよ。

 

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Androidを全画面表示する方法(アプリ編)

説明の流れ
  • 前提
    ステータスバーとナビゲーションバーについて
  • 方法①
    Fullscreen Immersive – アプリ単体で下のバーを消す
  • 方法②
    Immersive Settings – アプリ+adbコマンドで下のバーを消す
  • 参考
    没入モード(Immersive Mode)を許可するアプリの分類について

前提:ステータスバーとナビゲーションバーについて

Androidはどのアプリ画面も原則、上下両端に2つのバーが常に表示されます。

名称 役割
ステータスバー(通知バー) アプリの通知やデバイスの状態を表示
ナビゲーションバー 3ボタン(◉ホーム/◀戻る/■タスク)のソフトキーを表示

Androidのステータスバーとナビゲーションバーの説明

ただ一部アプリでは、ステータスバーとナビゲーションバーが隠れた、全画面表示に切り替わるケースがあります。

傾向として、画像系・動画系・ゲーム系アプリが該当することが多いです。
Androidで全画面表示に切り替わるアプリの説明

ギャラリーアプリの例。写真を開くと自動で全画面表示になる。

全画面表示には、大きく2つのメリットがあります。

  • 一画面で視覚できるコンテンツ情報が増える
  • 画面の焼き付き防止になる

ただ残念ながら、Android標準の機能として、ユーザー側で全画面表示のオン/オフを切り替える仕様とはなっていません。

そこで本パートで紹介するアプリを使えば、自由に全画面表示のコントロールが可能となります。

具体的には、Fullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen ImmersiveImmersive SettingsのアイコンImmersive Settingsという2つのアプリを使った方法を解説します。

①:Fullscreen Immersive –
アプリ単体で
全画面表示する
②:Immersive Settings –
アプリ+adbコマンドで
全画面表示する
全画面表示の精度
ナビゲーションバーだけ隠す
ステータスバーだけ隠す
キーボードの動作
戻るキーの動作
導入のハードル
まずは手軽に導入できる方法①がオススメですが、完全な全画面表示ではありません。方法②なら不具合なく動作しますが、パソコンによる事前設定が必須となり、上級者向けです。

方法①:Fullscreen Immersive – アプリ単体で下のバーを消す

Fullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen Immersiveというアプリを使えば、カンタンにステータスバーとナビゲーションバーを隠すことが可能です。

Fullscreen Immersive
Fullscreen Immersive
開発者: DunaAI Techworks
金額: 無料
パソコン操作やroot権限不要で、このアプリだけの操作で実現できるのが魅力です。

画面に従って初期設定を行い、トップ画面まで進むと、”2つのメニュー”それぞれで”4つのモード”を選択できます。

▼2つのメニュー

メニュー名 機能
MANUAL 手動で全画面表示を設定
AUTOMATIC 自動で全画面表示を設定

▼4つのモード

アイコン モード名 ステータスバー ナビゲーションバー
Fullscreen Immersiveの何も隠すアイコン 何も隠す 表示 表示
Fullscreen Immersiveのナビゲーションバーを非表示アイコン ナビゲーションバーを非表示 表示 非表示
Fullscreen Immersiveの全画面表示アイコン 全画面表示 非表示 非表示
Fullscreen Immersiveの通知バーを非表示アイコン 通知バーを非表示 非表示 表示
Fullscreen Immersiveの通知バーを非表示アイコン 通知バーを非表示 はパソコンによる事前設定が必須となるため、記事中では割愛します。

「MANUAL」メニューを設定すると、どのアプリ画面でも選択したモードが常に適用されます。

例えばFullscreen Immersiveの全画面表示アイコン 全画面表示 を設定すれば、ステータスバー(通知バー)とナビゲーションバーを隠した全画面表示へ切り替えることができます。

Fullscreen Immersive - アプリ単体で下のバーを消す手順1

通知バーとナビゲーションバーが消えて全画面表示になる

またFullscreen Immersiveのナビゲーションバーを非表示アイコン ナビゲーションバーを非表示 を選ぶと、ナビゲーションバーだけ隠すことも可能です。

Fullscreen Immersive - アプリ単体で下のバーを消す手順2

通知バーは残しつつナビゲーションバーが消える

一方、「AUTOMATIC」メニューを設定すると、あらかじめ指定するアプリ画面のみ、選択したモードが自動適用されます。

例えばChromeアプリのアイコンChromeでFullscreen Immersiveの全画面表示アイコン 全画面表示 を設定すれば、ブラウザ起動時に自動で全画面表示へ切り替わります。

