本記事では、Androidのナビゲーションバーをカスタマイズする方法を紹介します。
見た目を劇的に変化させるアプリや、機能を自由に拡張できるユーティリティーまで幅広く記載しているので、ぜひご覧あれ。
ナビゲーションバーをカスタマイズする方法まとめ
前提:Androidのナビゲーションバーとは?
ナビゲーションバーとは、画面下部に表示されるバーの部分を指し、主に3つのボタン(◉ホーム / ◀戻る / ■最近)が表示されます。

ホーム画面はもちろん(左)、任意アプリ画面上も常に表示される(右)。
このデザインは、Android 4.0以降ずっと変わらずでしたが、Android 9で2ボタンナビゲーション、Android 10でジェスチャーナビゲーションが導入されました。

上から3ボタンナビゲーション、2ボタンナビゲーション、ジェスチャーナビゲーションのデザイン。
従って、現在Androidでは3パターンのナビゲーションバーが存在することになります。
名称 | 特徴 |
---|---|
3ボタンナビゲーション | 3つのボタン(◉ホーム/◀戻る/■最近)で操作 |
2ボタンナビゲーション | 2つのボタンと一部ジェスチャーで操作 |
ジェスチャーナビゲーション | すべてジェスチャーで操作(ボタンなし) |
どのナビゲーションバーを適用するか、設定より選択可能です。
例えばPixel 3a XL(Android 11)の場合、システム → ジェスチャー と進み、
システムナビゲーション より切り替えればOK。
以降より3パターンのナビゲーションバー、それぞれの詳細について解説します。
3ボタンナビゲーション
Android 4.0以降、最もオーソドックスなナビゲーションバーであり、Androidを象徴するデザインとなっています。
その名の通り、表示される3つのボタン(◉ホーム / ◀戻る / ■最近)をタップする馴染みやすい操作方法です。
ボタン | 操作 | 機能 |
---|---|---|
![]() | 1回タップ | ホームを開く |
長押し | Googleアシスタント起動 | |
![]() | 1回タップ | 1つ前の画面へ戻る |
![]() | 1回タップ | アプリ履歴を表示する |
2回連続タップ | 直近のアプリを開く |
かつて■最近ボタン長押しでマルチウィンドウを起動できましたが、Android 9.0よりこの手順は廃止となり、別の方法へ変わっています。
詳細は関連記事【[Android] マルチウィンドウで複数のアプリを表示する方法! 画面を2分割する使い方の基本】で解説しています。

2ボタンナビゲーション
Android 9.0より機能が刷新され、2つのボタンとジェスチャーを組み合わせて操作するデザインが採用されました。
具体的には、従来の◉ホームと■最近が1つのボタンに統合され、スワイプ操作に応じて複数の機能を使い分けるスタイルへ変わっています。
ボタン | 操作内容 | 機能 |
---|---|---|
![]() | 1回タップ | ホームを開く |
上へスワイプ | アプリ履歴を表示する | |
左右スワイプ | 直近のアプリを開く | |
![]() | 1回 | 1つ前の画面へ戻る ※必要なシーンのみボタンが表示 |
ジェスチャーナビゲーション
Android 10では◉ホームボタン等は消え、すべてジェスチャーで操作するデザインが採用されました。
ボタンを配置するスペースが空いたため、画面を広く使えるのがメリットです。
一方、従来と操作手順がかなり異なるため、慣れるまで時間が必要です。
▼ホームを表示(従来の◉ホームボタンをタップに相当)

画面下端から上へスワイプ
▼最近のアプリを表示(従来の■最近ボタンをタップに相当)

画面下端から上へスワイプ&ホールド
▼戻る(従来の◀戻るボタンをタップに相当)

画面横端から左右へスワイプ
他にもジェスチャーナビゲーション特有の操作はあります。
またAndroid 10未満など非対応機種であっても、無理やり導入する方法があります。
このあたり詳細について、関連記事【Androidでジェスチャーナビゲーションを使う方法! スマホを下からスワイプ操作しよう】で解説しています。

