本記事では、Androidの隠れ機能「開発者向けオプション(開発者モード)」のおすすめ設定をまとめています。
裏ワザ的な使い方も盛りだくさんなので、Androidユーザーであればぜひご覧あれ。
前提:開発者向けオプションを表示する方法
開発者向けオプション(Developer Options)とは、Androidシリーズで用意されるGoogle公式の隠れ機能です。
どの機種も共通して、設定アプリ内にある、デバイスのビルド番号を連続タップすると追加されます。

Pixel 7aの例。デバイス情報を開き(左)、ビルド番号を連続タップ(右)。

ビルド番号を連続タップすると、メッセージが表示される。
システム メニュー内に 開発者向けオプション が表示されれば準備OK。

(左)システム (右)開発者向けオプションが表示される
関連記事 Androidの開発者向けオプションを表示/非表示にする方法
開発者向けオプションのおすすめ設定まとめ
操作の体感速度を向上させる
Androidでは画面の切り替えやポップアップ表示など、様々な場面でアニメーションが有効になっています。
開発者向けオプションで下記3項目を調整すれば、アニメーションの強弱を変更できます。
項目名 | 意味 |
---|---|
ウィンドウアニメスケール | ダイアログなど画面上にポップアップウインドウが 表示される際のアニメーション時間を変更 |
トランジションアニメスケール | 画面切り替え時のアニメーション時間を変更 |
Animator 再生時間スケール | 上記以外のほとんどのアニメーション時間を変更 |
いずれもデフォルトでは「1x」となっていますが、「10x」に近づけるほどアニメーションがゆっくりとなり、「オフ」に近づけるほどアニメーションが短縮します。

(左)開発者向けオプションを開く (右)アニメスケール設定がある
これら項目をオフにすれば、余計なアニメーションがなくなるので、操作がサクサク・キビキビなります。

アニメスケールをすべてオフにした例
現在のメモリ使用状況を表示する
開発者向けオプションの メモリ を開くと、アプリ別のメモリ使用状況を確認できます。

(左)開発者向けオプション (右)メモリ

(左)デバイスのメモリ量が表示 (右)アプリのメモリ使用状況
また開発者向けオプションの 実行中のサービス を開くと、リアルタイムに現時点のメモリ使用状況を確認できます。
停止 をタップして、強制的にアプリを終了することも可能です。

(左)開発者向けオプション (右)実行中のサービス

(左)現時点のメモリ使用量が表示 (右)個別に停止もできる
関連記事 Androidでメモリ使用量を調べる方法
現在地の位置情報を偽装する
開発者向けオプションとFake GPS locationというアプリを組み合わせれば、スマホの現在地を自由に偽装できます。
開発者向けオプションのメニュー 仮の現在地情報アプリを選択 で、Fake GPS locationを選択すればOK。

(左)仮の現在地情報アプリを選択 (右)Fake GPS locationを選択
Fake GPS locationを起動すると地図が表示されるので、好きな場所まで動かして
ボタンをタップすると偽装スタート。

偽装したい地点でボタンをタップすると(左)、通知にその場所の緯度経度(Lat/long)が出る(右)。
Googleマップや
Google検索結果などで、まるでその場所にいるような結果が反映されます。

現在地を札幌に偽装した例。Googleマップで現在地として出る。
次のようなユーザーにとって、AndroidのGPS偽装は大変便利ですよ。
- Googleマップで現地の周辺スポットを調べたい旅行者
- 地域ごとのSEO検索結果を調べたいサイト運営者
- GPSを用いたアプリの動作検証をしたい開発者
アプリをウインドウ化する
開発者向けオプションを設定すれば、パソコンのようにアプリをウインドウ化することが可能です。

フリーフォームウィンドウで、1画面に4つのアプリを同時表示した例。
開発者向けオプションのメニュー フリーフォームウィンドウを有効にする をオンにすればOK。

(左)赤枠をオン (右)必要に応じて再起動する
マルチタスク画面で、ウインドウ化したいアプリアイコンを長押し→ フリーフォーム を選択すると、画面が小窓表示されます。

Chromeをウィンドウ化する例。長押しメニューからフリーフォームを選択する。
画面の大きなタブレット端末や6インチ以上のスマートフォンで特に活躍します。
関連記事 Androidでフリーフォームウィンドウを設定する方法
画面をモノクロ表示にする
開発者向けオプションを設定すれば、画面を白黒に変化できます。

Instagramの例。写真の配色がモノクロになる。
開発者向けオプションのメニュー 色空間シミュレート で「全色盲」にチェックすればOK。
これで画面全体が白黒へ変化します。