ブラウザを閉じると、元の通常表示に自動で戻ります。
Fullscreen Immersive - アプリ単体で下のバーを消す手順3

Chromeで全画面表示を設定すれば(左)、起動時に自動でフルスクリーンへ切り替わる(右)。

以上が、Fullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen Immersiveの基本的な操作方法です。

ブラウザ(例:ChromeアプリのアイコンChrome)など、アプリによっては、ほんらいステータスバーとナビゲーションバーが表示される領域までページが広がるため、より一画面で視覚できるコンテンツ情報が多くなります。

Fullscreen Immersive - アプリ単体で下のバーを消す手順4

通常時と比べ(左)、全画面にすると表示できる情報量が増える(右)。

また通知領域に表示されるFullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen Immersiveのアイコンをタップすれば、全画面表示のオン / オフをすぐ切り替え可能です。

Fullscreen Immersive - アプリ単体で下のバーを消す手順5

通知領域からすぐ切り替えができる。

一時的にナビゲーションバーを使いたい場合、画面上下の端をスワイプすることで、数秒間表示できます。

ナビゲーションバーを隠してしまうと、◎ホームボタン等のソフトキーも使えなくなってしまう心配がありますが、その点は問題ありません。
Fullscreen Immersive - アプリ単体で下のバーを消す手順6

一時的にホームボタン等を表示できる。

手軽にフルスクリーンを体感したい場合、Fullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen Immersiveなら難しい操作不要で設定できるのでオススメです。

一方、次のようなデメリットもあり、完璧ではありません。

  • キーボードが動作しない
  • 戻る キーが動作しない
  • ステータスバーだけ隠すことができない
  • アプリによっては完全な全画面表示にできない
その他、無償版は広告の表示頻度が多いという欠点もあります。

より完全な全画面表示を実現したい場合、次に紹介する方法②をお試し下さい。

方法②:Immersive Settings – アプリ+adbコマンドで下のバーを消す

こちらの方法②は、Android 11は対応していません。

Immersive SettingsのアイコンImmersive Settingsというアプリを使えば、完全なフルスクリーン表示が可能です。

Immersive Settings
Immersive Settings
開発者: s-Ake apps project
金額: 無料
初期設定では、パソコンのadbコマンド環境が必要です。まだ用意できてない方は、次パートをご覧下さい(コチラをタップしてジャンプ)。

Immersive SettingsのアイコンImmersive Settingsのインストール後、パソコンとUSB接続の上、下記のadbコマンドを実行します。

adb shell pm grant jp.sakeapps.immersivesettings android.permission.WRITE_SECURE_SETTINGS

Immersive Settings - アプリ+adbコマンドで下のバーを消す手順1

初期設定は以上です。

Immersive SettingsのアイコンImmersive Settingsのトップ画面では、4つの表示パターンを選択できます。

アイコン ステータスバー ナビゲーションバー
Immersive Settingsの通常表示アイコン 表示 表示
Immersive Settingsのステータスバー非表示アイコン 非表示 表示
Immersive Settingsのナビゲーションバー非表示アイコン 表示 非表示
Immersive Settingsの全画面表示アイコン 非表示 非表示

例えばImmersive Settingsの全画面表示アイコンを設定すれば、ステータスバー(通知バー)とナビゲーションバーを隠した全画面表示へ切り替えることができます。

Immersive Settings - アプリ+adbコマンドで下のバーを消す手順2

ナビゲーションバーと通知バーが消えて全画面表示になる

またImmersive Settingsのステータスバー非表示アイコンImmersive Settingsのナビゲーションバー非表示アイコンを選べば、それぞれステータスバーまたはナビゲーションバー片方のみ隠すことも可能です。

Immersive Settings - アプリ+adbコマンドで下のバーを消す手順3

左がステータスバーのみ、右がナビゲーションバーのみ消した例。

さらにImmersive Settingsの通常表示アイコンを選びつつ追加設定をすれば、あらかじめ指定するアプリ画面のみ、下記3つの表示パターンいずれかを自動適用できます。

パターン名 ステータスバー ナビゲーションバー
immersive.fullscreen 非表示 非表示
immersive.status 非表示 表示
immersive.navigation 表示 非表示