参考:ナビゲーションバーの補助ボタン
ナビゲーションバーでは、基本となる3ボタン(◉ホーム / ◀戻る / ■最近)以外にも、状況に応じて様々なアイコンが表示されます。
▼アイコン一覧(例)
ボタン | 表示条件 | 機能 |
---|---|---|
![]() | 自動回転をオフ | 画面の向きを変更 |
![]() | ショートカットを設定中 | ユーザー補助のショートカットを使用 |
![]() | 複数キーボードを設定中 | 使用するキーボードを変更 |
![]() | キーボード表示中 | キーボードを閉じる |
![]() | 設定より機能をオン ※一部機種のみ対応 | 通知ドロワーを表示 |
![]() | 設定より機能をオン ※一部機種のみ対応 | 画面の文字を拡大 |
▼アイコン表示例
方法①:ナビゲーションバーの色を変える
ナビゲーションバーの背景色は、基本的に「黒」か「透明」の場合が大半となっています。が、もしこの部分のカラーを自由に変更できたら面白いですよね?
そこで「Navbar Apps」というアプリを使えば、起動するアプリに合わせて自動的にカラフルなナビゲーションバーへ変化させることが可能です。
本アプリではさらに、ナビゲーションバーに絵文字を表示したり、音楽に合わせてビジュアライザーを流したりもできるため、見た目を幅広くデザインすることができますよ。
詳細は関連記事【ナビゲーションバーの色をカスタマイズする方法! アプリのテーマカラーへ背景を変える [Android]】で解説しています。

方法②:ナビゲーションバーに音楽ビジュアライザーを表示する
「Muviz」というアプリを使えば、再生中の楽曲を「可視化」する「ビジュアライザー」を有効にして、曲のテンポやビートに合わせてナビゲーションバーで上下するバーを表示することができます。
あらかじめ用意されている多種多様なデザインから好みのビジュアライザーを選択できるほか、ユーザー自身でオリジナルのビジュアライザーを作成し、設定することもできる面白いアプリですよ。
詳細は関連記事【Androidのナビゲーションバーにビジュアライザーを表示する方法! デザインを自作して音楽を視覚的に表現しよう】で解説しています。

方法③:ナビゲーションバーの配置変更やボタン追加をする
ナビゲーションバー上には基本3ボタン(ホーム / 戻る / タスク)のみ(原則)表示されており、機種によってその順番も固定されています。
ただ「Custom Navigation Bar」というアプリを使うことで、ボタンの位置をズラしたり、4つ目 / 5つ目のボタンを追加することができます。

例:左端は「Notifications」を、右端は「設定」を起動するアイコンを配置したケース。
root不要な一方、adbコマンドを扱う必要があったり、一部機種で非対応だったりとハードルは高めです。が、ナビゲーションバーの見た目や機能性を劇的に変化できる大変面白いアプリとなっています。

ステータスバーとナビゲーションバーを隠して全画面表示にする機能もある。
詳細は関連記事【Androidのナビゲーションバーにボタンを追加する方法! アイコン配置変更や機能カスタマイズしよう】で解説しています。

方法④:ナビゲーションバー付近にMacのTouch Barを導入する
近年のMacBook Proでは「Touch Bar」という新しい機能が搭載されており、「音量」や「明るさ」などを素早く調整ができます。
ここで「TouchBar for Android」というアプリを使えば、Androidでもナビゲーションバー上部に擬似的なTouch Barを実現することができます。
MacのTouch Bar同様に、明るさや音量変更ができる他、「クイック設定パネル」と同様に「Wi-Fi / Bluetooth / 画面自動回転」の制御なども可能です。
詳細は関連記事【AndroidにMacのTouch Barを導入する方法! 各種機能の変更や指定アプリ起動が超ラクチンに】で解説しています。