(左)色空間シミュレート (右)全色盲にチェック
近年、スマホ中毒が社会問題となっていますが、あえてシンプルな白黒画面にすることで依存度を下げる効果もあります。
関連記事 Androidの画面を白黒にする方法
充電中に画面タイムアウトを無効にする
画面消灯までの時間は、設定アプリで自由に変更できますが、原則スリープ「なし」は選べません。
ただ開発者向けオプションで スリープモードにしない をオンにすれば、充電中はディスプレイが常時オンとなります。

(左)開発者向けオプションを開く (右)スリープモードにしない

充電中はスリープ時間を無視してずっと点灯する。
常に何らかのアプリを表示し続けたいシーンで、活躍しますよ。
関連記事 Androidのスクリーン画面を常時オンにする方法
モバイルデータ通信とWi-Fiの優先を切り替える
AndroidではWi-Fiの接続状況がよくないとき、自動的にモバイルデータ通信に切り替える機能があります(iPhoneでいうWi-Fiアシストに相当)。
これは開発者向けオプションで モバイルデータを常にONにする をオフにすれば無効化できます。

(左)開発者向けオプションを開く (右)「モバイルデータを常にONにする」をオフ
モバイルデータ通信量を節約したい場合、オススメです。
一方、不安定なWi-Fiネットワークに接続していると、モバイルデータ通信のサポートがなくなるため、通信が切断されるデメリットにも注意しましょう。
関連記事 Androidでモバイルデータ通信とWi-Fiの優先を切り替える方法
タッチポインタを表示する
開発者向けオプションのメニュー タップを表示 をオンにすれば、現在触れている場所にポインタが出現します。

(左)「タップを表示」をオン (右)ポインタが出る
相手にスマートフォンの画面を見せながら、操作を説明するシーンで、便利な機能ですよ。
デフォルトのUSB設定を変更する
開発者向けオプションのメニュー デフォルトのUSB設定 で、指定したいUSB接続の用途をチェックします。
これで次回以降、この設定が適用されます。

(左)デフォルトのUSB設定 (右)指定したいUSB接続の用途をチェック
たとえばAndroidとパソコンをUSB接続するとき、USB設定を「ファイル転送」に切り替える必要があります。
毎回、手動で設定するのは面倒なので、この設定を知ってると便利ですよ。
関連記事 AndroidでデフォルトのUSB設定を変更する方法
関連記事 AndroidのUSB接続用途の基本
USBデバッグを有効にする
開発者向けオプションのメニュー USBデバッグ をオンにすれば、パソコンとUSB接続して高度な操作を行えます。

USBデバッグをオン
特にオススメの例を2つ紹介します。
- adbコマンドが使えるようになる
- Android画面をPCへミラーリングできる
例1:adbコマンドが使えるようになる
adb(Android Debug Bridge)コマンドを使えば、通常の設定画面からは行えない、高度なカスタマイズ指示をAndroidへ与えることが可能です。
具体的にできるコトです↓↓↓
- SDカードを内部ストレージ化する
- 全画面表示する
- フリーフォームモードを有効にする
- ChromeでPC版サイトを固定する
- マルチアカウントを作成する
- アプリのパッケージ名を調べる
- アプリのapkファイルを抽出する
- アプリのデータをフルバックアップする
- アプリをインストール/ダウングレードする
- アプリをアンインストール(強制削除/無効化)する
- アプリに特別な権限を付与する
- リカバリーモードで端末を強制初期化する
- 次期OSバージョンをサイドロードする
- OSバージョンをダウングレードする
- Androidをroot化する
関連記事 adbコマンドのできること一覧
例2:Android画面をPCへミラーリングできる
専用ソフトを準備したパソコンとUSB接続すれば、Androidの画面をミラーリングできます。
具体的には、以下2つのソフトがオススメです。
ソフト | こんな場合にオススメ |
---|---|
![]() Vysor(関連記事) |
|
![]() scrcpy(関連記事) |
|

scrcpyでAndroid画面をミラーリングした例。
関連記事 Androidをパソコンで操作する方法
〆:「開発者向けオプション」を使いこなそう!
以上、開発者向けオプションのおすすめ設定まとめ! Androidの開発者モードでできるコト の説明でした。
開発者向けオプションは、デベロッパー向けの隠れ機能ですが、中には標準の設定項目として存在してもおかしくない、便利な機能もあります。
ただ誤った設定変更をすると、デバイスに悪影響を及ぼすリスクもあるため、注意して使用する必要があります
Androidユーザーなら見逃せないオプションですよ。ぜひお試しあれ。
コメント
この機能、子供ケータイでもできるみたいです
子供ケータイの開発者オプションの二次画面シュミレートの4kのなおしかたの記事も書いてください
GALAXYA51の最小幅の初期状態を教えてください
411です。