例えばChromeアプリのアイコンChromeで immersive.fullscreen を設定すれば、ブラウザ起動時に自動で全画面表示へ切り替わります。

ブラウザを閉じると、元の通常表示に自動で戻ります。
Immersive Settings - アプリ+adbコマンドで下のバーを消す手順4

Chromeで全画面表示を設定すれば(左)、起動時に自動でフルスクリーンへ切り替わる(右)。

以上が、Immersive SettingsのアイコンImmersive Settingsの基本的な操作方法です。

初期設定でパソコンのadbコマンド操作が面倒ですが、全画面表示アプリでありがちな次のデメリットを克服しています。

  • キーボードが動作しない
  • 戻る キーが動作しない
  • ステータスバーだけ隠すことができない
  • アプリによっては完全な全画面表示にできない

なお注意点として、Immersive SettingsのアイコンImmersive Settingsをアンインストールする際は必ず、デフォルトのImmersive Settingsの通常表示アイコンを選んで、ステータスバーとナビゲーションバーを復活してから実行して下さい。

Immersive Settings - アプリ+adbコマンドで下のバーを消す手順5

元の状態に戻してから(左)、アンインストールを実行すること(右)。

“WRITE_SECURE_SETTINGS”権限を付与されたImmersive SettingsのアイコンImmersive Settingsは、OS側の設定に直接変更を加えています。従ってアプリを削除した後も、変更内容は維持されるため、ステータスバーとナビゲーションバーが消えたままとなります。

また付与した権限を放棄して、元の状態に戻したい場合、次のコマンドを実行して下さい。

adb shell pm revoke jp.sakeapps.immersivesettings android.permission.WRITE_SECURE_SETTINGS

参考:没入モード(Immersive Mode)を許可するアプリの分類について

記事中では、方法①としてFullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen Immersive、方法②としてImmersive SettingsのアイコンImmersive Settingsを取り上げましたが、PlayストアアプリのアイコンPlayストアには同類アプリがたくさん存在します。

「全画面」・「フルスクリーン」・「Immersive」などのキーワードで検索すればヒットします。また現在はPlayストアアプリのアイコンPlayストアで配信されませんが、かつてはHide System BarのアプリアイコンHide System Barというアプリが有名でした。

ただどのアプリも、下記いずれかに分類されます。

分類 メリット デメリット
「アプリ単体」
で動くアプリ
  • 初期設定がカンタン
  • 不完全な
    フルスクリーン表示
「アプリ+adbコマンド」
で動くアプリ
  • 完全な
    フルスクリーン表示
  • adbコマンド設定が必要
root権限が必要なアプリも後者に分類されます。

より具体的な機能差分です。

アプリ単体 アプリ+adbコマンド
全画面表示の精度
ナビゲーションバーだけ隠す
ステータスバーだけ隠す
キーボードの動作
戻るキーの動作
導入のハードル

Fullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen Immersiveをはじめとする「アプリ単体」で動くアプリは、強制的に没入モード(Immersive Mode)へ切り替えるため、OS標準の動作と整合しない場合に不具合が生じます(例:キーボードが出てこない)。

一方、Immersive SettingsのアイコンImmersive Settingsをはじめとする「アプリ+adbコマンド」で動くアプリは、”WRITE_SECURE_SETTINGS”権限を付与することで、OS側の設定として没入モード(Immersive Mode)を認識させることができるため、完全な形でフルスクリーンを実現できています。

PlayストアアプリのアイコンPlayストアで見つけた別アプリを試す場合も、原則このルールに当てはまるはずなので、知ってると動作検証に役立ちます。

実はFullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen Immersiveも、adbコマンドによる追加設定をすれば完全なフルスクリーン表示が可能となります。が、記事中では「アプリ単体」で動くアプリの代表例として取り上げています。

以降より両アプリの機能差分について詳しく説明するので、興味のある方はどうぞ。

違い①:完全なフルスクリーンの実現

Fullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen Immersiveをはじめとする「アプリ単体」で動くアプリの場合、アプリによっては完全なフルスクリーン表示をできません。

例えばInstagramのアイコンInstagramやtwitterアプリのアイコンtwitterでナビゲーションバーを隠すと、空白領域が残ってしまいます。

完全なフルスクリーン表示できないアプリの説明

左がInstagram、右がtwitterの例。ナビゲーションバー部分が空白として残る。

一方、Immersive SettingsのアイコンImmersive Settingsをはじめとする「アプリ+adbコマンド」で動くアプリは、ナビゲーションバーだった領域までコンテンツをフルスクリーンで表示できます。

完全なフルスクリーン表示できるアプリの説明

左がInstagram、右がtwitterの例。ナビゲーションバー部分までフルスクリーン表示できる。

違い②:ステータスバーだけ隠す

Immersive SettingsのアイコンImmersive Settingsをはじめとする「アプリ+adbコマンド」で動くアプリは、ナビゲーションバーは残しつつ、ステータスバー(通知バー)だけを隠すことができます。