方法⑤:壊れた物理キーの代わりに仮想(バーチャル)ボタンを設置する
最近の機種では、ナビゲーションバー上に基本3ボタン(ホーム / 戻る / タスク)が表示される仕様が多いですが、以前だとソフトキーではなく物理ボタンとして搭載されている機種も多く、特にGalaxyシリーズは伝統的にホームボタンは物理キーとなっています。
そのため、使用期間が長い機種でハードキーが故障すると大きな問題が生じますが、そんな時は「Multi-action Home Button」というアプリを使うことで、物理ボタンの代わりとなるホームボタンの仮想キーを配置できるようになります。

青い光の部分が仮想ホームボタンを示し、タップするとホームキーを押した際と同様の動作となる。
詳細は関連記事【Androidに仮想ホームボタンを設置する方法! 物理キーが壊れたGalaxyで代用しよう】で解説しています。

またホームボタンのみならず、戻るボタンやタスクボタンも仮想キーを配置したいなら「戻るボタン」というアプリが便利。
ディスプレイ上の任意の領域にもう1つのナビゲーションバーが表示され、物理キーが壊れていても代替することができます。
詳細は関連記事【Androidにバーチャル(仮想)ボタンを追加する方法! 物理キー(ホーム/戻る/タスク)故障時に便利】で解説しています。

方法⑥:Galaxyの「戻る/タスク」左右ボタンを入れ替える
Androidのナビゲーションバーに位置する基本3ボタン(ホーム / 戻る / タスク)は、中央が「ホーム」ボタン、左が「戻る」ボタン、右が「タスク」ボタン、というのが通常配置となっていますが、Galaxyシリーズでは伝統的に「戻る」と「タスク」ボタンの位置が逆になっています。
そのため、他のAndroid機種利用経験がある人にとって、非常に紛らわしい特徴となっていますが、「All in one Gestures」というアプリを使えば「戻る/タスク」左右ボタンを入れ替えることができます。
詳細は関連記事【Galaxyで戻る/タスクボタンの位置を入れ替える方法! 左右のナビゲーションバーを逆にしてAndroid標準配置としよう】で解説しています。

2018年7月現在、Google Play上から削除されたことを確認しています。
リスクはありますが、直接apkファイルからインストールする代替手段があります。
ダウンロード All in one Gestures – apk
インストール方法の詳細は関連記事【[Android] 提供元不明アプリのインストール方法! Google Playにない非公式apkを楽しもう】で解説しています。

方法⑦:ナビゲーションバーを消して全画面表示にする
Androidはどのアプリ画面も原則、上下両端に2つのバーが常に表示されます。
名称 | 役割 |
---|---|
ステータスバー(通知バー) | 通知アイコンや各種機能のオン/オフ状態を表示 |
ナビゲーションバー | 基本3ボタン(ホーム/戻る/タスク)のソフトキーを表示 |
ただ一部アプリでは、ステータスバーとナビゲーションバーが隠れた、全画面表示に切り替わるケースがあります。

ギャラリーアプリの例。写真を開くと自動で全画面表示になる。
残念ながら、Android標準の機能として、ユーザー側で全画面表示のオン/オフを切り替える仕様とはなっていません。
が、サードパーティ製アプリ(例:Fullscreen Immersive)を使えば、自由に全画面表示のコントロールが可能となります。

Chromeアプリの例。通常画面から(左)、フルスクリーンへ切り替えた(右)。
Androidの全画面表示は奥が深く、説明が長くなるため、詳細は関連記事【Androidを全画面表示する方法! ステータスバー/ナビゲーションバー/ホームボタンを隠してフルスクリーンモードへ】で解説しています。

方法⑧:ナビゲーションバーの焼き付き問題を解決する
同機種を長期間使っていると、ディスプレイの「焼き付き」現象により、画面を次に切り替えても薄っすら残像が残り続ける問題が出てきます。
特にナビゲーションバーは画面上で常時表示されているケースが多く、焼き付きによりそれ以外の部分との境が目立つようになりがちです。