全画面表示アプリでステータスバーだけ隠す機能の説明

ナビゲーションバーは残しつつ通知バーが消える

が、Fullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen Immersiveをはじめとする「アプリ単体」で動くアプリの場合、この操作は非対応です。

逆のパターンで、ステータスバー(通知バー)は残しつつ、ナビゲーションバーだけを隠す、であれば対応しています。

違い③:キーボードの動作

Fullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen Immersiveをはじめとする「アプリ単体」で動くアプリの場合、フルスクリーン中にキーボードを出すことができません。

対策として、一時的にフルスクリーンを解除してから入力する操作が必要です。
全画面表示アプリでキーボードを表示できない説明

フルスクリーン中のブラウザの例。検索窓をタップしてもキーボードが表示されない。

一方、Immersive SettingsのアイコンImmersive Settingsをはじめとする「アプリ+adbコマンド」で動くアプリは、キーボードがしっかり表示・入力できます。

全画面表示アプリでキーボードを表示できる説明

フルスクリーン中のブラウザの例。検索窓をタップするとキーボードが表示される。

違い④:戻るキーの動作

Fullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen Immersiveをはじめとする「アプリ単体」で動くアプリの場合、フルスクリーン中に 戻る キーが動作しません。

対策として、一時的にフルスクリーンを解除してから入力する操作が必要です。
全画面表示アプリで戻るキーが機能しない説明

フルスクリーン中のブラウザの例。戻るキーをタップしても機能しない。

一方、Immersive SettingsのアイコンImmersive Settingsをはじめとする「アプリ+adbコマンド」で動くアプリは、しっかり動作します。

 

Androidを全画面表示する方法(adbコマンド編)

実は別途アプリを用意せずとも、パソコンによるadbコマンド入力だけで全画面表示が可能です。

コマンド 効果
adb shell settings put global policy_control immersive.full=* 全画面表示へ切り替える
adb shell settings put global policy_control immersive.status=* ステータスバーだけ隠す
adb shell settings put global policy_control immersive.navigation=* ナビゲーションバーだけ隠す
adb shell settings delete global policy_control 通常の画面表示へ戻す
adb shell settings get global policy_control 現在の設定を確認する

前パートで取り上げた、「アプリ単体」または「アプリ+adbコマンド」で全画面表示するアプリとの比較です。

アプリ単体 アプリ+adbコマンド adbコマンド単体
全画面表示の精度
ナビゲーションバーだけ隠す
ステータスバーだけ隠す
キーボードの動作
戻るキーの動作
導入のハードル

完全なフルスクリーンを実現できる点で、前パートで取り上げたImmersive SettingsのアイコンImmersive Settingsをはじめとする「アプリ+adbコマンド」で動くアプリと似ています。

設定変更の度にパソコン操作が必須となる欠点もあります。が、なるべく追加アプリをインストールしたくないニーズがあれば試す価値アリです。

以降より、adbコマンドを使用する準備と、実際に入力する流れを解説します。

説明の流れ
  • 事前準備
    パソコンのadb環境を用意する
  • 説明①
    フルスクリーン表示へ切り替えるadbコマンド
  • 説明②
    ステータスバー/ナビゲーションバー片方のみ非表示にするadbコマンド
  • 説明③
    通常の画面表示へ戻すadbコマンド
  • 説明④
    現在の設定を確認するadbコマンド

事前準備:パソコンのadb環境を用意する

パソコンからadbコマンドを実行する下準備を解説します。

【adbコマンドとは?】 – adb(Android Debug Bridge)コマンド。通常の設定画面からは行えない、高度なカスタマイズ指示をAndroidへ与えられるGoogle公式ツール。

なんだか難しそうですが、、プログラムの知識がない一般ユーザーであっても、割と簡単に操作できるツールとなっています。

初めて使う場合、次の事前準備が必要です。

  1. パソコンのadb環境等を用意する
  2. 開発者向けオプションでUSBデバッグを有効にする
  3. adb devicesで接続確認する

1. パソコンのadb環境等を用意する

お使いのパソコンでadbコマンドを使用できる環境を用意して下さい。

Windows・Macそれぞれにおける手順は関連記事で解説しています。

Windowsでadbコマンドを使う方法! Android SDKを入れてパソコンのコマンドプロンプトから操作しよう
この記事では、Windows PCでadbコマンドを使う方法を解説します。
Macでadbコマンドを使う方法! Android Studioを入れてmacOSのターミナルから操作しよう
この記事では、Macでadbコマンドを使う方法を解説します。

正しく設定できているか検証するため、次のコマンドを実行して下さい。

adb

Windowsでadbの動作検証をする手順1

長々とコマンドが表示されれば成功です。

Windowsでadbの動作検証をする手順2

一方、次のメッセージが表示される場合、正常に設定できていません。

'adb' は、内部コマンドまたは外部コマンド、
操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません。
Windowsでadbの動作検証をする手順3

Windowsの例。Macでも何らかのエラーメッセージが出る。

改めて、お使いのパソコンでの設定状況を確認して下さい。

特にWindowsの場合、システム環境変数の「Path」が間違っている可能性が高いです。

また、パソコンとAndroidを接続するケーブルが必要です。

スマートフォンのUSB端子形状(micro USB / Type C)に合わせ用意しましょう。

2. 開発者向けオプションでUSBデバッグを有効にする

AndroidでAndroid設定アプリのアイコン設定の システム から 開発者向けオプション を開き、

開発者向けオプションを開く手順

USBデバッグを有効にします。

開発者向けオプションでUSBデバッグを有効にする手順

この状態でAndroidとパソコンをUSB接続します。

もしUSB接続の選択画面が出る場合、「ファイル転送モード」を選べばOK。

USB接続の用途を「ファイル転送モード」にする説明

3. adb devicesで接続確認する

adb環境を用意したパソコンで、次のコマンドを実行します。

adb devices
adb devicesで接続確認する手順1

Windowsの例。コマンドプロンプトで入力する。

次のようなメッセージが表示され、接続したAndroid実機を認識できればOKです。

xxxの部分は、そのデバイス固有の識別情報が英数字で表示されます。
List of devices attached
xxx(デバイス情報) device

adb devicesで接続確認する手順2

なお初めて接続するパソコンの場合、Android側で下記メッセージが出るので、このパソコンからのUSBデバッグを常に許可する にチェックを入れましょう。

USBデバッグを許可しますか?
このパソコンのRSAキーのフィンガープリント:

adb devicesで接続確認する手順3

一方、次のメッセージが出る場合、Android実機を認識できていません。

List of devices attached
xxx(デバイス情報) unauthorized

adb devicesで接続確認する手順4

次の2点が原因であるケースが多いので、確認して下さい。

  • AndroidのUSBデバッグを有効にしているか
  • 「このパソコンからのUSBデバッグを常に許可する」にチェックを入れたか

以上が、adbコマンドを使用する事前準備です。

adbコマンド①:フルスクリーン表示へ切り替える

下記のadbコマンドを実行すると、

adb shell settings put global policy_control immersive.full=*

フルスクリーン表示へ切り替えるadbコマンド1

ステータスバー(通知バー)とナビゲーションバーを隠した、全画面表示へ切り替えることができます。

フルスクリーン表示へ切り替えるadbコマンド2

(右)adbコマンドを実行するとフルスクリーン表示になる

さらに末尾にアプリパッケージ名を入力することで、指定アプリのみ自動適用 or 適用対象外とできます。

▼指定アプリのみ全画面表示を適用

adb shell settings put global policy_control immersive.full=アプリパッケージ名

▼指定アプリのみ全画面表示から除外

adb shell settings put global policy_control immersive.full=*,-アプリパッケージ名

例えばChromeアプリのアイコンChromeのパッケージ名は com.android.chrome となるため、次のコマンドを入力すれば、

adb shell settings put global policy_control immersive.full=com.android.chrome

フルスクリーン表示へ切り替えるadbコマンド3

ChromeアプリのアイコンChrome起動時のみ、自動的に全画面表示へ切り替わります。

フルスクリーン表示へ切り替えるadbコマンド4

(右)Chromeを起動すると自動でフルスクリーン表示になる

adbコマンド②:ステータスバー or ナビゲーションバー片方のみ非表示

下記のadbコマンドを実行すると、

▼ステータスバーだけ隠す

adb shell settings put global policy_control immersive.status=*

▼ナビゲーションバーだけ隠す

adb shell settings put global policy_control immersive.navigation=*
ステータスバー or ナビゲーションバー片方のみ非表示にするadbコマンド1