上記3領域の焼き付きが目立つケースが多い。
ボクも2年近く使っているNexus 6Pでこの問題が発生しました。

例:「ナビゲーションバー」と「ドック」が「焼き付き」現象を起こしている。
そこで「焼き付き」現象の解決方法として、白一色の画像をディスプレイ全体に表示し続けるアプリ「液晶焼き付きクリーナー」を使うことで、ある程度軽減できる場合があります。
このアプリにより、画面全体を完全に白一色へ切り替えることができます。
詳細は関連記事【Androidで画面の焼き付きを直す方法! スマホの液晶や有機ELの画面焼けを改善しよう】で解説しています。

補足:
通常とは異なる手順で基本3ボタンを操作する方法まとめ
本記事では「ナビゲーションバーのカスタマイズ」がテーマとなっていますが、ここに配置される基本3ボタン(ホーム / 戻る / タスク)は、ナビゲーションバー上以外から様々な方法で操作することもできます。
例えば、「Fingerprint Quick Action」というアプリを使えば、指紋認証で「ホームボタン」・「戻るボタン」・「タスクボタン」押下時と同じ動作を実行できるようになります。

また、「Assistive Touch」というアプリを使えば、iOS標準の「AssistiveTouch」機能をAndroidでも使えるようになり、仮想の「ホームボタン」・「戻るボタン」・「タスクボタン」を実行できます。

ほかにも基本3ボタンを操作するワザについて、詳細は関連記事【[Android] 通常とは異なる方法で基本3ボタンを操作する方法まとめ! ホームや戻るを素早く実行】で解説しています。

ステータスバーをカスタマイズする方法まとめ
Androidではナビゲーションバーと同様に常時表示される領域としてステータスバーがありますが、その機能性や見た目を大幅にカスタマイズすることが可能です。
例えば最新のスマートフォンでは、ディスプレイ上部のステータスバー付近が凹んでいる”ノッチ”が採用されています。

Galaxy A20(左)とHuawei P20 lite(右)のノッチ。
ディスプレイを広く使えるメリットがある一方、見た目については好みがはっきり分かれます。
このノッチは、様々な方法でオン/オフを切り替えることが可能です。
例えばNacho Notchというアプリを使えば、ノッチが消えたようなディスプレイ表示へ変更できます。

(右)ステータスバー周辺が黒くなりノッチが目立たなくなる。
逆にNotch Phone Xというアプリを使えば、ノッチ非搭載機種でもディスプレイに再現できます。

Pixel 3a XLでノッチを再現した例。
より詳細な手順について、関連記事【Androidでノッチ表示を切り替える方法! スマホのステータスバーから切り欠きを隠そう】で解説しています。

このようなAndroidのステータスバーを強化する情報の詳細は、関連記事【Androidでステータスバーのカスタマイズ方法まとめ! スマホの通知バーを変更しよう】で解説しています。

〆:ナビゲーションバーを自由にカスタマイズしよう!
以上、Androidでナビゲーションバーのカスタマイズ方法まとめ! 見た目や機能性を劇的に変えよう の説明でした。
Androidのナビゲーションバーは常時画面上に表示される場面が多いため、今回紹介したアプリで見た目や機能面を自分好みにカスタマイズすることで、より使い勝手が向上してオススメです。
ぜひ、お試しあれ。
コメント
はじめまして。いつも拝見させていただいております。
当方,SH-M08を使っておりますが、最新版のAndroidバージョンにアップグレードするとナビゲーションバー自体がなくなりスワイプ操作(ホームに戻るは下から上など)になるようです。
この場合でもバージョンアップしてもナビゲーションバーを再表示できるのでしょうか?
どのナビゲーションバーを適用するか、選択するメニューが設定内に存在すれば、再表示できると思います。
ただ、この部分は端末メーカーの方針によって様々で、ボクがSH-M08を持っておらず未検証のため、確かなことはわかりません・・・