ナビゲーションバーだけ隠すadbコマンドの例。

それぞれステータスバーまたはナビゲーションバー片方のみ隠すことが可能です。

ステータスバー or ナビゲーションバー片方のみ非表示にするadbコマンド2

左がステータスバーのみ、右がナビゲーションバーのみ消した例。

さらに末尾にアプリパッケージ名を入力することで、指定アプリのみ自動適用 or 適用対象外とできます。

ナビゲーションバー非表示のコマンドを例に説明しますが、ステータスバー非表示であっても考え方は同じです。

▼指定アプリのみナビゲーションバー非表示を適用

adb shell settings put global policy_control immersive.navigation=アプリパッケージ名

▼指定アプリのみナビゲーションバー非表示から除外

adb shell settings put global policy_control immersive.navigation=*,-アプリパッケージ名

例えばInstagramのアイコンInstagramのパッケージは com.instagram.android となるため、次のコマンドを入力すれば、

adb shell settings put global policy_control immersive.navigation=com.instagram.android

ステータスバー or ナビゲーションバー片方のみ非表示にするadbコマンド3

InstagramのアイコンInstagram起動時のみ自動的にナビゲーションバーが隠れます。

ステータスバー or ナビゲーションバー片方のみ非表示にするadbコマンド4

(右)インスタを起動すると自動でナビゲーションバーが非表示となる

adbコマンド③:通常の画面表示へ戻す

下記のadbコマンドを実行すると、これまでの入力をリセットして元の画面表示に戻します。

adb shell settings delete global policy_control

通常の画面表示へ戻すadbコマンド

adbコマンド④:現在の設定を確認する

下記のadbコマンドを実行すると、これまで入力した設定状態を確認できます。

adb shell settings get global policy_control

現在の設定を確認するadbコマンド

基本的な表示メッセージと、それぞれの意味です。

表示メッセージ 意味
null 設定なし(=通常の画面)
immersive.full=* 全画面表示
immersive.status=* ステータスバーのみ非表示
immersive.navigation=* ナビゲーションバーのみ非表示
指定アプリのみ自動適用 or 適用対象外としている場合、アプリのパッケージ名も一緒に表示されます。

 

補足:スマホのフルスクリーン表示に関するアレコレ

Androidの全画面表示に関連する細かい情報を補足します。

説明の流れ
  • 補足①
    ジェスチャーナビゲーションを設定する方法
  • 補足②
    Android 11は没入モード(Immersive Mode)に非対応
  • 補足③
    標準機能でナビゲーションバーを隠す方法(一部機種限定)
  • 補足④
    Nova Launcherでステータスバーを隠す方法
  • 補足⑤
    有機ELスマホの画面焼けを防ぐ対策まとめ
  • 補足⑥
    ステータスバーのノッチ表示をオン/オフ切り替える方法
  • 補足⑦
    ナビゲーションバーを透過する方法

ジェスチャーナビゲーションを設定する方法

長年、Androidの特徴としてナビゲーションバーに3つのボタン(◉ホーム / ◀戻る / ■タスク)が表示されていました。

従来のナビゲーションバーの特徴

ホーム画面はもちろん(左)、任意アプリ画面上も常に表示される(右)。

が、Android 10よりジェスチャーナビゲーション機能が追加されました。

有効にすると◉ホームボタン等は消え、代わりにジェスチャーで操作する仕様となります。

従来のナビゲーションバーと最新のジェスチャーナビゲーションの比較

(左)従来のナビバー (右)新しいジェスチャーナビ

ジェスチャーナビゲーションでは、ほんらいナビゲーションバーが表示されていた領域まで拡大されるため、より広い画面でコンテンツを楽しめます。

ジェスチャーナビゲーションで広い画面となる説明

ほんらいナビゲーションバーが表示されていた領域まで、拡大される。

その他、画面焼け対策の効果もあるなど、本記事で取り上げたフルスクリーンと共通する特徴があります。

設定手順はカンタンで、Android 10以降であればAndroid設定アプリのアイコン設定の システムナビゲーション より ジェスチャーナビゲーション に切り替えればOK。

Android OS標準機能を使ってジェスチャーナビゲーションを設定する手順

一方、下記に該当する機種では、残念ながらジェスチャーナビゲーションを設定できません。

  • Android 10未満の機種
  • Android 10以上でもメーカーの方針で非対応の機種

この場合、サードパーティ製アプリを使うことで無理やりジェスチャーナビゲーションを導入することが可能です。

説明が長くなるため、詳細は関連記事【Androidでジェスチャーナビゲーションを使う方法! スマホを下からスワイプ操作しよう】で解説しています。

Androidでジェスチャーナビゲーションを使う方法! スマホを下からスワイプ操作しよう
この記事では、ジェスチャーナビゲーションの使い方を解説します。細かいカスタマイズ方法も網羅しているので、ぜひどうぞ。

Android 11は没入モード(Immersive Mode)に非対応

Android 11では没入モード(Immersive Mode)の設定変更をOS側で塞がれているため、adbコマンドを使った全画面表示は不可能となっています。

もしAndroid 11でナビゲーションバーを非表示にしたい場合、下記いずれかの方法であれば対応しています。

  • Fullscreen ImmersiveのアイコンFullscreen Immersiveをはじめとする「アプリ単体」で動くアプリを使う
  • ジャスチャーナビゲーションを導入する
Android 11は没入モード(Immersive Mode)に非対応の説明

Pixel 3a XL(Android 11)の例。慣れればジェスチャーナビゲーションが使いやすいのでオススメ。

ちなみにAndroid 11が没入モード(Immersive Mode)非対応の件は、海外サイトに詳しい情報が載っています。興味のある方はどうぞ。

参考 reddit – Full immersive mode on Android 11

参考 XDA forum – Hiding The Navigation Bar On Beta 1

標準機能でナビゲーションバーを隠す方法(一部機種限定)

HuaweiやSHARPなど、一部機種は標準機能としてナビゲーションバーを隠すことができます。

Huawei P20 liteの例

Android設定アプリのアイコン設定より システムシステムナビゲーション と進み、「3つのキーによるナビゲーション」の 設定 で、ナビゲーションキーを非表示 を有効にします。

Huawei P20 liteでナビゲーションバーを隠す手順1

するとナビゲーションバーの端に矢印 v が表示され、タップするとナビゲーションバーが非表示になります。

Huawei P20 liteでナビゲーションバーを隠す手順2

矢印vをタップすると(左)、ナビゲーションバーが非表示になる(右)。

AQUOS sense3の例

Android設定アプリのアイコン設定の ディスプレイ より ナビゲーションバーを隠す を有効にします。

AQUOS sense3でナビゲーションバーを隠す手順1

これで普段はナビゲーションバーが非表示となります。

使いたいときだけ、画面下から上へスワイプすれば引き出すことが可能です。

AQUOS sense3でナビゲーションバーを隠す手順2

以上、HuaweiとSHARPにおける例でした。

お使いの機種にも搭載されている可能性があるため、Android設定アプリのアイコン設定の検索機能で「ナビゲーション」・「全画面」などのキーワードで調べてみて下さい。

Nova Launcherでステータスバーを隠す方法

一部のランチャーアプリ(ホームアプリ)では、ホーム画面上のステータスバーを隠す機能があります。

例えばNova LauncherのアイコンNova Launcherでは、ホーム画面長押しから 設定 → 外観と操作感 より、ステータスバーの表示 をオフにすればOK。

Nova Launcherでステータスバーを隠す手順1

これでホーム画面上のステータスバーは出なくなります。

Nova Launcherでステータスバーを隠す手順2

(右)ホーム画面でステータスバーが非表示となる

なおNova LauncherのアイコンNova Launcherのウィジェット「Novaアクション」より ステータスバー表示の切り替え を追加すれば、

Nova Launcherでステータスバーを隠す手順3

ホーム画面のウィジェットアイコンをタップするだけで、ステータスバー表示のオン/オフ切り替えが可能となります。

Nova Launcherでステータスバーを隠す手順4

以上、Nova LauncherのアイコンNova Launcherの紹介でした。

その他のランチャーアプリとして、ApexランチャーのアイコンApexランチャーにも同様の機能が搭載されます。

Apexランチャーでステータスバーを隠す手順

(左)Apexの設定より「ホームスクリーンの設定」→「もっと」で「ステータスバーを隠す」を選択すればOK

PlayストアアプリのアイコンPlayストアには無料のランチャーアプリが多数配信されているため、探してみて下さい。

なおランチャーアプリを使う方法の留意点として、あくまでホーム画面上でのみステータスバーが非表示となり、アプリ画面では元通りとなります。

どの画面でも常にステータスバーを隠したい場合、本記事でとりあげている別の方法をどうぞ。

有機ELスマホの画面焼けを防ぐ対策まとめ

Androidで有機ELディスプレイの機種をお使いの場合、画面焼けのリスクがあります。

有機ELスマホの画面焼けの説明

ホーム画面のナビゲーションバー等が焼き付きとなった例。

焼き付きは、画素の劣化が原因となっているため改善は難しく、修理または買い替えが必要となります。

従って、事前に焼き付きを防ぐ3つの対策を知ってることが重要です。

  1. 画面表示を黒系統に変える
  2. 同じ画面を長時間表示しない
  3. 必要以上に画面輝度を上げない

具体的には、本記事で取り上げた全画面表示をはじめ、画面を黒くするダークテーマも有用です。

画面を黒くするダークテーマの説明

(左)通常の画面 (右)ダークテーマ有効中の画面

より詳細な情報は、関連記事【Androidで画面の焼き付きを直す方法! スマホの液晶や有機ELの画面焼けを改善しよう】で解説しています。

Androidで画面の焼き付きを直す方法! スマホの液晶や有機ELの画面焼けを改善しよう
この記事では、スマホの画面焼けについて解説します。画面の焼き付きが起こる原因やその対策、改善方法を説明しています。

ステータスバーのノッチ表示をオン/オフ切り替える方法

最新のスマートフォンでは、ディスプレイ上部のステータスバー付近が凹んでいる”ノッチ”が採用されています。

ノッチの基本的な説明

Galaxy A20(左)とHuawei P20 lite(右)のノッチ。

ディスプレイを広く使えるメリットがある一方、見た目については好みがはっきり分かれます。

このノッチは、様々な方法でオン/オフを切り替えることが可能です。

例えばNacho NotchのアイコンNacho Notchというアプリを使えば、ノッチが消えたようなディスプレイ表示へ変更できます。

(右)ステータスバー周辺が黒くなりノッチが目立たなくなる。

逆にNotch Phone XのアイコンNotch Phone Xというアプリを使えば、ノッチ非搭載機種でもディスプレイに再現できます。

Pixel 3a XLでノッチを再現した例。

より詳細な手順について、関連記事【Androidでノッチ表示を切り替える方法! スマホのステータスバーから切り欠きを隠そう】で解説しています。

Androidでノッチ表示を切り替える方法! スマホのステータスバーから切り欠きを隠そう
この記事では、Androidでノッチを隠す or 追加する方法を解説します。またノッチの基本情報やメリット/デメリットも説明しています。

ナビゲーションバーを透過する方法

ランチャーアプリ(ホームアプリ)によっては、ホーム画面上でナビゲーションバーを透明にできます。

例えばNova LauncherのアイコンNova Launcherなら、設定から 外観と操作感 より、通知バーの透過 を有効にすればOK。

Androidのナビゲーションバーを透過する手順1

Androidのナビゲーションバーを透過する手順2

(右)ナビゲーションバーが透明になる。

また透明ではなく、何らかの色を付けたい場合、PlayストアアプリのアイコンPlayストアで配信されるサードパーティ製アプリを使えば自由に調整可能です。

特に下記2つのアプリがオススメです。

アプリ メリット デメリット
Navbar Appsのアイコン
Navbar Apps
  • 機能が豊富
    (例:好きな画像を背景に設定)
  • 広告の表示が少ない
  • ボタンのデザインは
    変更できない
Navigation Barのアイコン
Navigation Bar
  • ボタンのデザイン、
    色も変更できる
  • 無償版は広告の
    表示頻度が多い
ナビゲーションバーの色を変更する説明

ナビゲーションバーの背景色やボタンデザインを変更した例。

ナビゲーションバーのカラー全般の情報は、関連記事【Androidでナビゲーションバーの色をカスタマイズする方法! ボタンのデザインを変更しよう】で解説しています。

Androidでナビゲーションバーの色をカスタマイズする方法! ボタンのデザインを変更しよう
この記事では、ナビゲーションバーの色を変える方法を解説します。アプリを使えば、好きなカラーへ調整可能です。

 

〆:好きなタイミングで全画面表示にしよう!

以上、Androidを全画面表示する方法! ステータスバー/ナビゲーションバー/ホームボタンを隠してフルスクリーンモードへ の説明でした。

今回紹介した方法なら、好きなタイミングで全画面表示へ切り替えができます。

方法ごと、導入の難しさや実現できる機能に差分があるため、目的に合わせて試してみて下さい。

参考 Galaxy – ナビゲーションバーを表示または非表示にする方法を教えてください。

Android
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コメント

  1. チャンピオン より:

    「Hide System Bar」をやると検索の時、文字を打つバーが消えてしまいます。

    • 「Hide System Bar」アプリの仕様でキーボードが表示されません。この場合、ナビゲーションバーを表示させ、「戻る」ボタンをタップすればキーボードを一時表示できます。記事中でも本件について追記しました。

  2. ナタデココ より:

    画面を触るとバーが出てきますゲームアプリを全画面で出来ませんどうしたらいいでしょうか?

    • ゲームアプリによっては「Hide System Bar」アプリが機能しないかもしれません。
      症状が出るアプリ以外では全画面表示できるでしょうか?

    • 匿名 より:

      方法②で、adbコマンドを実行させていると思うのですがアプリでどう操作してもバーが消えてくれないです。

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